643 :本当にあった怖い名無し:2011/03/26(土) 11:54:01.08 ID:6m0wqcpQO
数年前の話

ある日うちの猫が小鳥をくわえて来た。
最初は、「うわ~うちの猫が殺っちまったのか?!」と思って慌てたが、何か様子がおかしい、猫は小鳥を私の足元に置いて、悲しげに鳴く、何か「この子を助けて、お願い!」って言ってる気がする、

確かに最後は「おえあい」って聞える、小鳥は動かずにいて、猫はそれを心配そうに見ては涙目で見上げて鳴いている。

その様子を見た私は、「ああ、この子は昔から子犬や子猫や他の動物と仲良くし、思いやれる優しい子だったな」と思い出して、「大丈夫だよ、小鳥は必ず助けるから、連れて来てくれてありがとう、よくやったね。」

と撫でて、猫を安心させ色々調べて小鳥を治療し看病してあげたのです。そして懸命な看病が効いたのか、小鳥は数週間後には飛べるまでになるまで回復し、私は喜んでる様子の猫と共に小鳥を空へ帰しました。



キャプチャ

スポンサーリンク








話はこれで終わらず、数日後にてその小鳥が何と小さな恩返しを始めたのです、それも毎朝毎日、それは小さな花や花びらや芽を窓際に置くんです。

その度にうちの猫が「きあよ~(来たよ~」って鳴いて知らせてくれます、私はそれを編んだ籠に入れてとって置きました。
そうした毎日が過ぎ一年後のある日、猫の鳴き声が、泣き声見たくなってるのに気が付きました。

いつもの朝なら猫は「きあよ~」って鳴くんですが、「ああ~…うあ~…」って感じでか細い声だして鳴いてるんです。
もしやと思い窓際に行くと――

―――あの小鳥が窓際に倒れて死んでました、しかも小鳥の傍らには小鳥が運んで来たらしい小さな白い花が……ああ、最後の力を振り絞って……私は、猫を抱きながら思わず泣きました。

そして、小鳥を埋めてお墓を作りました、猫は暫く離れませんでした……

……その優しい猫は、去年亡くなり、今は小鳥のお墓の隣りです。
最後まで私想いの優しい子でしたよ。

最後に震災で悲しい想いしてる方々に笑顔が戻ります様に