【SS速報VIP】春香「信じようと、信じまいと」
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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/23(金) 21:22:56.57 :SqQS5RPS0

収録が終わって、事務所に戻ったときのこと。
扉の前に立つと、中からあずささんの歌声が聞こえてきた。
それは異常なほど綺麗な歌声で、しばらく扉の前で何もできず、ただ聞き入っていた。
私が、扉越しではなく、直に聞きたいと思って扉に手をかけたとき、後ろからあずささんが「春香ちゃん、ずっと立ってるけど、どうしたの?」と言った。


2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/23(金) 21:23:35.67 :SqQS5RPS0

あずさ「信じようと、信じまいと」

初めて一度も迷わずに事務所にたどり着いたときのこと。
私はとても嬉しくて、誰か事務所にいないかなと期待しながら扉を開けたが、誰もいなかった。
ふと律子さんのデスクに目をやると、そこには何十匹もの蛸が蠢いていて、律子さんの手らしきものが私を指さしているのが見えた。
悲鳴を上げながら扉を閉じると、私は自分の部屋に戻っていた。


3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/23(金) 21:24:04.78 :SqQS5RPS0

律子「信じようと、信じまいと」

町中を歩いていたときのこと。
目の前を通り過ぎる女の子に、私は、いわゆる「ティン」ときたのだった。
スカウトをするのは初めてで、最初はかなり不審がられたが、何とか名刺を受け取ってもらえた。
次の日、昨日オフだった美希が嬉しそうに私に名刺を返してくれた。


4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/23(金) 21:37:00.48 :SqQS5RPS0

美希「信じようと、信じまいと」

いつものように事務所のソファーで眠っていたときのこと。
何か嫌な感じがして目を開けると、やよいが鼻先を近づけくらいの距離で、じっと股間を見つめていた。
怖くてなって目を閉じて、しばらくそのままでいた。
もう一度目を開けると、やはり、やよいは股間をじっと見つめていた。


5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/23(金) 21:47:31.42 :SqQS5RPS0

やよい「信じようと、信じまいと」

伊織ちゃんをもやし祭りに招待した後、「今度はこの伊織ちゃんがパーティーに招待してあげるわ」と言われたときのこと。

パーティーで出された料理は、伊織ちゃん特製のシチューだった。
それはとてもおいしかったのだけれど、どうしても飲み込めないワタが入っていた。
シャルルを煮込んだのよ、と嬉しそうに伊織ちゃんが私に言った。


6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/23(金) 22:02:51.98 :SqQS5RPS0

伊織「信じようと、信じまいと」

レッスンが終わって、更衣室に戻って着替えようとしたときのこと。

探しても探しても、ロッカーの鍵が見当たらない。
困っている私に、響が入ってきて、どうしたのかと尋ねてきた。
私が事情を話すと、響は一言「ロッカー子、開けるんだぞ!」と言った。
ギギギと音を立てて、ロッカーは開いた。


7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/23(金) 22:26:39.39 :SqQS5RPS0

響「信じようと、信じまいと」

あまりにラーメンを食べ過ぎる貴音に「次のライブが終わるまでカップラーメン禁止令」を出したときのこと。

貴音がラーメンをしまっている事務所の棚の前に犬美を置いて、ずっと見張らせていたが、あるとき一つなくなっていることに気がついた。
貴音を問い詰めると、白状して、我慢できずに一つだけ食べてしまったという。
犬美が見張っているのにどうやって棚からカップラーメンを出してきたのかと尋ねると、貴音は「犬美に見つからないよう、小さく分裂したのです」と答えた。

何を言っているのかよく判らなかったが、取りあえず貴音の鎖骨あたりをグーで殴った。


9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/23(金) 22:49:24.75 :SqQS5RPS0

貴音「信じようと、信じまいと」

雪歩から、たるきやのご主人が飼っている「犬」が怖くて、事務所に来るのも怖いと相談を受けたときのこと。
私は「そんな動物は存在しないのだと思って、無視するのはどうでしょう」と答えた。
その後しばらくして、雪歩が顔を青ざめさせて「犬なんていない、って思ったら本当に犬がいなくなったんです」と言い出した。
確かに私は「犬」という動物を知らない。今度響に知っているか尋ねようと思う。


10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/23(金) 23:01:10.82 :SqQS5RPS0

雪歩「信じようと、信じまいと」

私が穴を掘っているときのこと。
スコップに固い何かがあたったので、手で丁寧に掘り返すと人間の頭部のようなものが見えました。
私は慎重に土を払って、取り出しました。やはり人間の、それも女性の頭部のようでした。どこかでこの顔は、と思ったら、それは三年前に行方不明になっていた真ちゃんでした。
私が「真ちゃん、おひさしぶり。こんなところで会うなんて奇遇だね」と真ちゃんにくっついている泥を丁寧に手の平で拭いながら、話しかけました。
「うん、本当にひさしぶり。雪歩は、今もアイドルやってるの?」真ちゃんは目をつむったまま答えました。


14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/24(土) 09:40:49.40 :s6P4d/lJ0

真「信じようと、信じまいと」

ランニングを終えて事務所に戻ったときのこと。

亜美と真美がトランプで神経衰弱をしていた。
「それ終わったら、一緒に大富豪やろう」と言うと、二人は「面白くないからやりたくない」と答えた。
亜美は真美の、真美は亜美の手札が何となく判ってしまうから、とのことだった。


15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/24(土) 09:41:50.40 :s6P4d/lJ0

亜美真美「信じようと、信じまいと」

千早お姉ちゃんが「双子ってどんな感じなの?」と尋ねてきたときのこと。

真美がしばらく黙ってしまった後、「真美、小学校二三年生くらいまで、ずっと一人っ子だと思ってたんだ」と呟いた。
そして「ある朝起きたら亜美がいて、みんな私たちのこと双子って言うんだ。ずっと不思議だった」と続けた。
反論しようとしたとき、小さいころの記憶がないことに気がついた。


16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/24(土) 09:43:28.41 :s6P4d/lJ0

千早「信じようと、信じまいと」

三ヶ月前ほど、春香と一緒に河原を歩いているときのこと。

春香が「川上から小さな笹舟が流れてくるよ」と言い出した。
私は春香に「そんな笹舟は見えないわ」と答えた。
春香は「その笹舟には小さな人が乗っていて、祭り囃子か何かを歌っているよ」と続けた。
やはり私は「そんな音は聞こえないわ」と答えた。

春香は次の日からしばらく連絡がとれなくなった。
いきなり帰ってきて大騒ぎになったが、その間どこにいて、どうしていたのか答えようとはしなかった。
ただ、それ以来、たまに春香はポーチから何かを大切そうに取り出して、何もない手のひらをじっと見つめていることがある。


17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/24(土) 09:44:50.05 :s6P4d/lJ0

最後ネタが切れました。
また思いついたら、ということで、html化依頼してきます。


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