結衣「綾乃って京子のことが好きなんじゃなかったの?」
綾乃「そう考えてた時期もあったわ」
綾乃「でも、冷静に考えて見たらいつも傍に居る千歳のことを好きなる方が自然かなって」
結衣「理屈はわかるけど…」
結衣「で? なんで私に言ったわけ?」
綾乃「もう歳納京子にちょっかいは出さないから、あとは船見さんが監禁するなりレイプするなり好きしてオッケーよ」
結衣「しないよ! 何いきなり変なこと言ってんの!?」
綾乃「あらそう? まぁ、それはついでなんだけども」
結衣「ついでで人の人格をいじらんでくれ」
元スレ
綾乃「千歳に告白しようと思うの」 結衣「え?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1357815990/
綾乃「千歳を家に呼び出したいんだけど…」
結衣「うん。好きにすれば?」
綾乃「船見さん、悪いけど千歳を呼んできてくれないかしら」
結衣「いや、なんでだよ。自分で呼べばいいじゃん」
綾乃「ちょっと恥ずかしくて…告白する練習もしたいし」
結衣「練習なら電話で呼び出して、家に来る間にしときゃいいじゃん」
綾乃「おねがい、船見さん!」
綾乃「言うこと聞いてくれたら歳納京子の誘拐、手伝ってあげるから!!」
結衣「だから、しねーって言ってんだろ!!!」
結衣「…結局、呼び出す役目を押し付けられてしまった」
結衣「仕方ない。千歳に連絡して………」
結衣「………」
結衣「くそっ、このまま綾乃の思い通りに行くのも面白くないな」
結衣「私の人格をあれだけイジって二人仲良く幸せゴールインってか? ざけんなコラ」
結衣「…よし。これはちょっとしたイタズラだ。綾乃が悪いんだからな。ふふふ…」
~綾乃の家~
綾乃「(千歳の写真を持ちながら)…ふぅ」
綾乃「わ、私は…あなたの笑顔を見てると、幸せな気持ちになれるの!」
綾乃「………普通すぎるかな? もっとインパクトが必要かしら」
綾乃「あなたのことが好きって気づいた時、自分でもびっくりしたわ!」
綾乃「でも、本気なの!」
綾乃「わ、わ、私と………」
綾乃「つ、つつつ付き合って!!!
綾乃「どつきあって!」
綾乃「私と、一緒に突き合ってほしい!」
綾乃「……どれもイマイチね。最後が一番マシかしら」
ピンポーン
綾乃「はううう!? き、来たあああああああああ!」
千歳「綾乃ちゃーん。来たで~」
綾乃「こ、こんにちはです!」
千歳「どないした? なんか変やで」
綾乃「私はいつも変よ!」
千歳「そ、そか…それにしてもアレやねぇ」
千歳「綾乃ちゃんの家までの道、複雑すぎていつまで経っても覚えられへんね」
綾乃「私もよ」
千歳「いや、綾乃ちゃんは覚えんとまずくない!? 自分の家なんだから!」
綾乃「そ、それもそうね…」
千歳「で、今日は何の用? うちを家に呼び出すなんて」
綾乃「あ、あ、あの、その、それはね――」
千歳「まぁ、事の顛末は船見さんに聞いとるんやけどね」
綾乃「え?」
千歳「綾乃ちゃんがうちに相談事っていったら、大体きまっとるやん?」
千歳「ズバリ、恋の悩みごと! ちゃうか?」
綾乃「う、うん…まぁ」
千歳「ほれほれ、話してみ? うちが聞いたるで~」
綾乃「あなたから言っていいわよ」
千歳「いや、うちは悩みないよ! 何勝手に悩み持たせてん!?」
千歳「そもそも綾乃ちゃんが呼び出したんやん」
綾乃「ご、ごめんね…ちょっとテンパってて」
千歳「しゃあないなぁ。まぁ、今日はゆっくり聞かせてもらう覚悟や。大丈夫!」
綾乃「あ、ありがとう…千歳。……そんなところが好きよ」ボソッ
千歳「はい?」
綾乃「アッー! な、な、なんでもない!」
綾乃「あ、ああ! そ、そうだ! ちょっと寒くない!? 暖房つけていいかナ!?」
千歳「お、おう…好きにしてええよ」
綾乃「えーと、リモコンリモコン…どこいったかな」キョロキョロ
千歳「……ん? 綾乃ちゃん、その手に持ってるの何?」
綾乃「え?(千歳の写真を持ち)」
綾乃(…ああああああああああああ!!?)
綾乃(千歳への告白内容考えてたら、写真握りしめっぱなしじゃん!?)
千歳「見せて見せて~、何これ?」ピッ
綾乃「そ、それは…!」
千歳「………うちの生着替え写真?」
綾乃「よく撮れてるでしょ」ウフフ
千歳「どうやって撮ったん!?」
綾乃「あなたが更衣室で着替えてる時、こっそりと音の鳴らないよう改造したカメラで」
千歳「盗撮ですかっ!? しかも、準備万端やね!」
綾乃「今まで撮ったなかでも最高の出来栄えよ。いつも眺めているの」
千歳「怖いなぁ!? 綾乃ちゃん、ちょっとウチ悪寒はしったわ!」
綾乃「千歳にあげるわ」
千歳「いらんわ!」
綾乃「大丈夫。ネガなら残ってるから何枚でも複製可能よ」
千歳「そう言うことを言ってんじゃないよ!?」
千歳「ちょっとウチ、綾乃ちゃんとの友達関係考えなおさないとアカンかも…」
綾乃「そ、それより、相談を受けてくれるのよね!?」
千歳「え? ああ~…そうやったね。さっきの話のインパクト強すぎて忘れとった」
千歳「しかし、アレやね。綾乃ちゃんも歳納さんを諦めて、違う子にするって船見さんに聞いた時はほんま驚いたわ」
綾乃「船見さん、そんなことまで話したのね」
千歳「うん。…で? 新しく好きになった子って誰?」
綾乃「そ、それは……」チラチラッ
千歳「恥ずかしがらずに言うてみ~? うちがバッチリカッチリきいたるさかい」
綾乃「で、でも…恥ずかしいぃ……」
千歳「ほほ~、そこまで言うほど……大好きなんか?」
綾乃「………うん」
千歳「抱きしめたりしたい?」
綾乃「むしろ私のモノにしたいわ。私色に染めてやりたいわ」
千歳「そりゃちょっと怖いわぁ…」
千歳「名前を言うのが恥ずかしいなら、どんな雰囲気の子くらい教えてくれへん?」
千歳「何もわからないんじゃ相談にも乗れんよ~」
綾乃「そ、そうね…髪は短めで」
千歳「おお、ショートカットで」
綾乃「綺麗な銀髪で……」
千歳「へぇ~、うちと同じかぁ」
綾乃「メガネをかけてて……」
千歳「眼鏡っ子かぁ…地味くない?」
綾乃「…………」ジー
綾乃「全然。最高に可愛いわ」
千歳「そ、そか…なんでウチを見るん?」
千歳「で、いつ告白するん?」
綾乃「今日……かな」
千歳「思い立ったなぁ…ファイトやで! 綾乃ちゃん!」
綾乃「…ありがとう。がんばる」
千歳「……」
綾乃「……ドキドキしてきた」
千歳「大丈夫かぁ?」
綾乃「わたし、こういうの慣れてなくて…どうすればいいか」
千歳「……ふむ」
千歳「しゃあない。ウチが付きおうたわ!」
綾乃「ええええええええ!!? 付き合ってくれるの!!? マジで!!!!????」
千歳「綾乃ちゃん一人じゃダメやろー?」
綾乃「うん…ひとりじゃ、ダメかも。…あなたが一緒に居てくれないと」ゴニョゴニョ
綾乃「でも、千歳。ほんとに私で良いの?」
千歳「いや、私で良いのって言っても、付き合うって言うたら綾乃ちゃん以外おらへんやろ」
綾乃(来たあああああああああああああああああ!!)
綾乃(我が世の春がきたああああああああああああああああああああ!!!)
千歳(……あれ? そういえば?)時計を見る
千歳「ごめん! 綾乃ちゃん、ダメやわ!」
綾乃「へ?」
千歳「ちょっと急用思い出したわ!」
綾乃「そ、そんな…用ってなに?」
千歳「今日、(家族と)映画を見に行く約束しててん」
綾乃「今日、(彼女と)映画を見に行くですって!!?」
千歳「いや~、ウチが行こう行こうって無理言って誘ったんやけど」
綾乃(千歳から誘ったの!!? いきなり浮気!?)
綾乃「……じぇらしー」
千歳「ああ、安心してええよ。綾乃ちゃんの話はちゃんと聞くで?」
千歳「どうせ遊びの一環やし」
綾乃「遊び? そ、そうよね…私以外の女となんて遊びに決まってるわよね……」
千歳「綾乃ちゃん、さっきからブツブツどないした?」
綾乃「はぁぁ~~~……やっぱ告白するの、やめようかな」
千歳「なんで!?」
綾乃「千歳がそんな尻軽な女だと思ってなかったし…」
千歳「うち、尻軽なん!?」
千歳「待って、綾乃ちゃん! いきなりダメって言ったのは謝るからさ。そんな簡単に諦めんといてよ」
綾乃「千歳……」
千歳「ええか? そういうことはな。やってみるまでわからへんで! 最初からあきらめるのはアカン!」
千歳「この世には、叶わない恋なんてないんやからっ!」
綾乃「……………」
綾乃「その言葉、責任もちなさいよ」
千歳「え?」
千歳「ま、まぁ…ともかく。ウチが協力したるから、一緒に告白の仕方を考えようや?」
綾乃(だから目の前に居るんだって…)
千歳「結局、恋愛なんてのはな。『好きです、ドン!』と押せば一発なんや!」
千歳「ようするに押しや! 押しが、肝心なんやで!」
綾乃「押し倒す…か」
千歳「いや、押し倒したらアカンよ?」
千歳「それとな。相手が恥ずかしがったりしたら『動揺してるあなたも好きよ』とか『モジモジするキミもいい』とか、いろいろな」
綾乃「恥ずかしがってるあなたを見ると性欲を持て余す…」
千歳「綾乃ちゃん、マジメに告白する気ある?」
綾乃「もちろんよ!」
千歳「とにかく…相手のフォローを忘れずにな。その小さな心遣いが、相手との距離を縮めるコツや」
綾乃「わかったわ」
千歳「じゃあ、実際に練習してみよか。ウチ、相手役やるから」
綾乃「なん…ですって…?」
千歳「だから、かる~い気持ちで『好きです』って言ってちょーだいな」
綾乃「言えないわよ!! そんな軽い気持ちで!!!! ふざけてるの!?」バンッ
千歳「なんでそんな怒っとるん…ただのリハーサルやん」
綾乃「いや、だって、それじゃ、まさに本番……!」
千歳「まさに? なに?」
綾乃「あうあう……」
千歳「んじゃ、相手役が来たところから始めるで。準備いい?」
綾乃「…うん」
千歳『どうもこんにちは~。お招きいただいて光栄です!』アッカリーン
綾乃「なんで赤座さん?」
千歳「誰でもええやん。ほら、続き!」
綾乃「こ、こんにちは…」
千歳『それで、杉浦先輩。今日は何のご用ですか?』
綾乃「きょ、今日は…そ、そ、その………」
千歳「」
綾乃「あ、あなたのこと………す、す、…………」
綾乃「……って! そんな簡単に言えるわけないでしょよおおおお!!」ガシャーン
千歳「ちょ!? いきなり暴れ出さんといて!」
千歳「あ、そか! もしかして、綾乃ちゃん。赤座さんのことが好きなん?」
綾乃「えっ」
千歳「だから、緊張するわけか! そかそか…うんうん。気が回らんかった。ごめんなー」
綾乃「ち、ちが……」
千歳「じゃあ、モノマネやめるわ。ウチ、いつもどおり普通にしとくから!」
綾乃(さらに状況が悪化―――!?)
綾乃「そ、そ、そんなの余計言えないわよ!」
千歳「なんで!?」
綾乃「だって、そのまんまじゃない…」
千歳「なにわけわからんことを…ちゃんとやって! ほら!」
綾乃「ちゃんとやってるわよ!」
千歳「だったら、マジメにやってーな!」
綾乃「マジメにやってるわよ!」
千歳「本番のつもりでやって!!」
綾乃「既に本番よ、この状況!!!」
千歳「も~、どないしたらええねん」
綾乃「どうにもならないわよ…」
千歳「…わかった。だったら、ウチが見本を見せたる!」
綾乃「えっ」
千歳「まずはな、相手の目をジッと見つめる!」ジー
綾乃「………////」
千歳「なに照れとんねん」
千歳「そして、おもむろに手を取るんや!」ガッ
綾乃「あっ」
千歳「(綾乃の手を握りながら)…好きです。付きおうてください」
綾乃「はい」
千歳「うん、ナイスアドリブ!」グッ
綾乃「えっ?」
千歳「こんな感じでやればきっと上手くいくって。綾乃ちゃん、可愛いんやから」
綾乃「ちょ、ちょ、ちょっと! 今のもう一回!」
千歳「見本? ええよ。ちゃんと覚えるんやで」
千歳「まずは相手の目をよくみて」ジー
綾乃「……////」
千歳「そんで、好きです!って言うんや」
綾乃「手はとらないの?」
千歳「え? ああ、はい」ガシッ
綾乃「……////」
綾乃「千歳。わたし、告白する勇気が出てきたわ」
千歳「それはよかった。付きあったかいがあるっちゅーもんや♪」
千歳「ほな、ウチそろそろ帰るから。あとは頑張りや?」
綾乃「ちょちょちょ! ちょっと待って!」ガッ
千歳「おおう? どしたん?」
綾乃「……………ずっと好きだったわ」
千歳「うん、いい感じやね。それで行けばOKやから――」
綾乃「いつもいつも、傍に居てくれて」
綾乃「この想い、もっと早く気づきべきだった」
綾乃「あなたと、一緒にいたい」
綾乃「―――千歳」
千歳「………え?」
綾乃「………」
千歳「…綾乃ちゃん。何言うとるん?」
綾乃「………」
千歳「エイプリルフールは、まだまだ先やで?」
綾乃「………結婚が、できないところは残念ね」
千歳「」
千歳「……………えええええええええええええええ!!?」
綾乃「もう放さないわ。千歳」
千歳「いやいやいやいやいやいやいやいや!!」
千歳「おかしいって! なんでウチなん!? もっと他にええ子いっぱいおるやろ!?」
綾乃「動揺してるあなたも好きよ」
千歳「そんなフォローいらんわ!」
綾乃「相手のフォローをしろって言ったから」
千歳「そ、そやけど……」
千歳「そんなこと言われたら、うち、綾乃ちゃんのこと友達と思えへんようになってまう」
綾乃「恋人同士だものね」ウフフ
千歳「」
綾乃「あ、そうだ。わたし、恋人同士になったら真っ先にやりたいことがあったの」
千歳「……なに?」
綾乃「一緒に遊園地に行くの。いいでしょ?」
千歳「…うち、恋人同士になるって許可だしてへんよ」
綾乃「そんな!? 千歳は私のこと嫌いなの!?」
千歳「…………」
綾乃「いいじゃない! 一回だけだから! 先っぽだけだから!」
千歳「なんやねんそのいいわけ!?」
綾乃「おねがい! 私の夢だったの!」
綾乃「好きな子と一緒に行くのが……」
綾乃「おねがい、千歳……」
綾乃「それさえ叶ったら、もうあなたのこと好きだなんて言わないから………」ウルウル
千歳「………」
千歳「………綾乃ちゃん。泣かないで」
綾乃「千歳ぇ……」
千歳「……までなら、許したる」
綾乃「え?」
千歳「キスまで…なら許したる」
綾乃「………ッ!!」
綾乃「ち、千歳えええええええええええええええええええええ!!!」
綾乃「あなたやっぱり、最高に可愛いわああああああ!!」ガバッ
千歳「ちょ!!? キスまでやって言うたやろっ!」
綾乃「千歳えええええええええええええええええええええ!!!」
千歳「…まったく。綾乃ちゃんは、うちがおらんと本当にダメなんやから」
★おしまい★
おまけ
結衣「ちくしょう…なんだこのオチ!?」
結衣「結局、上手くいってるじゃないか!!」
京子「結衣~、なにやってんの?」
結衣「ちくしょう、綾乃め……これ、私のおかげで成功したようなもんじゃね?」
結衣「ちくしょう、京子の誘拐、マジで手伝ってもらおうかな……」
京子「えっ」
★本当に おしまい★
73 : 以下、名... - 2013/01/10(木) 22:11:26.39 GrmBkwMf0 37/37途中書き込めなくなってちょっと焦った
書いてる内にギャグを書きたいのか百合を書きたいのかゲシュタルト崩壊していったでござるの巻
でも、ゆるゆりはこの二人の絡みが一番大好き!
また後日、綾ちと物のSSを書く予定なのでよろしくおねがいします