1 : 以下、名... - 2019/10/05 14:19:59.43 IjY11FUz0 1/40

真美「りっちゃんはえこひいきだ」プイッ

律子「な、何よ…いきなり…」

真美「だって亜美ばっかりひいきしてるもん…」プクッ

律子「そ、そんなことないわよ…」

真美(あれ?ちょっと構ってほしくて言ってみたけどこれは意外と…)

元スレ
【アイマス 】真美「りっちゃんがえこひいきする」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1570252799/

2 : 以下、名... - 2019/10/05 14:22:24.08 IjY11FUz0 2/40

真美「宿題だって亜美のばっかり見てるし!」

律子「それは亜美は言わないとやらないから…真美はちゃんと自分でできるでしょ?」

真美「それでも真美も見てほしいの!」プンプン

3 : 以下、名... - 2019/10/05 14:22:49.13 IjY11FUz0 3/40

律子「真美は雪歩や貴音に教えてもらってるじゃない」

真美「…真美はりっちゃんにとって要らない子なんだ…」

律子「そ、そんなわけないじゃない!?」オロオロ

真美(んっふっふっ~!真美のことでオロオロするりっちゃんってなんか新鮮かも!)

4 : 以下、名... - 2019/10/05 14:23:42.58 IjY11FUz0 4/40

律子「あぁ…真美…どうすればわかってくれるのかしら…」

真美「ふんっだ…」プイッ

真美(…でも、全部嘘ってわけでもないんだよねぇ…最近りっちゃん亜美にばっかり構ってるし…亜美は竜宮だから、しょーがないのはわかるけどさ…もうちょっとイジワル言ってもいいよね?)

5 : 以下、名... - 2019/10/05 14:24:17.37 IjY11FUz0 5/40

真美「レッスンの送り迎えも最近してくんないし…」

律子「真美にはプロデューサーがついてるでしょ?」

真美「真美はりっちゃんがいいの!」

律子「ど、どうしたのよ…真美…」

真美(んっふっふっ~♪困ってる困ってる~)

6 : 以下、名... - 2019/10/05 14:25:30.31 IjY11FUz0 6/40

真美「しょうがないよね…真美より亜美の方が可愛いもん…」

律子「そんなことないわ!私は二人とも大好きよ!それだけはハッキリと言えるわ!」

真美(ふーん、それじゃあ…これ言っちゃおっかなぁ…)

真美「じゃあなんで…亜美だけ竜宮に選んだの?」

律子「!?」

7 : 以下、名... - 2019/10/05 14:25:56.72 IjY11FUz0 7/40

真美(あれ?)

律子「…」

真美「り、りっちゃん?」

律子「…」

真美(りっちゃん…泣きそうな顔して黙っちゃった…)

8 : 以下、名... - 2019/10/05 14:27:13.17 IjY11FUz0 8/40

律子「真美…」

真美「え?」

律子「…ごめんね…」ダッ

真美「あっ!?りっちゃん!?どこ行くのさ!?りっちゃーん!?」

9 : 以下、名... - 2019/10/05 14:27:45.70 IjY11FUz0 9/40

しばらくして…

真美「はぁ…はぁ…どこ探してもりっちゃんがいないYO!」

真美(ちょっと構ってほしかっただけなのにぃ!)

P「社長!?これはどういうことですか!?」

社長「それが私にもわからんのだ…」

真美「兄ちゃん、社長、どうしたの?」

10 : 以下、名... - 2019/10/05 14:29:37.22 IjY11FUz0 10/40

P「それが…」

社長「少し席を外している間に、私の机にこんなものが…」

辞表 秋月律子

真美「えぇぇぇえ!?り、りっちゃん辞めちゃうの!?」

P「そんなことにはなってほしくはないが…」

11 : 以下、名... - 2019/10/05 14:30:05.33 IjY11FUz0 11/40

社長「中も読んでみたが『一身上の都合…』としか書いていなくてね…」

P「とにかく律子を探しましょう!」

真美「ま、真美も手伝う!」

P「あぁ、今日オフのみんなにも手伝ってもらおう!」

小鳥「私は家の方に電話してみます!」

高木「私も、心配をかけるかもしれないがご実家の方に連絡してみよう」

真美(うあうあ~!?なんでこんなことになるのさー!?)

12 : 以下、名... - 2019/10/05 14:31:21.25 IjY11FUz0 12/40

しばらくして…

P「クソっ…どこにもいない…」

伊織「本当アイツどこにいるのよ!?」

春香「普段我慢強い人ほど…って言うからね…」

「も、もしかして…」

貴音「響!それ以上は…」

「うぅ…でも…心配だぞ」

13 : 以下、名... - 2019/10/05 14:31:48.69 IjY11FUz0 13/40

貴音「それはみんな同じこと…真美?」

真美「ひっぐ…えっぐ…」

亜美「あーあ!ひびきんが泣かしたー!」

「えぇぇ!?自分か!?ご、ごめん真美!自分無神経に…」

真美「うわぁぁぁぁぁぁぁぁあん!」

伊織「ちょっと!?どうしたのよ!」

亜美「うん、なんか様子が変っぽいよ?」

14 : 以下、名... - 2019/10/05 14:33:01.08 IjY11FUz0 14/40

真美「真美のせいで…真美のせいでぇぇぇえ!」

雪歩「真美ちゃんのせい?」

あずさ「真美ちゃん、どういうこと?」

真美「えっぐ…えっぐ…実は…」

15 : 以下、名... - 2019/10/05 14:33:33.95 IjY11FUz0 15/40

カクカクシカジカトカトカチッチッ

社長「なるほど…そんなことが…」

P「今の話で大体わかった…みんな、行くぞ」

伊織「行くぞってどこによ?」

P「律子がいるはずの場所だ。多分あそこだろう。全員車に乗れ、俺が運転する」

16 : 以下、名... - 2019/10/05 14:34:41.30 IjY11FUz0 16/40

車内

真美「…兄ちゃん、みんな…ごめんなさい」

P「なんで真美が謝るんだ?」

真美「だ、だって…真美のイタズラのせいで大変なことに…」

伊織「全くよ!…これが、ただのイタズラなら一生許さないところよ!」

真美「うっ…」

17 : 以下、名... - 2019/10/05 14:35:14.92 IjY11FUz0 17/40

あずさ「伊織ちゃん!」

P「伊織!」

伊織「な、何よ…だから言ってるじゃない…『ただのイタズラなら』って…」

真美「へ?お、怒ってないの?」

P「あぁ、怒ってない」

あずさ「そうよ、真美ちゃん。誰も怒ってなんかいないわ」

18 : 以下、名... - 2019/10/05 14:36:39.94 IjY11FUz0 18/40

真美「な、なんで!?だって…真美…自分のワガママで…りっちゃんに構ってほしくて…それで…」

P「なぁ、真美。お前はまだ13歳だろ…いくら仕事をしていても、亜美と比べてお姉ちゃんでも、まだまだ子供だ。だからワガママでいいんだよ」

あずさ「寂しい時は寂しいって言ったらいいの」

真美「そ、そんなのダメだよ…みんな頑張ってるのに…真美だけそんな…」

春香「真美って変なところで大人みたいなこと言うよね」

真美「はるるん…」

19 : 以下、名... - 2019/10/05 14:37:24.16 IjY11FUz0 19/40

貴音「嫌な気持ち、後ろ向きな思いを一人で我慢してはいけませんよ。そのための仲間でしょう?」

真美「お姫ちん…お姫ちんも、誰かに構ってほしい時があるの?」

貴音「それはとっぷしーくれっと…その代わりと言ってはなんですが、真美にだけには教えて差し上げましょう…」

真美「え?何を?」

貴音「響は、寂しくなると私に甘えてきます」

「うぎゃぁぁぁぁあ!?貴音ぇぇぇえ!?」

全員「あはははは」

20 : 以下、名... - 2019/10/05 14:38:30.52 IjY11FUz0 20/40

真美「…」

亜美「…真美」

真美「…亜美」

亜美「大丈夫だよ、明日は2人でりっちゃんに甘えちゃおう!」

真美「…うん」

21 : 以下、名... - 2019/10/05 14:39:02.22 IjY11FUz0 21/40

P「ほら、着いたぞ。多分律子はここにいる」

真美「え?ここって…」

亜美「亜美たちの家じゃん!?」

春香「本当にここにいるんですか?」

P「あぁ、間違いない…ほら、行ってこい真美!」

真美「え?真美一人で?」

P「そうだ、しっかり律子と向き合ってこい」

真美「…うん、わかった。行ってくるYO!」

22 : 以下、名... - 2019/10/05 14:40:14.27 IjY11FUz0 22/40

双海家前

律子「ふぅ…最後にご両親に説明しなくちゃ…」

真美「りっちゃん!」

律子「え!?ま、真美!?あなた、レッスンは…」

真美「そんなことどうでもいいよ!なんで…なんで辞めちゃうのさ!?」

律子「そ、それは…」

23 : 以下、名... - 2019/10/05 14:40:52.91 IjY11FUz0 23/40

真美「やっぱり…真美のこと嫌いになっちゃったの?」

律子「違う!そんなことない!」

真美「じゃあどうして…」

律子「…わかったわ、少し落ち着いてお話しましょう」

真美「うん…」

真美(りっちゃんは近くの公園まで行った。そこのベンチに二人で座ると、ポツポツと喋り出した…)

24 : 以下、名... - 2019/10/05 14:42:28.76 IjY11FUz0 24/40

律子「…こんな言い方は卑怯だって思ってるけど…だからこそ、黙って辞めようとしたんだけどね…竜宮小町をデビューさせる前にとっても悩んだの…亜美と真美、どっちを選ぶのかを」

真美「!?」

律子「あの時の765プロを救うためには、誰かを大々的にデビューさせなきゃいけなかった…ソロよりもグループがいい…リーダーは絶対に伊織。春香や美希もリーダーの素質はあるけれど、これは私との相性の話ね。
伊織のフォローとして性格もシルエットも対照的なあずささん…ここまではすぐに決まったの…」

真美「…うん」

25 : 以下、名... - 2019/10/05 14:42:56.92 IjY11FUz0 25/40


律子「三人目を考えたときに、すぐにあなたたちが浮かんだわ。あなたたちの元気の良さが入ることで爆発的な人気になる…そう思った…でもね」

真美「でも?」

律子「…あの時の私の実力では…あなたたち二人を同時に入れられなかった…あなたたちは双子。それは強烈な個性なの。そこに目が行くとどうしても、伊織やあずささんの良さが…ユニットとしての良さが目立たなくなる…」

26 : 以下、名... - 2019/10/05 14:44:00.38 IjY11FUz0 26/40

真美「…だから、亜美だけを」

律子「どっちを選ぶのか…これも悩んだわ…そこで私はね、一度竜宮小町をデビューさせるのを諦めたの…」

真美「え!?な、なんで…」

律子「私は嫌だったの…仲良しのあなたたちを…亜美と真美を引き離すようなことをしたくなかった…」

真美「りっちゃん…」

27 : 以下、名... - 2019/10/05 14:44:42.37 IjY11FUz0 27/40

律子「あなたたちは双子だもの…なのにどっちかだけをデビューさせるなんて、私なら嫌。だからそう言ってデビューを取りやめてもらうように言ったわ…でもね」

真美「でも?」

律子「プロデューサーが…『バカにすんな』って言ったの…『俺もあいつらもそこまで弱くない!残るのが亜美だろうが真美だろうが、俺がトップアイドルにしてやる!』ってね…」

真美「兄ちゃんが…」

律子「えぇ、最初こそ竜宮小町の方が売れていたけど、結果的にIAでは私たちを破って先にトップアイドルにしちゃうんだもの…凄いわよね…」

真美「りっちゃん…」

28 : 以下、名... - 2019/10/05 14:46:06.86 IjY11FUz0 28/40

律子「亜美を選んだのは、亜美の子供らしい天真爛漫さと、真美の若干垣間見えるお姉さんらしさを考えて、あなたたちにとって全員が歳上のユニットなら、亜美の方が映えると思ったのが一つ…それと…」

真美「それと?」

律子「…ごめんなさい、真美ならばわかってくれる。乗り越えてくれると私が甘えたのが一つよ…」

29 : 以下、名... - 2019/10/05 14:46:47.10 IjY11FUz0 29/40

真美「りっちゃんが真美に甘えるの?」

律子「えぇ、完全にあなたに甘えたわ。私自身にはこの問題を解決することができなかった…竜宮小町がデビューした時も、真美は特に何も言わなかった…それにほっとした自分がいた…本当は、真美がただただ我慢してくれていただけなのに…」

真美「…」

30 : 以下、名... - 2019/10/05 14:48:14.99 IjY11FUz0 30/40

律子「だからね、あなたたちのご両親にも約束していたの…『もしも、2人の関係がアイドルをしていることによって少しでも悪くなれば、原因は私にあります。』ってね」

真美「…りっちゃん」

律子「うん、私もここらが潮時ね…竜宮小町も…真美たちも…十分に売れてる。これからは私がいなくても…」

真美「りっちゃんのバカ!」

31 : 以下、名... - 2019/10/05 14:48:44.50 IjY11FUz0 31/40

律子「え?」

真美「りっちゃんのバカ!バカ!バカ!なんでそうやって勝手に決めんのさ!?亜美と真美が喧嘩したらりっちゃんの責任?なんで!?そんなの絶対おかしいYO!」

律子「だからそれは…」

32 : 以下、名... - 2019/10/05 14:50:09.96 IjY11FUz0 32/40

真美「なんで大事なこと何にも言ってくんないの!?真美、りっちゃんがそこまで考えて竜宮小町を作ったなんて初めて聞いた…パパとママともお話したことも初めて聞いた…なんで?真美が子供だから?」

律子「…そうね、私はまだ心のどこかであなたたちのことを守るべき子供だと思っているみたい…だけどね、私にとって多分あなたたちはいくつになっても守るべき子供なの」

真美「りっちゃん…」

33 : 以下、名... - 2019/10/05 14:50:39.56 IjY11FUz0 33/40

律子「…そう思ってたんだけどね…でも真美にはやっぱり悲しい思いをさせてたのね…ごめんなさい」

真美「ち、違うYO!?真美…久しぶりにりっちゃんに構ってほしくて…だから、ついイジワルで…りっちゃんを困らせたくって…」

律子「そうなの?」

真美「そうだYO!真美は…真美はりっちゃんのこと大好きだからぁ!辞めないでぇ!うわぁぁあん!」

34 : 以下、名... - 2019/10/05 14:52:03.43 IjY11FUz0 34/40

律子「もう…そういうことだったのね…良かった…」

真美「うわぁぁあん!?りっちゃぁぁぁあん!」

律子「はいはい、もう…悪い子なんだから…」ホロリ

35 : 以下、名... - 2019/10/05 14:52:36.86 IjY11FUz0 35/40

伊織「…あんたは行かなくていいの?」

亜美「んー?ここで亜美が出て行ったら野暮ってもんっしょ?」

P「そういえばこないだ亜美も俺に似たようなこと言ってたよな?」

亜美「うあうあ~!?兄ちゃん!それ言っちゃダメっしょ!?だからモテないんだYO!」

36 : 以下、名... - 2019/10/05 14:54:00.06 IjY11FUz0 36/40

春香「なんだかんだで甘えん坊ですよね、2人とも」

あずさ「いいんじゃないかしら?甘えられるうちに甘えるのも大切だと思うわ」

伊織「大体、律子があいつらのこと嫌いだなんてあるわけないじゃない」

雪歩「真美ちゃんの勉強見るのも律子さんにお願いされてるもんね?」

37 : 以下、名... - 2019/10/05 14:54:29.32 IjY11FUz0 37/40

「『アイドルなんてやってるから勉強ができない』だなんて何も知らないやつらに言わせない…って言ってたもんな」

伊織「まるで親のセリフよね…」

「双子に彼氏でもできれば親より厳しそうだぞ…」

春香「気づいてないのは本人たちだけ…か」

38 : 以下、名... - 2019/10/05 14:56:09.67 IjY11FUz0 38/40

真美「ねぇ、りっちゃん…」

律子「どうしたの?真美」

真美「久しぶりにさ…おんぶしてほしいなぁ…って…」

律子「おんぶ?」

真美「や、やっぱ嘘!じょーだん!じょーだん!ってわぁ!?」グイッ

律子「ほら、おんぶでもなんでもしてあげるわよ」

39 : 以下、名... - 2019/10/05 14:57:17.31 IjY11FUz0 39/40

真美「りっちゃん…なんかちっちゃくなったね…」

律子「…あんたたちが大っきくなったのよ」

真美「そっかぁ…いつまでおんぶしてもらえるのかなぁ…」

律子「そんなもん、いつでもしてあげるわよ。まだまだあんたたちには負けないわよ?」

真美「そっか…そうだよね…ねぇ、りっちゃん」

律子「ん?どうしたの?真美?」

40 : 以下、名... - 2019/10/05 14:58:28.24 IjY11FUz0 40/40

真美「今は…今だけはさ、真美がりっちゃんのこと一人占めしてるよね?」

律子「え?…ふふふ、そうね…一人占めね」

真美「んっふっふっ~♪亜美には悪いけどりっちゃん一人占めだー!」

律子「そうね、私はえこひいきする悪い大人だもんね?」

真美「うあうあー!?りっちゃんがイジワル言うYO!?」

律子「うふふ、えこひいき上等よ」

真美(えこひいきもたまにはいい気分…)

終わり

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