私も友人は同じ小学校出身で、ふたりとも家庭の事情で精神的に病んでいた。
同窓会で再会し、それ以降ベタベタの親友ではないけれどディープな話をする相手としてたまに連絡を取り合っていた。
しばらくして私も友人も結婚した。
友人は拝み倒され結婚し、親からも祝福され、豪華な結婚式をした。
私は暴力と束縛が日に日に強くなる実家から逃げるように結婚した。
それからも友人とのやりとりは続いたけど、お互いの結婚生活は正反対だった。
友人は両家の全面的支援と、優しく病に理解のある夫のもとで悠々自適に暮らしていた。
片や、私は親から逃げるために新卒で入った会社をやめたので、就職活動と生きていくために深夜までバイトと派遣に行っていた。
私と結婚するやいなや、夫は仕事を辞め転職活動をしていたので、生きるためにバイトで食いつなぐしかなかった。
しかし、夫は、私の家事が上達するように、という名目で、ずっと家にいるのに全く家事はやらなかったし、
教育という大義名分の元、できてない所があれば徹夜ででも、すべて私にやらせた。
生活保護よりもずっと切迫した生活だったけど実家に居場所がばれることをおそれ申請できなかった。
そんな、生活のなかで、唯一の女友達である友人と短い時間話すのは息をつけるところだった。
自分の逼迫した状況を話すと、友人はうんうん、と頷きそして、いかに友人が今幸せかを聞かせた。
「鬱病で動けなくても、死なないでそばに居てくれるだけでいいといってくれる」と旦那に惚気ける友人の話を聞き、
リストカットを繰り返していた彼女が幸せになっているのを聞き、そうか良かったと思える時間が大切だった。
今となっては、ずいぶん、若い頃の私は汚れてなかったと思うけど。
しかし、友人が妊娠したという報告を聞いた頃から少しずつ私側が歪んでいった。
私はなんとかそれなりに安定した職にこぎつけ、夫も資格をとり、採用が決まっていた。
一時期のハードすぎる生活から、かなり安定した生活を手に入れていた。
つづきます。
妊娠してから、家事も全て夫と実親にやってもらい、高級なベビー用品を買いまくっているという話が自慢話にしか聞こえなくなった。
さらに、その後、「あんた、男選び失敗したねw」みたいなことを言われるのがたまらなくなった。
また、採用されたばかりの私たち夫婦がどうやっても、子を持つのは数年待たないといけないのも友人への嫉妬を駆り立てた。
距離を取ろうにも、友人はなぜか私にしつこく連絡を取ろうとしてきた。
最低だけど、着拒否し、連絡を一切断った。
それから十年近くたった。
夫と私、両方に若干不妊があったので、妊娠に至るのに金銭的にも精神的にも肉体的にも苦労をしたが、治療のかいあって双子を出産した。
粗暴で自己中だった夫も、思うところがあったのか、十分の一くらいは家事をするようになったし、極稀に私をいたわる言葉も出るようになった。
なにより、子どもに関することはびっくりするくらい参加する。
一方、人づてに聞いた話では、友人は随分前に離婚し子どもは夫側が引き取ったという。
友人の離婚を聞く前に、道で偶然あった時、子どもがチャイルドモデルをしているといっていた。
ひと通り自慢した後に、「で、あんたはどうなのw」と付け加えていたが、袖口から生々しいリスカの後があったのでそんな気がしていた。 つづきます
苦労した時間が今の成長と幸せにつながっているのはわかる。
けれど、ずいぶん人の悪意に気がつくようになったし、年齢より若く見えて人のいいと言われていた風貌はすっかり普通のネチネチおばちゃんになってしまった。
対して友人は、少し病んだ女にもどったけれど、それでも余裕のある生活から年よりも若く見えるし、私のように思いつめた感じはない。
私にも友人にも、それぞれいい意味でも悪い意味でも因果応報が来たと思う。
友人さんせっかくいい結婚したのに、環境に甘え過ぎたのかもったいないことしたね
まあハタからよく見えても家庭の中ってわかんないけどさ
不幸同士、幸せ同士の付き合いじゃないとどちらかが妬み嫉みで付き合いは続かない。
親子だって少なからずある場合も。
親は無条件に、て言うけど根本にあまりにも恵まれてる娘だと母親が邪魔したりして
本人にもわからないようなどす黒い感情が現れたりする。
あ、これは経験からですが。
引用元: ・奥さまは見た!!! 因果応報 その44
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