※2018年7月17日(火)の22時頃まで公開していた記事にミスがありチャプター2および3が正しくまとめられていませんでした。申し訳ございませんでした。現在は修正されております。
関連
夢野「強くてニューゲーム……ってウチなのか?」『ダンガンロンパV3』(ch.1)
夢野「強くてニューゲーム……ってウチなのか?」(ch.2)
夢野「強くてニューゲーム……ってウチなのか?」(ch.3-1)
夢野「強くてニューゲーム……ってウチなのか?」(ch.3-2)
夢野「強くてニューゲーム……ってウチなのか?」(ch.4-1)
夢野「強くてニューゲーム……ってウチなのか?」(ch.4-2)
夢野「強くてニューゲーム……ってウチなのか?」(ch.5-1)
夢野「強くてニューゲーム……ってウチなのか?」(ch.5-2)
夢野「強くてニューゲーム……ってウチなのか?」(ch.6)
333 : ◆YySYGxxFkU - 2018/07/11 22:09:41.01 0n/XesnU0 1937/2029レスの余裕がありそうなので反省会ここに投下します。
<夢野ニューゲーム 反省会>
夢野「夢野ニューゲーム完結お疲れさまじゃ」
春川「お疲れさまだね」
夢野「うむうむ……いや、長かったぞ……」
春川「ゲームが出たのが去年の一月……この夢野ニューゲームが始まったのは去年の四月だね」
夢野「今七月だから……大体一年と三ヶ月か。長いな」
春川「というわけで今回はその全編を振り返った反省会だよ」
夢野「反省会……か? 何か嫌な響きじゃな」
春川「大丈夫だって。キャラクターや事件裁判について語ったり、制作過程や舞台裏を明かしたり」
春川「作者の愚痴、自虐、自画自賛をつらつら並べるだけだから」
夢野「なるほど」
春川「書きやすさ重視で私と夢野が会話していく形で進めるから苦手な人はごめんなさい」
春川「あと、作品の裏側を丸裸にするから、作品の雰囲気をそのままにしたい人やメタいのが苦手な人はブラウザバックを推奨するよ」
春川「引くほど暴露してるから幻滅させるかもしれないし……」
夢野「な、何が語られるんじゃ……?」
春川「と、一応の注意をしたところで早速スタートだね」
春川「じゃあまず最初の話題から」
『どうして夢野ニューゲームを書いたの? あと夢野が主人公なのは何で?』
夢野「ふむ、これはどうなんじゃ?」
春川「そうだね、まずどうして夢野ニューゲームを書いたのかというと……書きたかったからだよね」
夢野「身も蓋もないな」
春川「ダンガンロンパV3のゲームをやりながら、自分もこのキャラたちを動かしたいって思って、プレイ終わったらこの作品の構想を始めていたね」
夢野「そうか……しかし、V3のキャラを描きたいだけなら、強くてニューゲームでなくても色々あるじゃろ? ギャグ系とか、日常系とか」
春川「ああ、それは依然書いた作品が……ダンガンロンパ無印の二次創作だけど、葉隠が強くてニューゲームする作品を書いたことがあって、だったら今回も強くてニューゲームさせようと思ったんだよね」
夢野「気になる方は検索じゃ」
春川「夢野が主人公になったのもその流れだよ」
夢野「ん、どの流れじゃ?」
春川「強くてニューゲームってことでゲーム本編で生き残ったキャラを二周目に巻き込まれる主人公にするってことは決めてたんだよね」
夢野「生き残ったキャラというと……ウチとハルマキと最原か」
春川「うん。それで原作と同じ主人公でするのは性に合わないから最原は除外」
夢野「ならウチかハルマキか。……それでどうしてウチになったんじゃ?」
夢野「いや、そうかウチの溢れんばかりの主人公力に目を付けて――」
春川「夢野の方が頭が悪そうだったからだよ」
夢野「酷いぞっ!?」
春川「ごめんごめん、半分は冗談だって」
夢野「そ、そうか……って、半分は本気なのかっ!?」
春川「一応理屈もあるんだよ。ほら、あれ。シャーロックホームズと同じなんだって」
夢野「ホームズ?」
春川「うん。あの作品って名探偵のホームズじゃなくて、その助手ワトソンが語り手でしょ」
夢野「そうじゃな」
春川「ワトソンが疑問に思ったことを、名探偵のホームズが解決する」
春川「ワトソンはいわゆる読者目線に寄り添うキャラなんだよ」
春川「これがホームズが主人公だとするとその卓越な推理力に読者も置いてかれるでしょ」
夢野「……つまり、ウチは読者目線で疑問を持ってくれるから主人公に選ばれたというわけか」
春川「そういうこと。よく本編でも疑問に思って、私や王馬、天海に説明されてたでしょ」
夢野「言われてみると……今もそうじゃな。そういうわけじゃったのか」
春川「じゃあ後は最初から順番に語っていこうか」
夢野「まずはプロローグからじゃな」
『プロローグ ニューダンガンロンパV4』
夢野「えっと流れとしては最初謎の会話があって、ウチが二周目に巻き込まれて、生き返った転子に会って泣いて、その後二周目であることに気づいた三人が結託する……という感じじゃったな」
夢野「そういえばこの謎の会話って――」
『…………………………』
『………………しかし………………まだ……』
『……駄目………………それに……』
『………………そうだ………………強行…………』
『……でも…………しか…………』
『……………………』
『……入れ替………………大丈…………』
『……………………』
『……………ね……』
『…………い…………』
『……さあ…………始…………』
『次………………周………………』
夢野「――何じゃったんだ?」
春川「ああ、それ? ぶっちゃけるとね……」
夢野「ぶっちゃけると?」
春川「特に意味は無いんだよね」
夢野「んあっ!?」
夢野「ものすごく意味ありげなのに、意味ないのか!?」
春川「一応想定としては江ノ島盾子あたりが話しているつもりでやってたけど、とにかく怪しげな雰囲気出しておいて、後で辻褄は合わせようって感じで書いたらしいよ」
夢野「……それで結局回収できなかった感じか」
春川「そうだね。全く無計画だよね」
春川「で、その後タイトルのニューダンガンロンパV4が出たんだけど……」
夢野「けど?」
春川「正直このタイトルがミスだったんだよね」
春川「V4って銘打ったせいで、コロシアイ運営側も夢野たちが二周目になっていることに気づいているって一章終わり時点で明かされることを読者に推理されちゃったんだよね」
春川「そのせいで最原がモノクマを破壊したときも『やったか!?』じゃなくて、『どうせモノクマもこれ想定済みなんだろうな』って反応になっちゃって」
夢野「それは失敗じゃな」
夢野「その後はウチら三人が図書室に集まって決起会をしたんじゃよな」
春川「そうだね。このときエレクトフィールド――モノクマに会話を聞かれないようにするために最原が用意させたもの――があったんだけど」
春川「これが入間の反応もあって読者にすぐ嘘だってバレたんだよね。そのせいでやっぱり運営は気づいているって推理の後押しになっちゃった」
夢野「迂闊じゃな」
春川「後は裏話をすると、最初は夢野が一人でコロシアイ対策に挑むって構想もあったんだよ」
夢野「ウチが一人で?」
春川「うん。最原と私もニューゲームしてるけどお互いに気づけなくて、三人がそれぞれ別にコロシアイを防ごうと頑張るって感じ」
春川「夢野視点でおかしな行動をし始める最原や私に疑念を抱きつつも事件が発生。最原とモノクマがおしおきされたことで、みんなニューゲームしていたんだってことに気づいて、残った私に話を持ちかけてようやく協力するって感じ」
夢野「なるほど……『最原もニューゲームしていたのか!?』ってところで一山作れそうじゃな。どうしてこっちにしなかったんじゃ?」
春川「夢野一人じゃどうにも話が動かしにくくてね。図書室での会議みたいに複数のキャラが話し合いながら事態を理解していく形がどうにも性に合っているのが半分」
春川「もう半分は何となくだね。話を作っている内に三人が協力している方がいいってことに自然となったわけ」
夢野「……ようやく分かってきたが、この作者結構行き当たりばったりじゃな」
春川「プロローグはこれで終わりかな。次は一章だね」
『Who is R――?(誰がRなのか?)』
↓
『Who is Ringleader? (誰が首謀者なのか?)』
夢野「そういえばこんなタイトルじゃったな」
夢野「にしても他が原作を意識したタイトルなのに、これだけどうしてこんなタイトルなんじゃ?」
春川「もちろん考えたよ。でも……まあ見れば分かるよ」
『タイトル案 ウチと僕の学級裁判』
夢野「ああ(納得)」
夢野「誰がクロなのか丸わかりじゃな」
春川「僕のところを×にして『ウチと×の学級裁判』って感じにすればバレないかなと思ったけど、無理だと判断してね」
春川「だからこんなタイトルになったってことだね」
夢野「しかし、一章から原作をかなり逸脱した展開になったが……どういう風に出来たんじゃこの話は?」
春川「そうだね、まず真っ先に決めたことが一章で最原を殺すことだったね」
夢野「酷いな」
春川「まあでも、当然と言えば当然なんだよ。夢野が主人公なのに、最原が生きてたら主人公役食われちゃうし」
夢野「そういうものなのか……?」
春川「で、最原を退場させるためにはクロか被害者にしないといけない。どっちにするか悩みながら、並行してどうやって学級裁判を開かせるかも考えたんだ」
夢野「学級裁判を?」
春川「うん。一章は学級裁判無しで卒業出来るルールがあるでしょ? でもせっかくのダンガンロンパの二次創作なのに裁判無しなんてもったいない」
春川「だから裁判を開かせる理由を考えてたけど、原作と同じ首謀者を探すためでは驚きがない」
春川「どうにかならないかって考えてたときに、ふとおしおきをするためって案が沸いたんだよ」
春川「まさに天啓だったよね」
春川「そこからコロシアイを終わらせるための策を思いついて、そのために最原がクロで白銀が被害者って構図が出来上がった」
春川「最原がクロだけどそれがバレないように、真っ先に疑われてフラグを立てることで読者にクロじゃないと思わせるようにした」
春川「でもそうすると最原が嘘を付くから、王馬の助言で誰が嘘を付いているかって裁判にして」
春川「自分でも驚くくらいするするって決まっていって、本当に神がお告げをくれたんじゃないかって思ったよ」
夢野「つまり……偶然の産物ということか」
春川「そうだね、否定できないよ」
夢野「白銀もかわいそうじゃな。こんなことで被害者に決まるとは」
春川「まあでも原作での首謀者って時点で長くはなかったと思うけどね」
春川「作者としても地味なツッコミとか、オタク系知識で話をさせやすかったけど、シナリオの都合上仕方なくだったよね」
夢野「キャラよりシナリオ優先で書いているんじゃな」
夢野「そういえば六章でこの一章の事件の裏側が暴かれて、転子が首謀者であることが分かったが……」
夢野「……」
春川「どうしたの?」
夢野「いや、ただのウチのつまらない予想なんじゃがな……行き当たりばったりの作者じゃ、この時点で転子が首謀者って決めてなかったのではないか?」
春川「……うん、半分正解だよ」
夢野「またか」
春川「一応茶柱が首謀者にする案も考えてはいたよ」
春川「だから死体発見アナウンスのみでシロ認定するようにしていたり、事件の振り返りを防犯カメラの映像じゃなくて最原の回想ってことにしてたし」
春川「まあでも、その後の展開によっては『そんな伏線知らねえ!!』でしれっと何も無かったことにしていた可能性もあるね」
春川「言うなればどちらとも取れるように保留していたって感じかな」
春川「正直この後もこういう描写はたくさん出てくるよ。展開の幅を持たせているって言えば聞こえがいいけど、ライブ感で書いているだけの人だから」
夢野「酷い作者じゃ」
春川「でも本当に酷いところはここからだよ」
夢野「……まだあるのか?」
春川「うん。こうして一章が無事終わって……この時点でこれより後の構想が全く無かったんだから」
夢野「構想が無い?」
春川「さっきも言ったように一章は天啓を受けてノリで執筆したから、その後の話についてはほとんど考えてなかったんだよね」
春川「この世界が四周目であることと、黒幕が飯田橋博士であることぐらいは考えていたみたいだけど」
夢野「オチしか無いではないか。そこまでどうやってたどり着くつもりだったんじゃ……?」
春川「だから慌てて二章から後の構想を考えようとして……まずは五章から考えたんだよね」
夢野「五章を?」
春川「そう。ダンガンロンパ2、V3で一番盛り上がったと言っても過言ではない五章」
春川「で、どんなトリックがふさわしいかって考えて、その二つを研究してみるとこれって共通点と相違点があるんだよね」
夢野「対に?」
春川「共通点がエクストリーム自殺。相違点が容疑者不明と被害者不明だね」
夢野「エクストリーム自殺って……まあ言いたいことは分かるが」
夢野「容疑者不明と被害者不明は……なるほど言われるとそうじゃな」
春川「うん。だから容疑者不明と被害者不明に対抗して……生存者不明って案を最初に思いついたんだよね」
夢野「生存者不明? 何じゃそれは?」
春川「案としては――」
気を失っていた夢野が目を覚ますとそこはエグイサルの内部だった。
どういうわけかエグイサルのコックピットのロックを外すことが出来ず、外に出ることが出来ない。
諦めて周囲を見回すと同じようにエグイサル数台が、戸惑ったような動きを取っている。
それで直感した、ウチと同じように生き残った生徒はエグイサルに閉じこめられているのだと。
夢野は話しかけようとスピーカーを通じて声を出すと。
『ドウシタノ?』
ボイスチェンジャーにより、そのような合成音声が発せられる。
それは全てのエグイサルが同じだった。
互いにコックピットに誰が乗っているかは分からない。誰が生きているのか分からない。
夢野『つまりこれは……生存者不明ということか?』
春川「――――って感じかな」
夢野「うーむ……何となく話が作れそうじゃが……これじゃ駄目だったのか?」
春川「そうだね。まずはこの状況を生かしたトリックが思いつかなかったこと」
春川「それとこの状況で誰かが死ぬと、その死体の身元が分かると生存者不明の意味が薄くなる」
春川「だから死体の身元も分からなくさせないといけないけど……そうしたら原作の被害者不明と変わらないなって」
春川「まあそんなこんなでボツになったよ。裁判場をエグイサルが囲む絵面はおもしろそうだと思ったんだけどね」
夢野「おぞましいの間違いではないか?」
春川「次に考えたのが校則だね」
春川「校則から何か五章の仰天トリックに繋がるものが出来ないかって考えて……」
夢野「それで死体発見アナウンスが死因で、モノクマを校則違反させるなんてアイデアが思いついたというわけか」
春川「そうだね。これもまた天啓だったよ」
夢野「天啓が多いな」
春川「五章の共通点、エクストリーム自殺の条件も満たしている。これで行こうって決まったね」
春川「それでこんなことが出来るのは誰かって考えたところで……原作でもエクストリーム自殺をした王馬が実行犯に決まった」
春川「自動的に五章までは生き残らないといけないって決まったわけだね」
春川「次は何を考えたかな……正直ここからあとはごちゃごちゃ決めていったんだけど」
春川「大きなファクターとしては動機かな」
夢野「動機か?」
春川「うん。人を殺そうとする意志だね。ダンガンロンパには欠かせないものだけど……ニューゲームではこれを用意するのが難しいんだよね」
春川「原作での東条の影の総理大臣や真宮寺の姉の友達みたいに、後から実はこうだったんだって動機は原作をやっている読者には通用しない」
春川「キャラの設定を勝手に付け足すわけにも行かないし……ニューゲームによる新たな環境によって、新たな動機を得たってするしかないんだけど難しいんだよ。V3は基本的にみんな殺しの意志は薄いし」
春川「だからバリバリに殺しの意志を持った真宮寺に暴れて貰おうって決めたわけ」
夢野「それが三章からの真宮寺無双に繋がったわけか」
春川「うん。ほっといても誰かを殺そうとして、コロシアイの場を荒らしてくれる真宮寺は話を転がすのに本当有能なキャラだったね」
春川「……まあ想定より暴走していた感はあるけど」
夢野「さすがにここまで暴れるとは思っていなかったのか」
春川「それで何とか誰がクロで被害者かってことを最後まで決めることはできたけど……」
春川「詳しい考えは各章を振り返りながら話すよ」
夢野「よし、では次は二章じゃな」
春川「二章のタイトルはこうだったね」
『二章 限りない地獄で見つけた天国』
春川「二章の構想として真っ先に考えたのが、動機ビデオ発表会を開催するってことだね」
春川「本編で結局しなかったことをこの夢野ニューゲームでは積極的にしていこうって決めてたから」
夢野「それで赤松の提案のもと、動機ビデオ発表会が行われたというわけか」
春川「東条と星の動機ビデオを攻略して、真宮寺の動機ビデオはこの後の暴走を念頭に暴露させたって感じだね」
春川「事件としてはダンガンロンパの二章の事件は『水場が関係する』って共通点があるからそれに従ったよ」
夢野「水場……そうか、無印ではプールの更衣室、2では海の更衣室、V3でも水槽にプールを渡ったからな」
夢野「じゃが……プールの水で濡れたから校則違反という活かし方はありなのか?」
春川「思いついたのがそれしかなかったからしょうがないね」
春川「五章の件から分かるとおり、校則を利用するのが好きみたい」
春川「そしてロボットショーは夢野のマジカルショーが無くなったところから出てきてロボならレーザービームでしょ→そうだバラバラ殺人事件→校則違反も生かせる! って感じに決まっていったみたいだね」
春川「でも……そこから何も思いつかなくてね……」
夢野「二章の裁判は校則違反のトリック以外ほとんど捻りが無かったな」
春川「一応私が疑われるような描写もあったけど、ほとんどの読者が違うだろって思ってただろうね」
春川「一章の裁判からすると簡単すぎて、何か裏があるんじゃないかってずっとコメントされてたよ」
春川「だから即興で提案者なんて存在が生まれたってわけ」
夢野「提案者……東条じゃったな。入間に殺人計画を渡し、ゴン太を殺させた……」
夢野「って、これ即興で考えたのか?」
春川「少なくとも裁判を投稿する前は考えてなかったね。何か裏があったんじゃないか言われ続けて、だったら裏作ろうじゃねえか、って感じで出来たみたい」
夢野「本当行き当たり(ry」
春川「まあでも東条が殺人を諦めていないってこと自体は考えてたみたいだから、そんなに即興ではないかもね」
夢野「どっちなんじゃ」
夢野「ところでこの二章の事件のクロ入間と被害者のゴン太はどうやって決められたんじゃ?」
春川「あーえっとそれは……」
春川「二人のファンには申し訳ないんだけど……消去法だね」
春川「結構この後の展開上必要なキャラが多くてね。主人公サイドや首謀者候補とか、他にも真宮寺が狙うためのターゲットだったり」
春川「それでこのタイミングで死んでも大丈夫な入間とゴン太に退場してもらったってわけ」
春川「本当はここ辺りで王馬を退場させて、原作とはガラリと展開変えるぞーとかも考えてたんだけど、五章のトリックを考えた時点で殺せなくなったし」
夢野「王馬はそんな理由で殺されそうになっておったのか」
春川「それで原作でも人を殺そうとしていた入間がクロになって」
春川「結果的に原作四章の逆転になったのは本当偶然だね」
春川「次は三章だね」
『三章 転校生 オア アライブ』
春川「先に言った通り、一章終わりの時点で全体の流れは考えてたからね。この三章の構想はこうなってたよ」
『最原が屍者の書により復活するが、最原と真宮寺のターゲット一人が殺されて、真宮寺が一人殺していることが分かるが後に発見された死体のためおしおきされず、最原を殺した赤松がおしおきされる』
夢野「なるほどほぼその通りにいったな。今回は最初からちゃんと展開が決まっていたんじゃな」
春川「うん。でも決まっていたのは話の流れだけだったから……この概要に合わせた事件を考えるのに本当苦労したね」
春川「『いやいや、どんな事件が起きればこんな展開になるんだよ!』『過去の俺はどうしてこんなの分投げてきたんだ!』って作者は頭抱えてたみたい」
夢野「そうか、先に決まっているのもそれはそれで面倒なんじゃな」
春川「この構想になった理由は原作でしなかった展開をしようってところからだね」
夢野「そういえばダンガンロンパV3の感想でよく『屍者の書を使ってほしかった』とか『真宮寺がアンジーは殺してなくて、生き残ったら面白かった』とかよく言われてたしな」
春川「そうだね、だからこの夢野ニューゲームではその通りにしようって思ったわけ」
夢野「それで屍者の書で生き返ったのは……最原か」
春川「まあ生き返らせるなら最原しかないでしょ。他のキャラが生き返っても、失礼だけどパッとしないし」
春川「そして生き返った以上、その章で死ぬのはお約束だね」
夢野「章を跨いで生き残るのは何か違うしな」
春川「三章の事件で死ぬ真宮寺のターゲットだけど、夢野と茶柱は駄目だし、赤松は最原を殺したクロにするつもりだったから、残りはアンジーか東条。だからどっちかを被害者にしないといけない」
春川「それで二章で考えた提案者から、東条が動いて返り討ちにあうって流れになったね」
夢野「なるほど……しかしサラッと言われたが、赤松が最原を殺したクロにするってどうやって決めたんじゃ?」
春川「そうだね、まず最原は復活した以上死なないといけない」
春川「でも一章でクロをやったから、またクロになるのは芸がないってことで、被害者で確定」
春川「そして最原を殺すとしたら……やっぱり赤松だよねって感じだよ」
夢野「いやいや、その『やっぱり赤松だよね』が分からないんじゃが。何じゃ、殺したいほど愛しているというわけでも無いじゃろう?」
春川「いやでも、例えば最原が星に殺されるのも何か違うでしょ?」
夢野「うぐぅ、言われるとそうじゃが……」
春川「私や夢野や百田なら務まるかもしれないけど、後の展開に必要だし。それに五章の時点で真宮寺のターゲットを残り二人にしたかったからね」
春川「そんなこんなで赤松がクロって決まったわけ」
夢野「そういえばこの三章辺りからウチと王馬のカップリングっぽい要素が出てきたな」
春川「首謀者って疑われたり、殺人トラップに巻き込まれそうなところを助けられたりだね」
夢野「これはどういうつもりだったんじゃ? 自然になのか、それとも狙ってなのか?」
春川「両方だね」
春川「そもそも原作からして好きな娘イジメとかでつながりがあるわけだし」
夢野「五章の裁判だったか? まああれは百田のアドリブのはずじゃが」
春川「どういうつもりでやったのかは気になるけどね……」
春川「それはさておき、理由としては書いてて自然と絡んでいったのが一つ」
春川「もう一つは暴走してばかりの私から、霧切枠を奪うためって感じだね」
夢野「一つ一つ聞いていくが……自然と絡んでいったとはどういうわけじゃ?」
春川「基本的にシナリオは色々考えて書いてるけど、キャラの掛け合いは何も考えずに筆が進むままに書いているからね」
春川「気づいたらそうなってたってことだよ」
夢野「もうちょっと考えて書かんのか?」
夢野「そして霧切枠とはどういうことじゃ?」
春川「それはもちろんダンガンロンパにおける主人公の相棒ってことだよ」
春川「裁判を主導しながら肝心なところで『ここまで言えば分かるわよね?』っていうキャラだね」
春川「当初私がそこに収まる予定だったんだけど、二章ではクロと疑われるし、三章では真宮寺がクロだと思って捜査を放棄するし、四章でもまたクロ疑惑かけられるし」
春川「そんなこんなで霧切枠を務めきれないと判断して、後釜に王馬が収まったわけ」
春川「まあでも王馬は裁判をかき乱す十神枠も併用してたから、王馬が十神枠に行くと、天海が霧切枠を務めたりもしたね」
春川「そして真宮寺が狛枝枠で、獄原と入間がいなくなった分を百田と茶柱とキーボがにぎやかし枠を埋めて……」
夢野「……もう何が何か分からなくなってきたわい」
春川「ごめんごめん、話を戻そうか」
春川「それで三章の事件は真宮寺が東条を殺したけど生き残り、最原を殺した赤松がおしおきされると予定通りに進んだね」
夢野「ここでも死体発見アナウンスが推理に出て……」
夢野「……ん? そういえば一章でも転子の、四章でも真宮寺のシロ確認に使ったし、五章ではトドメで出てきたな」
夢野「死体発見アナウンス使い過ぎではないか?」
春川「シロが三人確認したら鳴るってのがシステマチックで使いやすくてね」
春川「逆に二章ではどうにか死体発見アナウンスを使わずに事件を組み立てようって意識したくらいだよ」
春川「じゃあそろそろ四章に行こうかな」
『四章 生かせ望みのみか神のみぞの世界』
夢野「えっと……『いかせのぞみのみか かみのみぞのせかい』……回文になっておるんじゃな」
春川「原作の『けだるきいせかい を いかせいきるだけ』が回文だからね」
春川「おそらくトリックにループ世界があったから回文にしたんだと思う」
春川「だからループ世界を使わなかったこの夢野ニューゲームで回文にする必要はなかったんだけど、原作と似たタイトルにしたかったからね」
春川「頑張って回文を考えたよ」
夢野「苦労したのではないか?」
春川「それなりにはね」
春川「思考方法としては、まず四章でモノクマボールのシステムを考えて、望みとか願いとかいう単語をタイトルに入れようって考えて」
春川「『のぞみ』をひっくり返すと『みぞの』になる。『みぞの』といったら『神のみぞの』だね」
春川「だから回文になるように字を入れると『望みのみか神のみぞの』になって」
春川「後は頭と結びに何か言葉を入れたいと思って、ふと原作のタイトルを見たら『生かせ』が目についてそれがぴったしハマる」
春川「それで『生かせ望みのみか神のみぞの世界』って完成したわけ」
夢野「ずいぶんと単純じゃな」
春川「後から言葉にするとね。通算では3、4時間は悩んだんじゃないかな?」
春川「四章の内容に移ろうか。構想時点ではこうだったよ」
『星が病気であり、真宮寺の策略で姉友ターゲットを殺してしまう』
春川「姉友ターゲットは三章で東条が死んだから残ったアンジーだね」
夢野「これも実際そう進んだが……それ通りの内容を作るのに苦労しただろうのはウチにも分かるぞ」
春川「モノクマボールとか結構オリジナル要素が多かったからね」
夢野「星が病気とは最初から決まっておったんじゃな」
春川「原作通り百田が病気になるのも驚きがないし、病気は他の人に移ったことにしようって理屈だったね」
夢野「じゃが、その中で星が病気になったのはどうしてなんじゃ?」
春川「この時点での生き残りを順に確認すると、真宮寺と王馬は五章まで生き残らないといけない、天海は裁判の主導に必要、私と夢野と茶柱も殺せない、アンジーは被害者だしそれが病気でもパッとしない」
春川「だから消去法で星が病気でクロってことに決まったね」
夢野「内容は……オリジナル要素のモノクマボールが強かったな。これはどういうことだったんじゃ?」
春川「まず四章では百田が病気だと勘違いした私がどうにか治そうと奮闘するって内容にするつもりだったの」
春川「でもあまりにも解決方法が無さすぎて話が作れないから、だったらモノクマから病気を治す方法を提案したらどうかってなって」
春川「そこからごちゃごちゃ考えて、望みを叶えるためにモノクマボールを奪い合うなんて話が出来上がったわけ」
春川「そのモノクマボールだけど、最初はゲーム世界じゃなくて現実世界で奪い合わせることも考えてたんだ」
夢野「ほう。それがどうしてゲーム世界になったんじゃ?」
春川「裁判のためだね。今回のメイントリックを考えて、ゲーム世界にログイン中に現実世界で殺すって案を思いついて、ならゲーム世界で奪い合わないとなってことで移動したんだ」
春川「最初思いついたときはよく思いついたなあって自画自賛してたけど」
春川「後から思ってみれば某有名ラノベのデスガンまんまだし、なんなら原作でも入間が百田に罪をかぶせるために毒薬の瓶を隠したりしていたしね。よくあるアイデアだったよ」
夢野「入間が……ああ、そういえばそうじゃったな。すぐに論破されたせいで忘れておったわい」
夢野「そして事件が起きて……また真宮寺か」
春川「アンジーのアナウンスが鳴った直後に夢野を襲撃してたね。ここらから作者の意図を離れて暴走しっぱなしだったよ」
夢野「捜査と裁判については……んーまあ平凡な出来だったのではないか」
春川「三章ほど複雑じゃないけど、二章よりは捻っていて、作者としても及第点な出来だったよ」
春川「一つ工夫としては、読者を攪乱するために爆弾魔の存在を入れたことかな」
夢野「ああ、あれのせいで少し何が起きたのか分からなくなったな。結局事件には何も関わりなかったというオチじゃったが」
夢野「その正体が次の五章でキーボだとバレるわけじゃが……」
春川「いや、流石にここはそういう想定で書いてたよ。キーボがモノクマのところに行こうとしていたとか、アンジーの死を悲しんでいたとか伏線は張ってたし」
夢野「そうか……ここでもとりあえず誰か知らないけど爆弾魔を出しておこうとか考えてなくて良かったわい」
夢野「そういえば裁判でのウチが時を巻き戻したような現象……あれは何だったんじゃ?」
春川「あー、私がクロだって投票して、結果発表まで行ったけど、違うってなったやつ?」
夢野「それじゃ。読者の間ではこの世界はゲーム世界じゃないかという予想も出ておったが」
春川「ぶっちゃけるとただの演出だよ」
夢野「んあっ!?」
春川「みんなダンガンロンパ無印の五章で霧切をおしおきしてしまったでしょ、あれと同じだって」
夢野「あれを初見で避けられたという者を今まで見たことないな」
春川「言うなれば妄想バッドエンドってところかな。葉隠ニューゲームでも同じ演出を使ったね」
夢野「そっちも読んでおった読者は、あーまたかと思ったかもしれんな」
夢野「それで裁判後は……星が本当は病気じゃとバレるシーンじゃな」
春川「捜査の時点で星がクロだと予想はされてたけど、こっちまで予想出来ていた人がいなかったように思えるね」
春川「この星の『今を生きたい』の話は作者も自分がびっくりするくらいよくできたって」
夢野「また自画自賛しとるな……」
夢野「しかし百田は謎の病気では無かったということで……チャプター3の最後についてこの部分は――」
<百田の部屋>
ゴホッ、ゴホッ……!!
百田『っ……くそっ』
百田『俺にはこんなヒマねーんだ……』
百田『まだ宇宙にだって行ってねーんだぞ……!』
夢野「――ただの風邪なのにこんなこと言ってたのか」
春川「百田も大げさだよね……まあ、真面目なこというとミスリードを誘うためだけど」
春川「ああでも指摘されなかったんだけど、その後星とみんながテニスをするじゃん」
夢野「そうじゃな」
春川「あれ……書いててすごいシュール過ぎて作者は笑ってたけど、そういう感想は見なかったね」
夢野「……? そんなに笑える話じゃったか」
春川「ほら、こことか」
王馬『リターンダッシュ……!!』
天海『一気に決めるつもりっすか!?』
真宮寺『ストローク主体だった星君が見せる初めての戦略だネ……!!』
キーボ『これは百田君も反応できずに……!!』
春川『いや、百田は……!!』
春川「何故みんな真面目にテニスの実況してるのか、ってツボに入って書きながら笑いが抑えられなかったみたい」
春川「マンガとかアニメだったら、スピード線をバックにキャラの顔が次々とカットインする感じだね」
夢野「んー……といっても星の最期の願いを実行中なわけで……いや、しかしここだけ取り出すと真面目に実況しすぎなのも事実か……うーん……」
春川「そのテニスの直前の話だけど、ほら茶柱が星の『コロシアイを終わらせる』望みに待ったをかけて自分の望みを叶えるように言うシーン」
夢野「あったな。転子が首謀者ではないかと読者の疑いが向き始めるシーンじゃな」
春川「………………」
夢野「………………?」
春川「やっぱり……茶柱怪しいかな、これ」
夢野「いや、どこからどうみても怪しいじゃろ!!」
春川「いやね、作者の意図としては後から振り返って『そういえば茶柱はコロシアイを終わらせるのを反対していたな……そうか首謀者だったからか!』ってなる伏線のシーンだったんだけど」
春川「どうも返ってくる感想が『茶柱怪しすぎw』『これやっぱり首謀者だろw』みたいなのが多くてね」
夢野「伏されていない線になってしまったというわけか」
春川「茶柱らしい良い娘な発言じゃないかな……? そんなに腹に何か抱えてそうに見えるのかな……?」
夢野「まあ元々首謀者については、主人公のウチの大事な人間になるんじゃないかってメタ読みがあったし仕方ないわい」
春川「それも分かるけどね……。でもあまりにも疑われたから、だったら開き直ってやるよ、と茶柱にどんどん怪しい行動をさせたのが五章ってことになるね」
夢野「というわけで五章の話じゃが」
春川「タイトルがこうだね」
『喪失と終幕の旅路』
春川「原作のタイトル『愛も青春もない旅立ち』に雰囲気を似せて付けたね」
夢野「意図としては終盤あったが、王馬の命の喪失とコロシアイの終幕……」
春川「旅路についてはまだ話が続くって感じで付けたかな」
春川「四章の回文はすごく悩んだけど、このタイトルは一分くらいで思いついたよ」
春川「最初の構想はこうだったね」
『王馬が真宮寺を殺し、その死体と自分の命を使ってコロシアイを終わらせる策を発動、コロシアイを終わらせる』
夢野「そうかこれもその通り……ではないな!?」
春川「そうだね。実際は王馬じゃなくて夢野がクロだったわけだし」
夢野「どうして変更になったんじゃ?」
春川「最初は王馬がコロシアイを終わらせるため、真宮寺を殺すって話にするつもりだったんだけど……」
春川「考えている内に真宮寺を殺す理由が弱いなーって思ってきて」
春川「コロシアイを終わらせるため、今までに殺人を犯してきたからそれを防ぐため、ってのはあるんだけど、何か王馬が身勝手に殺したみたいな印象に思えてくるから」
春川「他の方法がないか考えていると、夢野をクロにするため真宮寺が自殺するってアイデアがふと沸いたってわけ」
春川「ちょうどコロシアイを終わらせる狙いだからおしおきも回避できる」
春川「ということで今の話になったってわけだよ」
夢野「……これ、恐ろしいのは真宮寺じゃなくて、作者ではないのか?」
夢野「あとは……原作には無かった動機の腕輪があったな」
春川「意図としては三つだね」
春川「一つ目が真宮寺の行動抑制。放っておくと朝食会から即夢野と茶柱を殺しかねないほどだったからね。それだと物語にならなくてマズいからどうにかするために付けたと」
夢野「モノクマもそんな狙いじゃったが、作者も同じじゃったのか」
春川「二つ目は真宮寺の狂気を演出するためだね。腕を切り落としてまで……!? ってシーンは作者もやべえって思ってたよ」
夢野「あれは怖かったぞ……」
春川「三つ目は王馬と夢野の最期のシーンのためだね。『設定、夢野秘密子』は作者としても個人的に好きなシーンらしいよ」
夢野「ウチとしては騙されて不本意じゃがな」
夢野「その後は……王馬とウチが一周目、もとい三周目の話を始めたな」
春川「謎の核心に迫る話だったね」
夢野「原作のゲーム自体もループした周回だったという設定か……実際生存者とかいたし、考えられる可能性ではないか?」
春川「どうだろうね。結局真実は制作会社にしか分からないし」
夢野「しかし、どうしてこのタイミングでこの話をしたんじゃ? 学園の秘密に迫るなら、チャプター6でやった方が良かったようにも思えるが」
春川「それに関しては……どうしてもチャプター5のイベントが足りなかったんだよね」
夢野「イベント?」
春川「原作の五章では王馬の首謀者乗っ取り、デスロード攻略、真実(偽)の暴露、希望ヶ峰学園の思い出しライトって感じで展開するでしょ?」
春川「でもこの夢野ニューゲームではそもそも王馬が首謀者乗っ取りしないせいで全部使えないんだよ」
春川「四章のモノクマボールみたいにオリジナルのイベントを思いつければ良かったんだけど、どうしても思いつかなくて……」
春川「それですぐに事件を起こすわけにもいかないから、仕方なく学園の秘密に迫るイベントで尺を稼いだってわけ」
春川「それでも五章は事件が起きるまでが一番短かったんじゃないかな?」
夢野「朝に動機を受け取って、その夜には事件発生じゃったからな。なるほどそんな裏事情があったのか」
春川「そんなこんなで夢野がさらわれて……物語は私視点に移ったね」
夢野「こうなるとハルマキの強くてニューゲームじゃな」
春川「死体発見はまず夢野のフェイクからだったね」
夢野「血塗れで倒れていたウチか死んでおるのではないか、となったあれか」
夢野「ウチが死んだと思ってビビったという感想は無かったし、大体嘘だと見破られていたんじゃないか?」
春川「まあそうだろうね」
春川「次はプレス機の真宮寺の死体……これはちょっと理由が杜撰だったところもあるね」
夢野「ウチに死体を見せないためにプレスするって酷すぎるじゃろ」
春川「まあ原作と合わせてプレスされた死体を出すためってことで容赦を」
春川「で、最後は王馬の首無し死体だね。誰が死んだのか引っ張った演出だったけどどうだったかな?」
夢野「まあドキドキはしたが……ウチって死体の首に話しかけるようなタイプか?」
春川「ミスリードのためだよ」
夢野「酷い」
春川「続く捜査時間も私視点だね。夢野も一時退場したし」
夢野「やはりハルマキのニューゲームではないか」
春川「そういえばこの回の捜査でようやくどれくらい描写をすればいいのか分かってきたよね」
夢野「どれくらい描写?」
春川「そう、例えば音声センサーの証拠があったでしょ? 四章までだったら」
『音が鳴ると開閉する機械……これを何に使ったんだろうか?』
春川「って感じで書いてたとだろうけど」
『音が鳴ると開閉する機械……これとギロチンを組み合わせれば大きな音が鳴った瞬間にギロチンが落ちる仕掛けを作れたはずだ……でも、どうしてそんなことを……?』
春川「ぐらいまで描写を細かくすることを覚えてね」
夢野「最初からそうすれば良かったではないか?」
春川「いや、下だとヒント与えすぎって最初は思っててね。推理する楽しみが無くなるって思ってたんだけど」
春川「上だと情報が足り無すぎるって分かってきたわけ」
春川「作者は脳内にイメージがあるから上でも分かるけど、読者にとっては文字だけのSSだし、結構詳細に描写した方がいいんだね」
夢野「成長した、ってことでいいか」
春川「そして裁判も私視点で開始したね」
夢野「やはり(ry」
春川「モノクマの参加はもちろん自分が殺したことを隠すためでもあったんだけど」
春川「作者としては今まで裁判を回してきた王馬がいなくなった穴埋めを果たしてくれて助かったね」
夢野「もし四人だけで裁判を回しておったら……何か淡々と進みそうじゃな」
春川「そして途中でキーボが爆弾魔として豹変と……もちろん豹変すること事態は想定していたんだけど……」
夢野「けど?」
春川「こんな風に人間を嫌悪する態度になったのはノリだね」
夢野「んーまあそうか。態度が変わらず殺意だけ持ったロボット、ってパターンでもストーリーには変わらないしな」
夢野「『ロボット差別しないでください! 殺しますよ!!』……みたいな」
春川「でも、この時点で何となく茶柱が態度が変わらない豹変をするって想定していたから、キーボは思いっきり態度を変えたね」
夢野「そして裁判が進み死体発見アナウンスからウチがクロと分かったと」
春川「王馬が死体発見アナウンスで死ぬってところから、実はアナウンスまでは生きていた、ってトリックは思いつきやすかったね」
夢野「投票もウチがクロで通って……このままウチがおしおきされるのではないか、と焦った読者も多かったじゃろうな」
春川「そしておしおき執行直前……満を持して夢野が登場したね」
夢野「まさしく主人公、ようやく夢野ニューゲームに戻ったな」
夢野「で、学級裁判えくすとらからモノクマの校則違反を指摘、処刑の無限ループをかけて、コロシアイを終わらせることに成功したと」
春川「このために二章から伏線張ってたからね、書いてるときはよくここまで来たなあ、って感慨深かったよ」
夢野「それで王馬とウチが事件の裏で何があったのかを語って……」
春川「『設定、夢野秘密子』とか『さよなら』『どうして嘘を吐かないんじゃ!』とかは本当ノリノリで書いてたよ」
春川「次はチャプター6、最終章の話だね」
『さよならダンガンロンパ』
夢野「タイトルは……原作と同じか」
春川「話の内容的に原作と同じでもいいかなーって」
春川「ちょうど最後にふさわしい感じになったよ」
夢野「あれか、ラスボスとの決着に最初に覚えた技を使うノリか」
春川「6章の構想は開始時点でこうだったね」
『コロシアイの秘密を暴いて、茶柱が首謀者で、飯田橋博士がラスボスで、何やかんやあってハッピーエンドォォォォ(迫真)!!!』
夢野「……雑ではないか?」
春川「雑だね」
夢野「どうしてこうなったんじゃ?」
春川「正直、5章のコロシアイを終わらせる策を炸裂させたところで作者的には満足したんだよね」
春川「後は蛇足というか、もう五章で終わりでよくねとか思ったり」
夢野「いや、それじゃ読者は納得せんじゃろう」
春川「だからどうにか形にはしたよ」
春川「最初は花子の独白だね」
夢野「コロシアイが永遠に続けばいいのに、と言ってた少女か」
春川「原作でも太郎?だったっけが話してたし、それとの対比だね」
夢野「しかし見ているだけで嫌な感じがしてくる話じゃったな」
春川「邪悪な視聴者に繋げるムーブだったからね」
春川「彼女はニューダンガンロンパ一周目が終わった段階での視聴者って設定だね。まあ話してる内容から分かるかもだけど」
春川「そこでコロシアイをもっと続けて欲しいという意見や自分もコロシアイに参加したいという意見を汲んで、チームダンガンロンパがVersion2を開始するって感じ」
春川「自分が白銀に似てると思い、ダンガンロンパの世界に入りたいって思う彼女はもちろんオーディションに応募して当選して」
春川「そして二周目を生き残って、三周目の首謀者になったんじゃないかな?」
夢野「なるほど、首謀者白銀の素の状態なのか」
春川「で、舞台が才囚学園に戻って……私たちの前周回の記憶について天海キーボ茶柱百田に打ち明けたね」
夢野「四人ともやけにあっさり受け入れておったが……普通信じられなくて反発でもしそうではないか?」
春川「だろうね。まあでも結局最後には納得させないと話が進まないし、面倒だから最初から納得してもらうことにしたよ」
夢野「酷い」
夢野「そしてハルマキが百田に告白したな」
春川「…………////」
夢野「無言で照れるでない」
夢野「ゲームと違って二人揃って生き残ったわけじゃが、作者が百田春川のカップリングが好きということなのか?」
春川「いや、ノリらしいよ」
夢野「ノリか」
夢野「そして捜査時間を経て裁判が始まって」
夢野「最初は一周目と二周目から法則で、生き残った者が生存者と首謀者になっているって話になったな」
夢野「この一周目と二周目のコロシアイの経緯は……適当に決めたんじゃな」
春川「うん、分かってきたね」
春川「気を付けたのはキーボが殺人をしたことが無いって点と、四周目まででキーボ以外が一度はクロを経験するようにしたことかな」
夢野「キーボが殺人をしたことがない……とは、コロシアイの目的から分かるが」
夢野「みんなにクロをさせたのはどうしてじゃ?」
春川「裁判で『このコロシアイは誰かに殺人をさせるために開かれたんだ→だったら誰が→キーボだけこの四周目までで一度も殺人をしていないな』っていう話題を出そうと思ってたんだけど」
春川「裁判の流れで結局使わなくてね」
夢野「その名残ということか」
夢野「その後裁判は第一の事件、最原が白銀を殺した事件の裏側に迫ったな」
春川「真相は最原が思い出しライトで記憶を植え付けられただけで、首謀者の茶柱が全部やったってことになったけど」
夢野「けど……?」
春川「正直この展開、アンフェアで納得してないんだよね」
夢野「なら何故書いたんじゃ」
春川「記憶をいじるのが可能ってなると、正直全部の事件において茶柱がやって、クロに思い出しライトで記憶を植え付けたってのが可能になるし」
夢野「確かにそうじゃな」
春川「全部が茶番に思えてくるから、あまり使いたくなかったんだけど」
夢野「けど?」
春川「気づいたときには何かそうなってて」
夢野「だ・か・らっ! もう少し考えて書くんじゃ!!」
夢野「その後首謀者が茶柱と分かって、コロシアイのループの話を始めたな」
春川「そうだね」
夢野「視聴者を悪く言う感じはゲームと一緒な感じで推移したが」
夢野「コロシアイループを求める視聴者……これって読者のことじゃよな?」
夢野「その読者を邪悪とまで評しておいて……結局フォローもせずに放り投げたよな?」
春川「本当はね、視聴者は邪悪な存在じゃない! って論破するつもりだったんだよ」
夢野「それで?」
春川「茶柱から視聴者の存在について語らせて、さあ夢野反論だってなったそこで……」
春川「『あれ? これ茶柱の言うこと正しくないか?』ってなって」
夢野「認めてどうする」
春川「だから急遽その後にする予定だった、茶柱は首謀者として本当に悪だったのか?って話をしてうやむやにしたよ」
夢野「ハルマキも勝手に元から視聴者って邪悪だったよね、って納得しているし……いいのかこれで?」
春川「気分を悪くした読者がいたら謝るよ」
春川「でも夢野ニューゲームを読みに来ている時点で、コロシアイがループして欲しいって願望はどこかにあったはずだからね」
春川「非難されて仕方ないよね」
夢野「ついには責任転嫁まで始めたぞ」
夢野「というか読者がコロシアイを求める存在なら、作者はコロシアイを始めた存在ではないか? 邪悪さはそちらが上じゃろう」
夢野「ゲームであれだけ最原がコロシアイを否定していたのに心苦しくないのか?」
春川「『全然』だって」
夢野「うわっ」
春川「『何というのか、最原の話も心に響いたし、コロシアイを再開するなんて残酷だとは思うんだけど』」
春川「『それでも書きたくて……ついやってしまったんじゃ』だって」
夢野「天願会長か」
夢野「話を戻すが……ネクストステージの裁判は学園の謎を暴くものじゃったな」
夢野「なのに転子が自分から暴露しているがいいのか?」
春川「良くないけど……推理で暴くストーリーが思いつけなくてね」
春川「茶柱に勝手に話してもらうことにしたよ」
夢野「そしてモノクマが江ノ島盾子を……出さなかったな」
春川「メタ発言してたけどもう飽きてるしね」
夢野「じゃがモノクマーズと合わせて機能停止にさせられたのは……特に理由は無いよな?」
春川「モノクマとモノクマーズと決着を付けるストーリーが思いつかなくてね」
春川「勝手に退場してもらうことにしました、はい」
夢野「そういうことか、はい」
夢野「飯田橋博士が姿を現して……意外な黒幕じゃったな」
春川「原作で名前だけ出ている存在がそれくらいでね」
夢野「確かにウチの魔法使いの師匠や、転子のネオ合気道の師匠なんかは名前は出ておらんしな」
春川「だから飯田橋博士には最初から目を付けていてね」
夢野「ふむ……じゃが、裁判場に姿を現したのは軽率じゃないか?」
夢野「キーボにあっさり壊されるし」
春川「あっさり壊されるストーリーしか思いつかなくてね、そうしてもらったよ」
夢野「………………」
夢野「何かさっきからストーリーが思いつかなかったと言い訳が続いたが……」
夢野「終盤の駆け抜けた感があったのは……それが原因なのか?」
春川「そういうことだね」
春川「『作者の力不足でした。正直ネタ切れです』って言ってるよ」
夢野「ネタ切れか……白状したな」
夢野「あと飯田橋博士が語ったコロシアイの真実じゃが……よく考えると謎も多く残っておるよな?」
春川「一応語っていない設定としては」
春川「この世界ではダンガンロンパとスーパーダンガンロンパはゲームとして出ていて」
春川「そのコロシアイってシステムに目を付けた飯田橋博士が現実でキーボの実験のためにコロシアイを起こそうって思って」
春川「チームダンガンロンパを作って、残りの15人の設定を考えさせて」
春川「そこにキーボを入れてコロシアイをスタートさせて」
春川「視聴者がいるのは興行として成り立たせることで開発費の足しにするためだった」
春川「……みたいな考えがあったけど、何か冗長だし本当にそれでいいのかって疑問も沸いたからバッサリカットしたよ」
夢野「大事な実験なのに公開するのもおかしいしな」
春川「長くなったね、これで物語の振り返りは終わりだよ」
夢野「本当に長かったな」
春川「まあ一年三ヶ月分だから」
春川「今日はここで区切って、次でキャラごとに振り返って、質問があったら答えて終わりにするよ」
夢野「まだするのか」
春川「ということで質問を受け付けます」
春川「内容は何でも募集しています」
春川「ストーリーについてもざっくり語ったから、まだ気になる部分が残っている人もいるかもしれないし、キャラについての質問もまとめて答えるよ」
春川「ここにレスしてもらえれば、次の更新でまとめて答えるから」
春川「ということで……一時中断!!」
夢野「この中断中って何やってるんじゃろうな?」
<反省会中断!!>
<反省会再開!!>
春川「ということで次はキャラごとに振り返っていくよ」
春川「質問もありがたいことに何個か来ているから答えながらやっていこうかな」
春川「SS速報とpixiv両方に質問が届いているからどちらにも答えるね」
夢野「キャラはどういう順番で行くんじゃ?」
春川「そうだね、分かりやすいように死んだ順番にしようかな」
夢野「嫌な順番じゃな」
春川「最初は白銀だよ」
夢野「超高校級のコスプレイヤーにして、前周回の首謀者じゃな」
春川「一回目の事件の被害者で、一番出番が少なかったね」
夢野「R=ロケット団=宇宙=百田なんて推理をしたのがほとんど最後の会話か。かわいそうにな」
春川「白銀については一章の振り返りで触れたけど、前周回の首謀者ということで最初の犠牲者に選ばれたね」
春川「生かしておいて水面下でやりあうみたいなストーリーもちょっと考えたけど、最原のコロシアイを終わらせる策とか新たな首謀者の関係で結局犠牲者になったよ」
夢野「ただ才能の超高校級のコスプレイヤーが死者の復活に使われていたな」
春川「あ、ちなみにこの生き返り関連で」
春川『いや、そもそも思い出しライトで自由に才能を付けられるなら、才能だけを自由に行使することも出来るのかな……それなら二次元だって認識をいじる必要もないし…………いやでも白銀は才能には本人のプラシーボ効果もあるとか言ってたっけ……なら無理かもしれないけど……』
春川「って私が言ってるけど、これそのまま作者の考えだよ」
夢野「作者も分からないのか」
春川「次は一章のクロ、最原だね」
夢野「原作の主人公じゃな」
春川「メタ読みで最原が最初に死ぬと見ている読者を翻弄する、最初から死体と同じ部屋にいて怪しいという展開」
夢野「天海が触れていたが、ミステリーじゃとあの枠は基本シロじゃよな」
春川「だからこそその枠に最原を押し込んだんだけどね。引っかかった読者がいたら作者冥利に尽きるね」
夢野「嫌な性格じゃ」
春川「一章の裁判は嘘吐きが一人いるって内容だったけど、原作でも堂々と偽証としていた最原からも着想を得たよ」
夢野「原作二章裏ルートで東条相手に階段を降りる音がしなかったって嘘から追いつめる最原は本当嘘吐きじゃったな」
春川「あと一章の最原が、原作よりアホみたいな行動を取っているって指摘があったね」
夢野「モノクマにカウントダウンの撤回を要求したけど通らなかったから、首謀者だと思っていた白銀に凸したところとか」
夢野「運営が自分たちが二周目と把握していることを見抜けたはずだ、とかだったな」
春川「焦っていたからとか、あり得ない事態に思考が回らなかったって言い訳も出来るけど、単純に作者の力不足だね」
春川「『最原が落ち着いてたり、推理して見抜いたらこのストーリーにならなくて』」
春川「『だから展開のためにキャラを歪めてしまいました。申し訳ないです』とのこと」
夢野「おしおきはオリジナルじゃったが、コロシアイを終わらせる策の背景になってたせいであまり目立っていないな」
春川「ウルトラクイズのパクリだね。最原の意志でモノクマをおしおきに巻き込みやすいものを考えてたらこうなったかな」
夢野「というか巻き込めないタイプのおしおきが来てたら、最原はどうしたんじゃ? 苦悶の糸とか来たら巻き込むのは難しいじゃろ」
春川「巻き込みやすいおしおきが来たからいいじゃん、って言うしかないんだよね」
夢野「どういうことじゃ?」
春川「一種のご都合主義だよ。巻き込めないタイプのおしおきが来た場合の解決策が思いつかないから、作中で言及しないで、当然のように巻き込めるタイプのおしおきが来るっていう」
夢野「うーむ……ずるいな」
春川「次は二章の被害者、ゴン太だね」
夢野「一章の裁判で発言はあったが、日常パートでは目立った描写がなかったな」
春川「そのせいかゴン太が殺されたって分かると驚きの声が多かったね」
夢野「じゃがまあ白銀よりは、殺される場面の回想で活躍したし良かったのではないか?」
春川「入間をエグイサルから守ったシーンだね」
夢野「エグイサルが校則違反の自分を狙いに来ていると分からなかったか……実際そうなるか?」
春川「右と左を間違えた本編からすると、あってもいいと思ったけど……どうだろう?」
春川「あとはどこかでクロにして本編で結局しなかった豹変もさせてみたかったね。ストーリーの流れで実現しなかったけど」
夢野「『○○の命なんて、虫さんよりも軽いよ!』みたいのか」
春川「次は二章のクロ入間だね」
春川「質問が来てるから先に答えるよ」
『反省会を読んで出た疑問は、提案者が裁判に入ってからの後付けって事は「2章の事件には、コロシアイを終わらせるハメ技を使うにあたっていくつかのポイントにおけるモノクマのスタンス・行動を確定させておく目的があった」も、偶然そういう事に出来ただけだったか否かです』
夢野「……??? そもそも質問の意味が分からないんじゃが(読者代表)」
春川「順に説明するよ。入間がゴン太を校則で殺したこの事件で次のようなモノクマのスタンスが確定したんだけど」
モノクマのスタンス
・校則も凶器になる。
・意志はともかく、殺しの引き金を引いた人がクロ。
春川「これらについては校則に書いていないから、実際に試さないと分からなかったわけ」
夢野「モノクマの考え次第では校則は凶器として扱わなかった可能性もあるし、殺しの意志を持った人間がクロとされる可能性があったというわけか」
春川「これを確定させないと、王馬はコロシアイを終わらせる策を実行に移せなかった」
夢野「アナウンスが凶器として扱われるか、アナウンスを鳴らしただけのモノクマがクロになるか。と疑問だったからというわけか」
春川「そのために王馬は提案者の提案者として東条から入間を使って実験したってことになっているけど……」
春川「その提案者が後付けだと前の反省会で言ったから、これは偶然だったのか? っていう質問だね」
夢野「なるほど。実際どうなんじゃ?」
春川「答えは作者にとっては偶然ではないけど、王馬にとって偶然になるはずだったってところだね」
夢野「……また難しいこと言っておる」
春川「提案者を後付けする前の想定を話した方が早いかな」
春川「本当は入間が全部自分で殺害計画を思いついたって予定だったんだよ」
春川「事件が起きて、入間が言い訳するもおしおきされて」
春川「それを見た王馬が『これだったら……コロシアイを終わらせる策が出来るかもしれない』と偶然利用できたって流れにする予定だったわけ」
夢野「提案者がいようといまいとモノクマのスタンスはここで確定していたのか。じゃが王馬にとって意図的か、棚ボタなのか変わっていたと」
春川「そういうことだね」
夢野「じゃがそうなると今度は入間が本当に自分で殺害計画を思いついたのか、ってほうが疑問になるな」
夢野「アブソーブフィールドを事件前に見せていたのは、提案者によって後から計画が渡されたからって説明していたじゃろ?」
春川「そこは作者の杜撰さってところになるね。元々の裁判の構成が甘かったんだよ」
春川「と、確認のために物語の犠牲になった入間だけど」
春川「開発品でそれなりに活躍できたんじゃないかな?」
夢野「エレクトフィールドは嘘じゃったから、アブソーブフィールドか」
夢野「そういえば入間の発明品じゃったな、王馬が主に使っていたようなイメージで忘れておったわい」
春川「ちなみに例によってアブソーブフィールドを五章で再使用したのは、二章のときから考えてたんじゃなくて、五章を考えてたときに思いついた偶然だよ」
夢野「またか。まあ校則に関わるとサイレンとか音の要素が結構出てくるから、再使用はしやすかったとは思うが」
春川「おしおきはオリジナルの『発明代償』だったね」
夢野「オリジナルおしおきはもうこれで終わりじゃな。三章の赤松は原作と一緒、四章はテニス、五章はおしおき無しじゃったから」
春川「そう考えるとおしおきが少ないコロシアイになったね」
夢野「次は三章の被害者……先に見つかったのは最原じゃな」
春川「そういえば三章のタイトル案に『最原終一は二度死ぬ』ってのがあったけど、余裕でボツにしたね」
夢野「ネタバレにもほどがあるな」
春川「最原が普通に蘇り仲間になったと見せて、すぐに殺されたし別人だったっていう……まあハードな展開だったね」
夢野「蘇ったからには死ぬというメタ読み以外には、最原が死にそうな様子が無かったから驚いたわい」
春川「驚かすために意図的に死亡フラグの類は書かないようにしたからね」
夢野「そうなのか」
春川「蘇り最原で一番印象に残っているのは『やっと最原終一になれたのに!!』だったかな?」
夢野「そうじゃな、一気に得体の知れなさが伝わってきたわい」
春川「赤松が最原を拒絶するきっかけを描く予定はあったけど、セリフ自体はその場のノリで決まったね」
春川「ダンガンロンパの伝統で、三章は連続殺人だからもう一人被害者がいるね」
夢野「東条か」
夢野「描写的には動機ビデオ発表会の後、特に目立ってないで、そして死体が発見されたな」
春川「ただの被害者じゃなくて、提案者だったとか、卒業を諦めていなかったとかキャラらしい描写を出来たと思ったけど……どうかな?」
夢野「あと東条には質問が来ておるな」
『舌舐めずりしながら最原君が罠にかかるのを待ってたけどスルーされた東条さんがすぐ側に居たのに、よく長いこと思い出話に花を咲かせられる程時間が取れたな?という点です。美術室での用事が終われば来るかしら?なんて呑気な事を一刻も早く脱出したい東条さんが考えたとは・・・』
夢野「これはどうなんじゃ?」
春川「ゆっくりしてたんだよ(暴論)」
夢野「酷い」
春川「真面目に答えると、想定してなかった作者の落ち度ってなるね。東条さんには落ち度は一切ありません」
夢野「考えれば分かりそうじゃが、どうして気づかなかったんじゃ?」
春川「考えてなかったからだよ。三章の事件は色々考えることがあったから見落としたってことだね」
春川「次に三章のクロは赤松だったね」
夢野「まさかここで赤松が死ぬとは思わなかったわい。特に二章の動機ビデオ発表会では主人公のような活躍をしていたのに」
春川「三章で殺すっていうのは、ストーリーの流れを考えたときに決めていたからね」
春川「その後二章の執筆をして、赤松が主人公のような活躍をしたのは想定外だったよ」
夢野「ノリで書いているしそういうこともあるのか。しかし、そうなると殺すのが惜しくなったりしないのか?」
春川「全然。むしろ読者が絶望してくれるかな、ってウキウキだったらしいね」
夢野「えげつないな」
春川「まあでも夢野も良かったんじゃない? 赤松が最後まで生き残ってたら主人公役食われていたでしょ」
夢野「赤松が生きていたら……か。真宮寺とバチバチに戦っておったじゃろうし、モノクマボールも全力でコロシアイを終わらせるために集めておったじゃろうな」
夢野「確かにウチの主人公の座が危うくなりそうじゃ」
春川「次は四章の被害者アンジーだね」
夢野「目立ったイベントは特になかったが……キーボが狂信していたな」
春川「これに関しては質問が来ているね」
『4章でアンジーが殺された際にキーボの殺意が覚醒するように2章から2人の関わりを深めていたのかが気になります。』
夢野「どうなんじゃ?」
春川「偶然だよ」
春川「そもそもキーボの爆弾魔とかの設定は四章の時点で考えた後付けだからね。そのときに殺人のトリガーとして、アンジーに狂信しているって設定が付いたよ」
夢野「後付けに近いな……元々爆弾魔などを考えてなかった場合の想定はどうたったんじゃ?」
春川「特に目立たず最後まで生き残るロボットになる予定だったよ」
夢野「無個性じゃな……良かったな、キーボ。爆弾魔属性がついて」
春川「それでアンジーの話に戻るけど……」
夢野「アンジーか……」
春川「キーボの教祖だったってこと以外に本当活躍が無いね」
夢野「事件の被害者じゃったが、ダンガンロンパ特有の加害者の方が目立つ事件じゃったしな」
春川「そうだね、四章は星の方が印象が強いね」
春川「一応構想時点ではアンジーもただ殺されるんじゃなくて、何か企んでいたってすることも考えてたんだよ」
春川「その案の一つが蝋人形を使って、ログインを偽装するってところなんだけど」
夢野「ログインの偽装?」
春川「そう。コロシアイシミュレーターってイスに座って、頭にヘルメットみたいなの被るでしょ?」
春川「だから蝋人形を置いて、そこにヘルメットを被せればほとんど見分けが付かないわけ」
春川「ログインしている人間をじろじろ見る人もいないだろうしバレることは無い」
春川「それを使って他人がログインしているって思わせたり、自分がログインしていると見せて現実で動くみたいなことも考えたんだけど」
夢野「上手く裁判に絡めそうじゃな。どうして使わなかったんじゃ?」
春川「このトリック使った流れを思いつかなくてね、ボツになったよ」
夢野「残念じゃな」
春川「次は四章のクロ、星だね」
夢野「感想に来ていたが、ダンガンロンパでは珍しくハッピー寄りのビターエンドじゃったな」
春川「実際星は満足して逝けたと思うよ」
春川「茶柱は普通にいいやつだと思っているだろうし、真宮寺の暗躍も死後に明かされたことだし」
夢野「本当知らずに逝けて良かったな、星」
春川「おしおきは『テニス』だったね。作者的にはテニスが終わった時点で力尽きて死ぬなんて都合のいいことあるのか?って思いながら書いてたけど」
夢野「まあ創作じゃ良くあることじゃろ」
春川「そうだね、病気がそれほど重かったんだってことで納得することにしたよ」
春川「次は…………あいつか」
夢野「あいつじゃな」
春川「五章のクロ……じゃなかった。被害者の真宮寺だね」
夢野「被害者……? あ、そうか、クロはウチじゃったな」
夢野「本当三章からは真宮寺無双とでも言うべきじゃな」
夢野「真宮寺の方が強くてニューゲームしているのではないか?」
春川「あ、そういえば作中で説明してなかったけど、二章の事件で夜中に散歩していて、サイレンの音を聞いたってあったでしょ」
夢野「あったな」
春川「あれ、真宮寺が夜中に殺害計画を練りながら現場候補を探していたってつもりだったんだよね。何か言及するタイミング忘れて放置していたけど」
夢野「つまり入間が動くのが遅ければ、二章から真宮寺無双が始まったかもしれないのか」
春川「そういうことだね」
春川「あと真宮寺が原作よりも怖かったって感想があったけど、原作よりも狂暴化させているからね」
夢野「狂暴化?」
春川「どうすれば姉さんの友達になるのかの定義を広げているんだよ」
夢野「???」
春川「原作ではアンジーも茶柱も自分の手で殺していたでしょ?」
春川「だから真宮寺の信念としては『自分の手で殺した女性が姉さんの友達になる』じゃないかって作者は思ってるんだよ」
夢野「ふむふむ」
春川「でも夢野ニューゲームではモノクマのおしおきで死んだ赤松や星が偶然選んで殺したアンジーも姉さんの友達になったとしている」
春川「つまり『とにかく死ねば姉の友達になる』って考えなんだよ」
夢野「何か違うのか?」
春川「夢野ニューゲームの真宮寺は極論だけど――」
真宮寺『あ、ニュースで女性が死んだって流れている。写真が出てるけど良い女性だなァ……彼女も姉さんの友達だヨ!!』
春川「ってのもありになるんじゃないかって」
夢野「流石にそれは姉さんの友達では無いじゃろ。ほぼ他人ではないか」
春川「まあそうやって定義を広げているから狂暴になるのも当然だよね、ってことで」
夢野「真宮寺に間接的にも含めて殺されたのは……えっと」
春川「直接殺した東条に、唆した赤松と星、その被害者の最原とアンジーだね」
夢野「キルスコア5か……凄まじいな」
春川「V4での死人は蘇った最原を含めて11人。真宮寺の自殺も含めると、半分は関わっていることになるね」
夢野「真宮寺は暗躍も強襲も多かったな」
春川「赤松やモノクマボールの裏での暗躍に、アナウンス直後に夢野を襲ったり、腕輪を切り落として誘拐したりだね」
春川「作者的には暗躍しているときの方が書いてて楽しかったらしいよ」
夢野「これまでの話を聞くに作者も性格が悪そうじゃからな」
春川「『一番書いてて楽しかったキャラや組み合わせは何ですか? 』って質問が来ていたけど、そういうわけで真宮寺が一番書いてて楽しかったかな」
春川「真宮寺が動くと感想も多く付いたし、そういう意味でもだね」
春川「次は五章もう一人の被害者王馬だね」
夢野「王馬も被害者だったな。どちらかというとクロっぽいが」
春川「王馬は三章あたりからガンガンにメインストーリーに絡んできたね」
春川「裁判でも霧切枠から狛枝枠、十神枠まで何でもこなしたし」
春川「王夢っぽい要素もあったりで、かなり重要なキャラになったね」
夢野「それを容赦なく殺すのか」
春川「まあそう決まってたし」
夢野「王馬といえばやはりコロシアイを終わらせる策じゃな」
春川「設定としては今周回では首謀者乗っ取りが使えない王馬が、二章の始めで復活したモノクマがクローンも同一個体って言った時から計画を考えて動き出したって感じだよ」
夢野「クローンも同一個体……ああ、そうでないと処罰ループが出来ないからか」
夢野「王馬といえば原作でもかなり解釈が分かれるキャラじゃったな」
春川「作品テーマの嘘を体現したキャラだったね」
夢野「夢野ニューゲームでの解釈は……まあ見る感じ分かるな」
春川「どうしてもコロシアイを終わらせたかった、という善人寄りの描写だね」
夢野「首謀者騙りも無かったせいか、あまり怖い王馬が出てこなかったな」
春川「どこかで出してみたかった気持ちもあるんだけどね。夢野ニューゲームじゃ、あのスライムみたいな顔を一回もしてないんじゃないかな?」
夢野「言いたいことは分かるが……スライムって」
夢野「あとは生存した6人か。順番はどうする?」
春川「語りやすい順で行くよ」
春川「ということでまずは天海から行くね」
夢野「天海か。作品での主な活躍は…………えっと」
春川「うん、質問も来ているよ」
『生き残りの中で主人公の夢野、5章で代わりに裁判を引っ張る春川、星の病気のミスリード要因の百田、首謀者の転子、飯田橋との決着をつけるキーボ、とそれなりに役割があったように思いましたが少々天海の印象が薄い感じがしました。彼は途中で被害者 orクロの予定などはあったのですか?』
夢野「やはり読者も思っていたか。それで答えは何じゃ?」
春川「天海の役割が薄いのは、原作で天海が一章の被害者だったせいだよ」
夢野「どういうことじゃ?」
春川「天海は一章の被害者だったせいで原作でほとんど活躍してないでしょ」
春川「夢野ニューゲームは原作を下地に書いているから必然的に活躍しにくいんだよ」
夢野「ならオリジナル展開を入れていくらでも活躍させれば良かったではないか」
春川「早めに死んだってことは、原作での描写が少ないってことでね」
春川「作者がよく天海ってキャラを掴めてなかったんだよ」
春川「そうなるとオリジナル展開を入れようにも動かせないわけで……天海の印象が薄くなった原因だね。被害者にもクロにもなる予定は無かったよ」
春川「それでもどうにか描写するために、ただ推理を話せばいいだけの、裁判における主導の役割が与えられたわけ」
春川「まあ裁判を主導する天海が見れたってことでファンはどうか手を打ってください」
夢野「そんな裏があったのか」
春川「次は百田かな」
夢野「主に星との病気やテニス、裁判における論破役、たまに精神的なことを言うって感じじゃったな」
春川「まあでも最原と直接親友だった原作と比べて、夢野ニューゲームでは私の相棒って感じでちょっと物語の中心からは外れてたね」
夢野「自分で相棒と言うか」
春川「うるさい」
夢野「しかしまあそういうところもあって、事件にはほとんど絡まなかったな」
春川「四章では私の行動の発端にはなったけど、事件自体はシロだとしか考えられないって感じだったね」
夢野「天海と原作での描写分しか差が無いな」
春川「次は爆弾魔ことキーボだね」
夢野「これには質問が届いておるな」
『キーボが殺害計画を立てる際に爆弾に固執していたのは何か隠された理由などはありますか?』
春川「作品内では特に理由はないよ。メタ的な理由はあるけど」
夢野「どんなのじゃ?」
春川「一回目爆弾を使って爆弾魔って呼ばれているから、次の手段も爆弾の方が読者も分かりやすいだろう、っていう理由と」
春川「エグイサル格納庫の中にいる人間を殺そうとする裁判の流れ上で、爆弾がちょうどいいかなってところだよ」
夢野「なるほどな」
夢野「しかしキーボは原作から一番かけ離れたキャラになったな」
春川「コロシアイ自体を行う理由にまでなって……ただのロボットで終わらなくて良かったね」
夢野「しかし人工知能に殺人をさせるか……。聞き覚えがあるな…………アリ……アリシ……アリシゼ」
春川「そこまで」
夢野「あとKilling Intelligence Brast Objective weaponでキーボじゃったか」
春川「……」
夢野「無理矢理すぎんか?」
春川「正直この英語で合っているか不安でね。案の定、今改めて調べたら爆破とかの『ブラスト』ってスペルが『Blast』らしくてミスってるし」
夢野「慣れないことをするからじゃ」
春川「作者から『でもこういうのかっこよくね?』だって」
夢野「中二病じゃな(バッサリ)」
春川「次は茶柱、首謀者だね」
夢野「ウチの大事な人じゃな」
春川「そのポジションからして、最初から首謀者にすることは想定していたよ」
夢野「転子に関しては、四章あたりから『首謀者じゃね? 首謀者だろ』ずっと言われてたな」
春川「その通り首謀者だったけど、その裏で『首謀者だから悪なのか?』って問いは最初から用意していたよ」
夢野「ただ指摘もされたが、タメが甘かったな」
夢野「ウチの『首謀者でも大事な人じゃ』の言葉で即落ち二コマになっていたではないか」
春川「もう少し首謀者の記憶と夢野を思う気持ちで葛藤する場面とか描くべきだったね」
夢野「それこそ裁判が舞台だったんだから理論武装とかしても良かったな」
春川「ただ前も書いたとおりネタ切れというか燃え尽きててね」
春川「力不足を痛感したよ」
春川「次は私かな」
夢野「ハルマキ、主人公のウチのパートナーじゃな」
夢野「苗木に対する霧切のように、夢野をサポートをする……というのが夢野ニューゲーム当初の予定だったが」
夢野「ストーリーのときに話したように暴走が多かったな」
夢野「まあでも原作の五章からして、ハルマキはそういうところがあったからな」
夢野「作者の想定が甘かった、ということじゃな」
春川「………………」
春川「けど五章の裁判では夢野の代わりに視点キャラも務めたし十分な働きはしたでしょ」
春川「私が主人公でも良かったんじゃない(煽り)」
夢野「何おう、結局前座じゃろ。ウチが登場するために場を温めてくれてありがとな(皮肉)」
春川「どういたしまして(感謝してない)」
春川「最後は夢野、主人公だね」
夢野「待望のウチの振り返りじゃな」
夢野「主人公らしく、強靱な精神力でどんな困難にも立ち向かっていったな」
春川「それはいいけど……それが原作から離れているって指摘があったね」
春川「死体を見ても平気なのは、いくら二周目とはいえ強すぎないかって」
夢野「そうか? ウチは元々そうで――」
春川「これにももちろんメタ的な理由があるよ」
春川「単純に一々落ち込む展開を書きたくなかったからだね」
春川「どうせ立ち直ることが分かっているし、サクッと読めるように、書けるように、ストレスをかける展開はなるべく省いたよ」
夢野「ウチが成長したわけじゃないのか……」
夢野「…………」
春川「…………」
春川「まあでも五章の学級裁判えくすとらとか、6章の茶柱とかは主人公らしい活躍してたし、成長したんじゃない」
夢野「うむ、やっぱりそうか!」
春川「と、これでキャラの振り返りは終わりだけど、まだ答えられてない質問があるからそっちに移るね」
春川「まずはこれ」
『一番難産だったのはどの章でしたか?』
夢野「どうなんじゃ?」
春川「難しい 4章>3章>6章>5章>1章>2章 易しい」
春川「だったね」
春川「4章はモノクマボールを含めたオリジナル要素、3章は複雑な事件、6章は燃え尽きてたのと物語を終わらせる大変さがあって」
春川「元々考えてたコロシアイを終わらせる策を軸に構築できた5章、天啓で思いついた1章、雑に考えた2章は比較的に楽だったかな」
春川「次は世界観に関係するから三つまとめて答えるよ」
『本物の飯田橋博士はまだ生きているとの事でしたが、彼女はまだ殺人ロボットの完成を諦めていないのでしょうか。ダンガンロンパは終わらないのでしょうか』
『原作では世界観の解釈が幅広くあり未だに議論考察されているのですがこちらのSSではどういったものでしょうか? オーディションに合格した人にキャラの容姿や記憶を植え付け現実世界でコロシアイさせてたってことですかね?』
『この世界ではチーダンは53個もロンパ作ってないの? 純粋にキーボのためのコロシアイなら希望大勝利のエンドにする必要ないからますます夢野オシオキしない理由がないような』
夢野「物語の根本的なところにも触れてきたな」
春川「原作の世界観解釈から話を始めていこうか」
春川「そもそもだけど原作で首謀者の白銀が言ってたことは全部嘘だと作者は思っているよ」
春川「オーディションはプロローグの描写的に辻褄が合わない感じがするから」
春川「同時に53作もダンガンロンパは作られていたってのも嘘じゃないかなーってね」
夢野「なるほど……ん? じゃが夢野ニューゲームで転子はオーディションがあったと言ってたよな? それはどうなるんじゃ?」
春川「話が混乱するから省いたんだけど……そもそも茶柱が語った内容も嘘って設定なんだよ」
夢野「んあっ!?」
夢野「ニューダンガンロンパVersion4ではないのか!?」
春川「そもそもその知識は茶柱がコロシアイ運営によって植え付けられた首謀者の記憶だから」
春川「夢野たち生き残った者を絶望させるために作られた設定(うそ)でもおかしくないんだよね」
夢野「原作の白銀が嘘を吐いていると解釈したのと同様に、転子も嘘を吐いているという解釈か」
春川「そういうことだね」
夢野「でも実際にウチらは二周目を体験しているわけじゃろ? 転子の言ったことが、何もかもが嘘とは限らないのではないのか?」
春川「まあどこかに本当のことが無いと成り立たないんだけど」
春川「そもそも原作が質問に書いてあるように解釈がたくさんあって、あやふやでね」
春川「それを元に夢野ニューゲームを書いているから、どうしたって世界観があやふやになるのは避けられないんだよ」
夢野「何が嘘なのか分からない……それは夢野ニューゲームもそうじゃったということか」
春川「ただそのあやふやな世界観の中でも、チームダンガンロンパと飯田橋博士は別の存在だと設定しているよ」
春川「飯田橋博士はコロシアイはキーボのために行っているけど、チームダンガンロンパは純粋にコロシアイを運営している」
春川「そしてチーダンにとってはコロシアイの校則は絶対の物」
春川「だから夢野をおしおきしなかったのはハメ技でコロシアイを続けられなくなったからってだけで、飯田橋博士は絡んでない」
春川「モノクマがあっさり納得したように見えたのが気になってるかもしれないけど、モノクマにとって校則は絶対の物だから従うしかなかった……って感じかな」
夢野「これで答えになっておるのか?」
春川「正直作者も質問の意図を掴み切れてないみたいで……間違ってたらごめんなさい」
春川「最後に原作後飯田橋博士がどうなるかだけど……まだ殺人ロボットの完成を諦めてないんじゃないかな?」
夢野「まあ神になるとか言ってたしな」
春川「ダンガンロンパが終わらないのかというと……ニューダンガンロンパ自体は終わったんじゃないかな?」
春川「またこの世界のどこかでマスターダンガンロンパが開催される可能性はあると思うけど」
春川「あとは………………」
春川「………………」
夢野「あまり決めていない感じか」
春川「そういうことだね。読者の想像に任せるよ」
春川「と、これで質問も全部答えたかな。夢野ニューゲーム反省会終了するよ」
夢野「ようやく終わったか……長すぎるじゃろ」
春川「書いてる途中で16キャラ全員振り返らなくて良かったんじゃないかな、って作者も後悔してたよ」
夢野「まあいい、これで夢野ニューゲームも全部終わったわけで…………………………」
春川「…………?」
夢野「なあ、本編が終わったわけだし育成計画はないのか?」
夢野「ニューダンガンロンパV3の面白さの一つ。12V3の総勢48キャラに+αが出るお祭りモード……楽しかったな」
春川「そうだね。最初は48キャラ出るお祭りss書こうかなと思ってたんだけど」
夢野「本当か!?」
春川「色々事情があってボツにしたよ」
夢野「何じゃ……」
春川「まあボツ案をさわりだけでも見る?」
夢野「見れるなら見るぞ」
希望ヶ峰学園77期生、78期生。才囚学園の生徒。
総勢48人に課せられたプログラムはある疑問が発端だった。
曰く『超高校級同士が戦うとどうなるか?』
バーチャル空間に作られた島で48人が入り乱れるサバイバルゲームが開幕。
己が宿した才能に応じた能力を使って戦い抜け!
最後に残った希望が勝者となり、実際にその希望は希望ヶ峰学園によって叶えられる!
題して『ホープ・ロワイヤル』始動!
苗木「これが……僕の能力?」
・超高校級の幸運
自分の行動結果における50%以上の確率を100%にすることが出来る。一日三回まで発動可能。
春川「みたいな、バトロワ物×能力物だね」
夢野「書け(迫真)」
春川「夢野ニューゲーム書く合間に構想を練ってみたけど、どうしても長い話になるし、48キャラもかき分けるの辛いし」
春川「今度こそエタりそうだからボツにしたよ」
夢野「そうか……まあエタるのは辛いが……今度こそ?」
春川「正直夢野ニューゲームもこうやって完走できたのが奇跡みたいなものだからね」
春川「絶対どこかでエタると思ってたよ」
春川「まあでもエタった方がコロシアイよりも読者を絶望させることが出来たかもね」
夢野「そんな絶望したくないわい」
春川「『夢野ニューゲームが終わったし、しばらくは『なろう』作品を書こうかなー』だってさ、作者が」
夢野「ふむ……正直読者の中にはこう思ってやつもいると思うぞ」
夢野「このまま永遠にダンガンロンパss書き続けろと」
春川「まあ気持ちは分からないでもないかな。好きな二次創作の作者が別の作品書いても興味持てないってことあるし」
春川「でも創作家としてやっぱりオリジナルで当てたいって気持ちがあるんだよね」
夢野「そうなのか?」
春川「この夢野ニューゲームだって作者の功績は3割も無いと思ってるよ」
春川「原作のキャラやコロシアイって舞台が無ければ、ここまでの作品が作れたと思ってないから」
春川「だからしばらくオリジナルの作品を書いているので気になったら見てください」
夢野「そうか……」
春川「ただダンガンロンパの新作が出たら、またそれでニューゲームの作品を書くつもりもあるよ」
夢野「本当か!?」
春川「まあもちろんその新作を見てネタを思いついたら、そのときに暇があったらだけどね」
夢野「言質取ったからな!!」
春川「ということでこれにて夢野ニューゲーム全編終わり!」
夢野「またなー!!」
<完>
431 : ◆YySYGxxFkU - 2018/07/15 22:32:00.44 DoCaXlcF0 2029/2029
これにて本当に終了。
長ったらしい自分語り最後まで付き合ってくれてありがとうございました。
html依頼出してきます。
最終章はちょっと微妙な感じがしていたけどそういう理由だったのね。
王馬のトリックとか伏線とか素晴らしかった。