―――宿屋
女商人「――と、いうわけで我がパーティーは深刻な財政難に陥っています」
勇者・女戦士・女武道家・女魔法使い・女僧侶・女遊び人・女盗賊「…………」
女商人「このまま旅を続けると早くとも5日後にはGも底を付き、そこから先は野宿か狩りなどで生活しなければ旅を続けられません」
元スレ
女僧侶「うぅ…宿が一緒でもうずっとオ○ニーできてないよぉ…」
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武道家「そんな大事な話なんで今まで黙ってたのよ!」
僧侶「言っていただければもっと早くに手を打てたのでは……」
商人「今までは私がやりくりしてたお陰でどうにかなっていたんです。 ……それをどっかのバカの! 二人が! 酒場でバカみたいに食う! 喧嘩して物をぶっ壊す! 勝手にお小遣い前借してモンスター格闘場!!」
戦士・武道家「……………ゴメンナサイ」
僧侶「商人ちゃん、あれは二人とももう反省してるんだから…」
商人「僧侶さんもです! 貴女が毎回教会に持って行くお布施だって積み重なって痛い出費になっているんですよ!」
僧侶「あ、あれは! 恵まれぬ方々にとって大事なもので…、その…」
商人「それに元から8人パーティーなんて無理があったんです。 私がこのパーティーにいなかったら最初の町に着いた時点でご破算でしたよ!」
勇者「……すまん」
魔法使い「勇者ちゃんは悪くないのよ~なでなで~」
盗賊「で、今からどうするんだ? なんか対策あるんだろ」
商人「そこ、くっ付かないで下さい! ……はい。 これから掲げる支出を抑える私の案に全員従ってもらいます」
遊び人「みんな? 勇者も商人も? 従えなかったらどうなるの?」
商人「はい、私も含め全員です。 事前に勇者さんには言いましたが、……このパーティーから離脱していただきます」
遊び人「えー!?」
盗賊「そいつはまた…」
商人「出費のためにパーティーが全滅して、アリアハンに帰ることになるなんて絶対にあってはならないことなのです! わかりますよね!? こんなことで帰ったら城下の人たちから、師匠たちや王様に何言われるか!!」
戦士・武道家「うっ…」
商人「そして前の代からの期待を受け、そしてこの旅に参加するために集まった猛者たちを打ち倒し選抜された私たちがこんなことで、旅を終えるなんてことは! 絶対に! あってはならないことなのです!!」
魔法使い「商人ちゃんかっこいい~」
商人「まず! 我々最大の問題点。 この人数ゆえ宿の部屋を多く取らざるを得ないところを改善します」
武道家「どうするの?」
商人「これから出来る限り、宿は一部屋しか取らないことにします」
戦士「ちょっと待て! この人数で一部屋って!」
商人「もちろん出来る限りです、今日みたいな少し大きめの部屋なら一部屋。 狭ければ二部屋程度に抑えます」
遊び人「でもそれって…」
勇者「…………」
戦士「そしたらこいつと一緒の部屋に泊まんなきゃいけないのかよ?!」
武道家「はぁっ?! こっちがお断りよあんたみたいなむさい男女!!」
戦士「あぁっ?!」
武道家「何よ!?」
僧侶「お、お二人とも、け、ケンカは、や、やめてくださ~い……」
商人「はい、勇者さんにも申し訳ありませんが同じ部屋で寝てもらいます」
女戦士・女武道家・女魔法使い・女僧侶・女遊び人・女盗賊「っ!!!???!?!?!!」
武道家「ちょ、ちょっと!!」
僧侶「だ、ダメですぅ!!」
戦士「お、おい! 流石にそれはまだ早いって言うかそりゃ、みんな小さい頃からずっと一緒だったし、ガキの頃はそのお互いの家に泊まったりとか色々あったけどよ!」
盗賊「……………………」
魔法使い「あ、あらあら~」
商人「では、勇者さんだけ馬車の中で毎日寝起きしてもらうことになりますが。 貴女達はそれでいいんですね? 私は反対ですけど。 この代の勇者が毎日馬車で寝食してるなんて変な逸話が後世まで残るのも私は嫌ですので」
勇者「俺は、別にそれでも構わないと言ったんだが…」
商人「ダメです。 もう少し勇者としての自覚を持っていただかないと困ります。それと、この案は今夜から施行されます。 拒否権はありません、無理な方はパーティーから脱退です。 部屋が分かれる場合は公平に順番を決めてますのでその都度伝えます。 ともかく以上です。 では次の支出削減案に移ります」
商人「お小遣い制の廃止。 個人の買い物も含め、買い物は全て報告と承認の義務と~」
全員「はい」
商人「飲酒・賭博の禁止、誓ってください」
戦士・武道家「もう絶対にしません…」
商人「お布施は全て僧侶さんの自腹」
僧侶「は、はいぃ…」
商人「あれや、これや……―――」
全員「はい。 はい……―――」
商人「とりあえずこんなところでしょうか。 試算ではこれで一月分は余裕が出来ます」
勇者「結構浮くんだな」
商人「それだけ貴方が甘かったと言うことです」
勇者「……面目ない」
商人「ふふっ、別にいーです。 これが私の仕事なので」
商人「先ほども言いましたが、この緊縮案は私にも適用されます。 みんなで冒険を続けるための縛りであり、みんなの協力が不可欠です。 そこのところしっかり覚えといてください。 以上で終わります」
遊び人・魔法使い「おぉー」パチパチパチパチ
戦士「どうしよう…、勇者と一緒の部屋とか…」
武道家「う、うるさいわね! 知らないわよ!!」
盗賊「(夜這いに行くより難しくなったな…)」
僧侶「(みなさんと…、勇者さんと一緒の部屋……)」
僧侶「ハッ!?」
―――夜、宿屋食堂
商人「それで、次の町に着くまでの金策についてなんですが……―――」
勇者「ふむふむ」
盗賊「そんなことせずに適当に盗めば手っ取り早いだろうにな…」
勇者「ダメだぞ」
盗賊「はいはい、っと」
戦士「あのー、商人様ー?」
商人「何ですか、急に改まって気持ち悪い」
戦士「うぐっ、その、おかわりしてもいーか?」
商人「ダメです。 少なくとも貴女にはまだパーティーに借金があるんですから」
戦士「けどよ! こんなんじゃチカラ出ねぇって…!」
勇者「商人…」
商人「ダメなものはダメです、しばらくは本当に厳しいんですから」
戦士「はぁ~…」
遊び人「戦士ちゃん、私のお肉あげるー」
戦士「!! ありがとよぅ!」
僧侶「………………」カチャカチャ
魔法使い「? どうしたの僧侶ちゃん? あんまり食べてないけど、そんなに好きじゃなかった?」
僧侶「あ、いえ!」
魔法使い「じゃあ~考え事?」
僧侶「…その、はい」
魔法使い「そうねぇ~、今まで個室だったのに急にみんないっしょの部屋だもんね~。それに僧侶ちゃんはお布施も大変だしね~」
僧侶「……はい」
僧侶「でも、大丈夫です。 みんなのために私も我慢しなくちゃ」
魔法使い「僧侶ちゃんは偉いわね~なでなで~」
僧侶「魔法使いさん! もう、恥ずかしいです…」
―――部屋
勇者「えっと、今夜からよろしく頼む」
武道家「こ! こちらこそふつつぁものですが!!」
盗賊「落ち着きなさい」
魔法使い「みんなでお泊りなんて昔を思い出すわねぇ~♪」
商人「そういえば、伝えるのを忘れていたのですが、勇者さんは先にお風呂浴びてきてください」
遊び人「あ、そっかお部屋のお風呂も交代ずつなんだね」
勇者「えっと、俺が先で良いのか?」
商人「構いません、女性より男性の方が早風呂ですし、すぐ出ていただいた方が湯がぬるくならずに済みます。 それと、私は責任もって一番最後に入ります」
勇者「悪いな。 出来るだけ、湯船には浸からずに出るよ」
商人「あとはジャンケンででも決めましょうか」
全員「は~い」
勇者「じゃあ、すぐに浴びてくるよ」
商人「はいはい。 さて…」
僧侶「さて…?」
盗賊「寝床決めか」
商人「盗賊さんはものわかりが早くていつも助かります。 そうです、もう一つの問題、寝る配置についてです」
僧侶「それって…」
商人「ベッド枠は三つ。残りは全員床に枕と掛け布団です」
遊び人「ええー!」
商人「そして勇者さんにはいつもベッドで寝てもらいます」
戦士・武道家・魔法使い・僧侶・遊び人・盗賊「…………」
商人「一つのベッドに三人とは少し狭いかもですが、どこかのパーティーは四人で一つのベッドを使ったりしてるのでまぁ、大丈夫です。 それから三人というのは、もしもの問題が起きぬようの保険です…。 まぁ、わかりますよね」
戦士・武道家・魔法使い・僧侶・遊び人・盗賊「…………」
商人「ルールは単純にジャンケンです。 クジやゲームじゃインチキも疑われますしね、それに職業柄そういったことは出来ないので…。 あ、別に床でいい方は棄権されても――」
戦士・武道家・魔法使い・僧侶・遊び人・盗賊「…………」
商人「失礼。 では、始めましょうか…!」
――――
勇者「出たぞ、次は誰だ?」
遊び人「はいは~い! じゃあまたあとでね勇者!」
勇者「う、うん?」
魔法使い「うふふふ♪」
勇者「……? 皆どうした?」
戦士・武道家・僧侶・商人・盗賊「…………」orz
勇者「お、俺は床でいいって!!」
商人「出来ません。 勇者が床で寝て他がベッドで寝ることは出来ません。 こちらも後世には伝えられません。 それにパーティーの主軸である貴方が床で寝て風邪でもひけばそれこそ損になります」
勇者「そうかも、だけど…、女の子とこういうのは……」
盗賊「今までも野宿なんて何度もあったろ、別に気にするな……次は勝つ」
魔法使い「ほらほら~勇者ちゃんこっち座って~♪」
勇者「……すまん」
遊び人「出たよぉ!」
勇者「ブッ!!」
戦士「お、おい! 何か着ろよ!!」
遊び人「えー? ちゃんとタオル巻いてるよ?」
僧侶「そ、そうではなくて!!」
魔法使い「お風呂~♪」
武道家「(デカイ…)」
――――
商人「そろそろ灯り消しますね」
勇者「(ベッドの上で布の服一枚の女の子に挟まれるとかこれなんの試練…)」
魔法使い「勇者ちゃん、狭いからもうちょっとそっち寄るね~」
遊び人「狭いよー♪ ぎゅー」
勇者「お、おい?!」
戦士「ギリギリギリギリ」
武道家「さっさと灯り消して!!」
――――朝
勇者「耐えた、俺は耐えたぞ…」
僧侶「あ、おはようございます」
勇者「ああ、僧侶もおはよう」
僧侶「……大丈夫ですか? あまり眠られなかったんじゃ…」
勇者「い、いや、大丈夫だよ! それより、商人は?」
僧侶「そういえば」
盗賊「朝早くに下に降りていったよ」
勇者「そうか、盗賊もおはよう」
僧侶「おはようございます」
盗賊「ああ…」
ガチャッ――
商人「おや、皆様おはようございます」
勇者「ああ、おはよう。 どこ行ってたんだ?」
商人「朝の市場にちょっと。 それと今日の昼にはここを出立しますので準備をしておいてくださいね」
勇者「昨日の予定より早いが何かあったのか?」
商人「どうやらここから西にあるシャンパーニという塔に竜型の魔物が住み着き近隣に被害が出ているようで。 倒せば5000Gほど褒賞金が出るようです」
勇者「ドラゴンか」
――――
商人「こちらが今朝買った食糧なんかです。 帳簿つけときましたのであとで見ててください」
勇者「ああ、お疲れ」
戦士「それで! その竜ってのはどんなんなんだ! デカイのか!」
武道家「この戦馬鹿は…」
僧侶「竜退治なんて大丈夫でしょうか…」
商人「危なくなったら逃げればいいんですよ。 そうですねそこそこ大きいですが、はっきり言って今の我々の敵ではないと断言できます。 何より普通に金策を打つよりこういうのをこなす方が地域にも貢献できてお互いによりよいことでしょう」
勇者「そうだな、では準備が出来次第向かうとしようか」
遊び人「は~い! っよっと!」
勇者「ブッ!!」
戦士「わー!? 馬鹿そこで着替えんな!!」
――――移動中
勇者「やっぱり俺はどう思われてもいいから馬車で…」
僧侶「だ、ダメですよ! そんな」
遊び人「私は勇者に見られたって気にしないよ!」
勇者「いや、こっちがだな…」
武道家「ペタペタ…」
盗賊「悪いがそろそろシャンパーニの塔だ……竜ってのはあれか?」
勇者「! 全員戦闘準備!!」
魔法使い「おー!」
ドラゴンマッド戦で書こうと思ったけど戦闘大幅カット
――――てれれー
勇者「ふぅ」
戦士「楽勝だったな!」
僧侶「凄いです! こんな大きいのをほぼ無傷で倒すなんて!」
商人「お疲れ様でした。 これで今週は安泰ですね、暗くならないうちに町に戻りましょうか」
――――
町長「アリガトゴゼーマスダー」
勇者「ドウイタシマシテー」
―――夜、宿、部屋
戦士「はぁー! 食った食った!」
僧侶「宿屋のおかみさんたちにも感謝されて良かったですね! 夕食もご馳走まで御用意していただいて…」
勇者「なぁ、商人」
商人「はい?」
勇者「今日は皆頑張ったし、そこそこのGも手に入ったんだ。 今夜は部屋をもう一つ二つ取ってもいいんじゃないか?」
魔法使い「え~?」
商人「そうですね~」
商人「…………聞いてきましたが、この宿は部屋が一杯だったみたいです。ただ床に寝る方々の分の布団をいくつか新たに借りれました」
勇者「そうか……」
遊び人「今夜も一緒だね! ぎゅー!」
勇者「そうだな…」
勇者「さて! 先に、ちょっと浴びてくる」
武道家「…………ねぇ、今日もジャンケンするのよね」
\ジャーンケーン! ポーン!!/
僧侶「は、はれ? 勝っちゃった…」
戦士「よし!! よし!! よし!!!!」
盗賊「チッ…」
魔法使い「あーん…」
勇者「ふぅー、さっぱりした」
僧侶「よ! よろしくお願いします!!」
勇者「えっ?」
――――
商人「じゃあ灯り消します」
僧侶「はい!!」
戦士「おう!」
魔法使い「勇者ちゃーん…」
遊び人「あぅー」
僧侶「(……………………………………………………………………………………………)」
僧侶「(…………………………………………………………………………ドキドキしすぎて眠れるわけありません)」
僧侶「(あっ…月明かりが……)」
僧侶「(……今日も勇者さん、格好よかったなぁ)」
僧侶「(もう、寝てるよね…?)」
戦士「……もう食えねぇ…………………むにゃむにゃ…………………」
僧侶「(もうちょっと、くっ付いても大丈夫かな)」モゾモゾ
僧侶「…勇者さ~ん」ボソッ
僧侶「(寝てるよね…?)」モゾモゾ
勇者「う~ん……」ゴロン
僧侶「!!!!」
僧侶「(近い! 近すぎます!! あっ…! あっ…!)」
僧侶「(勇者さんの足が…! 触ってる…!)」
勇者「う~ん……」グイッ
僧侶「ひぅッ!」
僧侶「(膝で、股さすられて思わず声出ちゃった…!! 誰も起きないよね?!)」
僧侶「(……ドキドキ)」
勇者「う~ん…」モゾッ
僧侶「んッ!」
僧侶「(勇者さんい、今は待って!!!)」
僧侶「(ハァハァ……、これ以上動かれたら、もう…!!)」
戦士「あー…」
僧侶「(起きた!!)」
戦士「んしょ……」
僧侶「(あっちは、と、トイレかな…?)」
僧侶「(あっ、そういえば、そ、こは…)」
武道家「ふぎゃ!!?」
――――朝
戦士・武道家「……………タイヘンスミマセンデシタ」
勇者「……なんだって?」
商人「扉と、いくつか開いた穴と、その他もろもろの調度品の弁償、しめて3000Gになりました」
勇者「はぁ~……」
戦士・武道家「……………モウシワケアリマセンデシタ」
勇者「ここにはもういられないな…、次の町に向かうか…」
遊び人「は~い…」
盗賊「はぁあ…」
僧侶「………………………………」
戦士「そ、僧侶?」
僧侶「…………戦士さんのバカァ!」
戦士「!? 悪かったって、この通りだ! お前まで俺を嫌わないでくれ!!」
武道家「そうよ! あんたが悪いのに何で私まで!」
戦士「ちゃんと謝ったじゃねーか! なのに正拳突きかましてきやがって! 先に手を出したのは……――」
勇者「準備できたか? 出発するぞ」
魔法使い「あらあら」
戦士・武道家「「置いていかないで!!」」
勇者「………………商人」
商人「……はい。 私としては! 別に抜けてもらっても構わないのですが……帳簿に今回の分は二人の借金として書き留めておきます。 返済するまでベッド占有権や諸々剥奪します」
戦士「ありがてぇ! 勇者ぁ!! 今度はもうこんなことしないからよ!!」
勇者「お、おい! わかったからそんな、離れろ……――」
武道家「絶対に、いつかぶっ殺すッ!!」
商人「はぁ~…」
僧侶「はぁ……」
魔法使い「僧侶ちゃん、俯いてどうしたの?」
僧侶「あっ! いえ、なんでもないんです…」///
魔法使い「うふふ、いつも困っちゃうわね~」
僧侶「は、はい。 困り、困ってます…」///
魔法使い「?」
勇者「どうかしたのか?」
僧侶「!? だ、大丈夫です!!!」
勇者「顔、赤いぞ? 本当に大丈夫か?」
僧侶「だいじょうぶ! 大丈夫ですから!!」
勇者「な、何で逃げるんだ?!」
僧侶「大丈夫ですからー!!」
僧侶「(あああ…、私、はしたないです…。 最低です…)」
僧侶「(でも、勇者さんに近づかれると…、もう我慢が……)」
商人「はい、勝手にどこか行かないでくださいねー」
僧侶「は、離してくださーい…!」
勇者「どっか悪いんだろ? ほら暴れるな」
僧侶「(見ないで!! 恥ずかしい私を見ないでぇー!!)」
――――
遊び人「大丈夫? 顔真っ赤だよ?」
僧侶「はぁ…はぅ…、もうお嫁にいけません…」
勇者「僧侶も大丈夫みたいだったしそれじゃあ、そろそろ出発しようか」
――――馬車、移動中
僧侶「(朝から、ずっともじもじするのが止まりません…)」
僧侶「(触りたいけど…、みんなの前で、そんなこと…!)」
盗賊「大丈夫か?」
僧侶「は、はひっ! 大丈夫です!!」
僧侶「(早く宿について…。 じゃないと私…。 早く部屋で隠れて…。 ……あれ?)」
――――次の町、宿屋
商人「8人、一部屋でお願いします」
\ジャーンケーン! ポーン!!/
僧侶「また勝っちゃった…」
勇者「今日も一緒だな」
僧侶「///」
――――朝
僧侶「ハァ…、ハァ…」
戦士「お、おい? 大丈夫か?」
僧侶「だ、だいじょうぶれす!!」
戦士「お、おう…」
次の日も。 次の日も。 また次の日も。 僧侶は自慰にふけるタイミングを待ちました。
でも次の日も。 次の日も。 また次の日も。 その時は訪れませんでした。
―――ダーマ神殿
神官「これほどまでに修行を積んだ者を私は未だ見たことが無い! そなたなら今すぐに賢者への転職が可能である。 どうするかね?」
魔法使い「すごいわぁ僧侶ちゃん!」
勇者「ああ、すごいな! 転職は自由だけど、僧侶、どうする?」
僧侶「はい…、謹んでお断りさせていただきます」
神官「なんと!」
僧侶「私はまだ修行の身。 まだ達成していない試練があるのです」
神官「うむむ。 で、あるか」
神官「また訪れよ」
商人「宿もありますし。 今夜はここに泊まりましょうか」
勇者「そうだな、っとあれ?」
魔法使い「ここって凄い安いんですねぇ」
武道家「じゃあさ! 久しぶりにみんな個室取らない?」
僧侶「!!!!!」
勇者「いいな! どうだ商人?」
商人「そう、ですね。 このくらいならオッケーです。 ふふ、何週間ぶりでしょうね、個室なんて」
遊び人「やったぁー!」
その夜
部屋に入ってまず、戸の鍵を閉め、音がどの程度漏れるかを確かめた。
そして身体を清めるために入浴し、全ての準備を整え、何も纏わずにベッドの上に寝転んだ。
股に手を当てて。三秒で電気が走ったのを覚えている。
そこから先はあまり覚えていない。
あまりにも早く何度も何度も絶頂に達してしまった。
~中略~
最後には道具袋から拝借してきた勇者の手袋の匂いを嗅いで。
それを抱きしめて果てるように眠った。
―――ダーマ神殿、朝
僧侶「勇者さん、おはようございます」
勇者「僧侶、おはよう……?」
僧侶「どうかなさいましたか?」
勇者「い、いや、なんかいつもと雰囲気違うなっと思って…」
僧侶「そうでしょうか、私はいつも通りですよ?」
勇者「う、うん? そうだな。 それじゃ、みんな起こして朝食にしようか」
僧侶「はい」
勇者「そういえばさ、聞いてもいいかな? 昨日の賢者になるのを断ったまだ達成してない試練って」
僧侶「それならもう済みました」
勇者「え?」
僧侶「自分自身という人を事を知ること、それこそが真の悟りだったのかもしれません」
勇者「え、あ、うん…?」
終わり
賢者タイムに似てるね
もしかしてホ…‥