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 ミスマガジン2004、SKE48/SDN48の元メンバーという経歴を持ち、今は現役グラビアアイドルとして活動しながら、グラドルたちが働くカフェの経営者でもある手束真知子。そんな“二足のわらじ”をはく彼女だから語れる「フリーランスアイドル論」とは……?

◆今だから言える、SDN48が解散したとき「ホッとした」理由

 「SMAP解散」という超ビッグニュースと、その陰に少し隠れちゃったけど、℃-uteさんも解散を発表しましたね。アイドルグループの解散が立て続けに発表されましたが、私もかつてAKB48の姉妹グループ、SDN48メンバーとして解散を経験しています。その経験から、アイドルグループが解散するとどんなことになるのか、メンバーたちはどんな心境になるのか、ちょっとお伝えしますね。

 SDN48は、アイドルには珍しいメンバー全員20歳以上、中には人妻もいたしセクシーお姉さんグループとしてセクシーな歌やダンス、トークをキャラに少し変わったアイドルグループとして活動してきたのですが、……結成から2年経ったある日。突然「全員卒業(事実上の解散)」を言い渡されたのです! 普通、解散というと話し合って決めたと思われますが、私たちの場合は決まった状態で告げられて本当にびっくりしました。それに対して泣いている子もいたけど、私は実は内心嬉しかったんですよね。というよりホッとしたという感覚だったのを覚えています。

 やっぱりアイドルグループというのはグループのキャラや方向性が決められているので、それに沿った活動をしたり、楽曲を歌ったりします。けど、なかにはそれに対して違和感を持つメンバーも出てくるんです。

 私が念願のセンターに選ばれた曲があり、それは「アバズレ」という曲名だったのですが、その頃私は一度も恋愛経験がないアバズレとは正反対なピュアピュアでした(自分で言うのもなんですが、本当です)。どうしてもアバズレの気持ちがわからなくて、不良ぶったりして真面目に頑張っていましたが、内心では「わかるわけないでしょ!」と(笑)。

 SDN48の場合はよく「これからどうしていくか?」という反省会やミーティングをしたのですが、やっぱり発言するのは同じ人ばかり。発言したところで反論されて空気が悪くなってしまうと思うと言えなかったりして、やりたいことがあっても「グループだから同じ方向に進んでくもの」と自分を抑え込んでいました。その一方で自由にできないことへの息苦しさは感じるようになります。

 ただ、ある意味救いだったのは、大所帯のグループだから楽屋でも仲のいいメンバー同士でワイワイ過ごすことができること。反対に、仲良くないメンバーとは挨拶すらしたかしないか……といった状況もよくありました。

 そうしたなかで解散が決定したわけですが、そこである変化が起きたんです。卒業ライブまでの半年間もこれまで通りギスギスして……なんてことはなく、むしろ仲良くなってグループの空気が逆によくなりました。これはSDN48じゃなくてもグループ解散後にはよくあるらしく、他のグループにいた女の子も、解散後に海外旅行に一緒に行くほど親友になった、というケースがあるそうです。

 それまではやっぱりどこかでライバル視していたんでしょうね。私たちも今までは言えなかったことも腹を割って話せたり、親しくなかったメンバーとも遊びに出かけたりしたのを覚えています。今さら遅いと言えば遅いんですが、最後になってようやく仲間意識が高まった半年間でした(だからもしかするとSMAPさんも解散をきっかけに吹っ切れて楽しく最後まで活動できるかも?)。

 SDN48は卒業してからもう4年経ちましたが、今でも当時のメンバーとは仲良しです。そんな経験から、私は解散してよかったと思っています。でもやっぱりSDN48は大きなグループだったので解散せずにあのまま続いていたら紅白出場!なんて夢も叶っていたのかな……そこだけはちょっと残念(笑)。

http://news.ameba.jp/20160901-940/