乾いた打球音を残して、王の打球が右翼フェンスを越えていった。今季初の投手との対戦で広角に鋭い打球を打ち分け、９スイングで３本の安打性。
「初めての割にはタイミングやバランスも良かったんじゃないか」と手応えをにじませた。

　昨季との違いは、〈１〉トップの際にバットを捕手よりに引いてしっかりテイクバックする〈２〉大きなフォロースルーを取るの２つ。
台湾時代と昨季のフォームを見比べた同コーチは、王が日本の投手への対応に苦戦する中で、持ち味の大きなフォロースルーが失われていた点に注目。
「どうやって自分の感覚を思い出すか。そこからじゃないと先に進めない」とキャンプ序盤から先述の２点を繰り返し指導する姿が見られた。

　徐々に改善の兆しは見えてきたが、同コーチは「簡単には戻らない。地道にやっていくしかない」と粘り強く見守っていく方針。
王は「早く（感覚を）取り戻せればいい方向に向かう。改善されている感じがあるし、去年に比べて自分のイメージに近いスイングができている」とうなずいた。



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