サターニャ「ふふん…私は気がついたの、本当はみんな野菜だけでも生きていけるんだってね」
ガヴリール「は?」
ヴィーネ「タンパク質をとらないと身体の組織が作られないわよ?」
サターニャ「なに言ってるのヴィネット! 私達の食事のために動物たちが犠牲になっても良いっていうの!? そんなおこがましい考えは許されないでしょ!!」
ヴィーネ「えぇ?」
サターニャ「あっ! ヴィネットお肉食べてる。これは没収なんだから!」
ヴィーネ「ちょっとこら、返しなさい!」
ガヴリール「また変にこじらせてきたなこいつ……」
ガヴリール「ま、私は肉買う余裕もないからパンの耳にハチミツかけて食べるしかないけど」
サターニャ「ハチミツ!? ハチさんはあんたのために蜜を集めた訳じゃないのよ!」バッ
ガヴリール「おおい!? 私の貴重な栄養源!!!」
元スレ
サターニャ「おっひるおっひる♪」 ヴィーネ「あら? サターニャのお弁当野菜ばっかりね」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1563230896/
ラフィエル「あ、ヴィーネさーん。駅前にタピオカミルクティーのお店ができたんですって。放課後に行きませんか?」
サターニャ「タピオカ!? だめだめだめタピオカガエルが一生懸命産んだのにそれを食べるなんてとんでもないわ!!」
ラフィエル「はい?」
タプリス「天真先輩、お友達から珍しい食べ物を貰っちゃいましたっ。チアシードって言うスーパーフードの一種でとっても栄養価が高いらしくて……」
サターニャ「あんた何やってるのよチアシードガエルが可哀想じゃない!!!」
タプリス「え? ええっと……天真先輩常に栄養失調だから、他にもバジルシードとかあるんですけど……」
サターニャ「バジルシードガエルに謝りなさい!!」
タプリス「えぇ??」
ラフィエル「……」
ヴィーネ「おい。そこのコソコソしてる白い天使」
ラフィエル「いやー、まさかチアシードもバジルシードも信じるとは思わなくて……」
ヴィーネ「天使が悪魔に嘘を教え込むな!」
ガヴリール「ごめん。タピオカ私だわ」
サターニャ「さあ自然に戻りなさい」パラパラ
タプリス「ちょっと! そこら辺にまかないでくださいよぅ!」
サターニャ「あんた達よく聞きなさい。私が元気なうちは動物たちから物を奪う行為は許さないんだから」
ヴィーネ「あ~~…………どうすんのよこれ」
ラフィエル「サターニャさんの優しさが生んだ悲しきすれ違いですね」
ガヴリール「ただアホなだけだろ」
【後日】
ガヴリール「おーいサターニャー、貸してたゲーム返せよ」ピンポンピンポンピンポン
ガヴリール「……出てこないな。居留守か?」
ガヴリール「ったく、前みたいに私のセーブデータ消したらただじゃおかないぞ」
ガヴリール「おっ、カギ開いてんじゃん」ガチャ
ガヴリール「おいサター…………!」
サターニャ「」
ガヴリール「し、死んでる」
肉を食べずヴィーガンを貫いたサターニャは
ただ一人ひっそりと自宅で息を引き取っていた
墓にはサターニャが植えた立派なチアシードが供えられた
サターニャ「あー、最近体調悪いなって思ってたけどまさか死ぬとは思わなかったわ」
サターニャ「魔界でめちゃめちゃ怒られた」
ガヴリール「バカなのお前」
ヴィーネ「まあ、生き返れて良かったじゃない」
サターニャ「厳重注意のうえ反省文書かされたのよ? 全然よくない!」
ヴィーネ「それは自業自得というか……」
ラフィエル「でも残念ですね」
ヴィーネ「なにが?」
ラフィエル「これでサターニャさんが賢くなってしまうと思うと……」
サターニャ「は?」
ガヴリール「ああ、バカは死ななきゃ治らないっていう?」
サターニャ「あぁ!?」イラ
サターニャ「ラフィエル! 調子に乗っていられるのも今の内なんだから。見なさいこれを!」
ラフィエル「水槽……ですか?」
サターニャ「くくく……あんたの弱点、私は知っているのよ?」
ラフィエル「ひ……まさか」
サターニャ「今からタピオカガエルとチアシードガエルとバジルシードガエルを育ててあんたに復讐してやるんだから!」
サターニャ「さあすくすく育ちなさい我が眷属どもよ! んなーっはっはっはぁ!!」パラパラ
ラフィエル「あ、楽しみにしてますね」ニコニコ
ガヴリール「ねぇ、魔界って頭は良くしてくれないの?」
ヴィーネ「できたらいいのにね……」
終