235: 名無しさん@お腹いっぱい。 2013/06/10(月) 20:55:28.11
あぁ、結婚してよかったなぁと思ってる、俺の独り言 

すげーかわいい、天使みたいな女の子と知り合って 
なんだかんだでお付き合いさせていただいたら 
「私、男の人とお付き合いするのって、初めて…なんです///」なんて言われて 





引用元:あぁ 結婚してよかったなぁと思った瞬間8
http://hayabusa6.5ch.net/test/read.cgi/tomorrow/1342314151/





舞い上がって舞い上がって地上25mくらいまで舞い上がりつつも
落ち着け俺と常に言い聞かせながら、彼女と健全なお付き合いを重ねて
「好きです」「私も///」みたいなイベントを経て、手を繋いだりして

「ほら、月が綺麗ですよ」「もう少し一緒に月を見たいです///」みたいな
イベントを経て、唇を重ねたりして

「お父さんは一流企業で働いてるんだよね」
「うん、でも、お父さんはお父さん、あなたはあなたです」
「でも俺ってドカタ(いわゆる建設作業員だった)だし」
「一生懸命頑張ってるあなたに、付いていきたいです///」みたいな
イベントを経て、結ばれて

「お父さんに、ドカタなんかに娘はやらん!って言われたね」
「私はもう娘じゃなくて大人です、あなたについていきます(キリッ」
って言われて、この娘を守るために俺の人生全部使おうと
矢先に

彼女が事故で死んで
彼女と仲が良かった、彼女の弟さんの尽力のお陰で
なんとか告別式だけは、参列させてもらったけど

全てを失った、と思った
もういつ死んでもいい、つーか、死にたい、と思った



続き書いてもいいですか?駄目なら止めます


236: 名無しさん@お腹いっぱい。 2013/06/10(月) 20:58:02.54
ぜひお願いします


246: 名無しさん@お腹いっぱい。 2013/06/11(火) 12:44:32.24
続き

こんなに悲しいなら、もう女はいらねえ、一生独身ですごそう
そう思った

友人たちに、飲みに誘われ、久しぶりに会いに行ったら
見知らぬ女の子がいた
友人の一人の知人だとか
あ、どうも、、とか挨拶した、かもしれない

三軒目のバーで飲んでたとき、仲のよい友人が、
「気持ちは分かるけどさ、でも、ずっと独りで
いるのも何だし、彼女を作ったら?」
と言った
わりーけど、お前には俺の気持ちなんて
わかってねーよ、ここにいる誰も
俺の気持ち、わかんねーよ
って言ったら、見知らぬ女の子が
顔を覆って、泣き出した

彼女は、夫を亡くしたんだと、他の
友人が俺に耳打ちした
彼女と俺を励ますための、飲み会だった
俺はうなだれた
彼女はまだ、泣いていた
後悔した


252: 246 2013/06/11(火) 17:19:40.79
>>246続き

彼女は、自分が夫を亡くしたことなど、おくびにも
出さずに明るく振る舞っていた
事情を知っていたのは数人だけだったようだ

俺は、彼女に詫びた
彼女は、いえ、誰のせいでもないんです、
仕方のないことなので、とまで言って
また、ぽろりと、涙をこぼした

俺の彼女も、荒んでいる俺をみて
天国で悲しんでいるかも、と思った

この人を笑顔にしたい、と思った

飲み会の後、俺は共通の友人から、
彼女の連絡先を聞き出して
かなり強引に、デートの約束を取り付けた
あとは、ひたすら押した
お付き合いしてください、と


264: 246 2013/06/11(火) 19:53:27.17
>>252続き

押し負けた彼女は、俺と度々出会って、同じ時間を過ごすようになってくれた
彼女の薬指には指輪が光っていた
操を立てていることは、分かっていた

でも、俺は、彼女を笑顔にしなくちゃいけない、と思った

デートを重ねていったある日、彼女に言った
旦那さんのお墓参りを、させてほしい
彼女は最初、戸惑ったが、はい、と答えた

彼女の亡き夫の墓は、綺麗に掃除されていた
きっと彼女が日を置かず訪れているからだろう
墓石には名前が刻み込まれていた
彼女は、その墓石を見て
自分の夫の名がそこに刻み込まれているのを見て
どんな気持ちになったのだろうか、と考えたら
涙があふれた

俺は、俺の亡き彼女が眠っている墓を知らない
教えてもらえなかったからだ

泣いている俺を見て、彼女も泣いた
彼女の亡き夫は喫煙者だったと聞いていたので
火を付けたタバコを備えた
彼女は「ありがとう」と言った


265: 246 2013/06/11(火) 19:58:14.53
>>264続き

そして彼女とのお付き合いが続き、彼女は徐々にではあるが
笑顔をみせてくれるようになった
彼女は、焼き鳥が好きだと言った
焼鳥屋さんでデートした

あまり強くないお酒を飲んだ彼女は、かなり酔ってしまい
このままじゃ(実家に)帰れない、すこし休みたいと言った
来た、と思った

そういう場所に移動した
彼女は、そういう場所で
涙をこぼしながら、それまでずっと薬指につけていた、指輪を外した





彼女の涙は、熱かった


266: 246 2013/06/11(火) 20:07:36.82
>>265続き

彼女は色々なことを俺に告白した
亡き夫は、幼なじみで初恋の人だったこと
亡き夫は、とある宗教に入っていて(ご両親も)
結婚の話になって彼女の両親に会った時、彼女の両親が
君の宗教と私の娘と、いずれかを取らなければならない時に
君はどちらを取るのかと問われて、沈黙の末に宗教だと答えたこと
それでも彼女は、亡き夫と結婚したいと思い、両親の反対を押し切ったこと
亡き夫の両親に、とても冷たく扱われたこと
夫を亡くした時に、味方になってくれたのは、亡き夫の姉だけだったこと

そして、彼女は不妊症であることと、子供はおそらく望めないこと

涙を流しながら、俺の腕の中で、彼女は俺に告白した

俺は、彼女がどれだけ辛い思いをし、それに耐えてきたのかを
考えた
俺も辛い思いをしてきた
だけど、彼女に比べれば俺なんて、どうってこと無いじゃないかと思った

俺は俺の彼女を失ったとき、もう死んでもいい、死にたいと思った
だけど、今は死にたくない、死んではいけない
今俺の腕の中にいるこの人を、笑顔にしたい、しなくちゃいけない
腹くくった

全部ひっくるめて、あなたと結婚したいのです
きっと、あなたを笑顔にします、必ず幸せにします

彼女は「はい」と答えた


267: 246 2013/06/11(火) 20:13:13.79
>>266続き

俺実家に彼女を連れてきた
俺、この人と結婚する
俺の両親はびっくりしてた
そりゃそうだろう、まだ2年しか経ってないんだから

そして喜んでくれた
こんなかわいいお嬢さんが娘になってくれるなら大歓迎ですと
ろくでもない息子ですが本当にいいんですかと
おいおい、もうちょっと言葉を選べよと

彼女は、笑っていた

彼女の実家に挨拶にいった
お義父さんとお義母さんは、こう言った
前の結婚は強く反対した、そして、娘にとても辛い思いをさせてしまった
今度は賛成しようと思う、ただし、君が本当に娘を大切にしてくれるなら
君は、娘を置いて先に逝ったりしないか?

俺は「死ぬ気で生きます」と言った
お義母さんは吹き出した
お義父さんは苦笑いしながら
娘を大切にしてくれ、と言った


269: 246 2013/06/11(火) 20:24:02.02
これで最後

結婚してからも、色々なことがあった
嫁がどうしても不妊治療したい、あなたの子供を授かりたいと主張し
3年間がんばった、それなりに金も使った
そして、話し合って、治療を打ち切った

俺が、結婚直前に就職したS友不動産を、結婚2ヶ月で退職した
数ヶ月仕事に就けなかった
嫁は俺に相談もなしに、S友生命の生保レディになって
1年間勤めて、自己契約しまくって大変なことになった
俺はS友不動産の次に某地元不動産屋に就職して、3ヶ月で係長代理になり
(上司曰く、会社始まってのスピード出世だと言われた)
でも5年で転職し、以来10年で8社を渡り歩いたが
二人でなんとか飯食える程度の給料は確保した

嫁は飲食パートで、助けてくれている
先月、前からやってみたかったというパン屋に、入った
俺の朝飯は、嫁が作ったサンドウィッチになった

今週末、10周年の結婚記念日に
嫁と一泊二日の旅行(っていうほど大袈裟じゃないけど)に
出かけます
嫁は、毎朝、笑顔で
仕事に出かける俺を送り出してくれます
俺はそんな嫁を、玄関先で振り返って
抱き締めてキスして、それから会社に向かいます
帰宅したら自宅には明かりがついていて
嫁が「おつかれさま、ごはんできてるよ」と
微笑んでくれます

あぁ、結婚してよかったなぁと
一年中、毎日、毎朝毎晩、思っています
この瞬間も思っています

終わり


272: 名無しさん@お腹いっぱい。 2013/06/11(火) 21:56:39.20
>>246
とてもいい話だったよ。
末永くお幸せにな。