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 現地時間3月19日に行なわれたラ・リーガ第26節で、レアル・ソシエダはエルチェを2-0で下し、5試合ぶり(公式戦では7試合ぶり)の白星を飾った。




 本拠地レアレ・アレナでの一戦、ソシエダは主導権を握りながらもゴールを奪えずにいたが、後半開始から3分、ダビド・シルバのスルーパスに抜け出した久保建英が角度のない位置からゴール右側のサイドネットに流し込んで先制。以降、チャンスを作りながらも加点できずにいたが、90分に相手のパスミスから敵陣深くでボールを得たアンデル・バレネチェアが持ち込んでトドメの一撃を決めた。

 直近の公式戦6試合でわずか2ゴールという深刻な得点不足に陥っていたバスクのクラブにとって、7試合ぶりの複数得点となったが、貴重な先制点を挙げた久保建英は、3試合ぶりの先発出場。7試合ぶりの得点という目に見える結果を残した一方で、90分間を通して幾つかのチャンスを逸したこともあり、試合後には「あのゴールを決めなかったら、ダビドに殺されていたでしょう」と冗談まじりに語り、シルバについて「チームで最高の存在であるシルバに感謝しています」と偉大な先輩に敬意を表している。

 自身のSNSに「ホームでの勝利!! 勝点3を加えることができました。ここから代表ウィークに入りますが、すでにソシエダに復帰した後のことを考えています」と投稿した久保について、クラブの公式サイトは「後半開始早々、シルバの素晴らしいパスから久保が相手GKを破った」と伝え、「久保とバレネチェアによる前後半のナイスゴールで勝利し、再び好感触を取り戻した」と綴った。

 現地メディアの報道では、マドリードのスポーツ紙『MARCA』が「久保は自身のスタメン復帰を祝った」「常にスペクタクルなシルバとともに、チュリウルディンで最も卓越した存在だった」「今季リーガで挙げた14勝のうち、久保は得点を挙げた5試合で主役となった」と賛辞を贈る一方で、「(得点の前の)2つのゴールチャンスのひとつでも決めていれば、より注目に値するパフォーマンスとなっただろう」と逸機への言及も忘れていない。

 また、別の記事では「久保とバレネチェアの得点のおかげで、ソシエダがエルチェ相手に貴重な勝点3を得、チャンピオンズ・リーグ出場権争いの中で4位の座を維持することができた」とチームへの貢献度の高さを強調するとともに、「シルバとの連係により、久保には常にゴールを決めるオプションがあるが、彼自身が認めている大きな課題は、それをより多くのゴールに変えることだ」と決定力不足を指摘するも、3点満点での採点では「2」の高評価を与えた(最高はシルバの「3」)。

 一方の『AS』紙は、シルバとのコンビに注目し、「重要な存在感を発揮したエルチェ戦で示されたのは、シルバとの特別な調和だ。この関係は、日本人選手が昨夏にラ・レアルを選択したことが正しかったことを示している。チーム内に同じ“サッカー言語”を話す選手を見つければ、全ては簡単になる。エルチェ戦では、22本のパスが2人の間でかわされ、シルバは久保に6つのゴールチャンスを生み出した」と報じている。
 

 同メディアの個別評価の記事では、「彼には、ラ・レアルで役割を果たす上で、より決定力を高めることが求められている。それはもちろん、エルチェ戦でも同様だった」と、ここでも逸機に対する指摘がなされた後、「前半、先制点を奪うための明確な2つのチャンスはあったが、彼は3度目で失敗することはなかった。シルバの偉大なアシストを受け、ファンタスティックな、相手GKの前を横切るシュートを決めた。相手守備陣にとっては、常に苦痛となった」とポジティブに評された。

 続いてバルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は、実況記事において、前半終了後に「シルバとタケの素晴らしいパートナーシップは、チュリウルディンのファンに多くの喜びを与えようとしている」として、前半のベストプレーヤーに背番号14の日本人選手を挙げ、試合終了後も「ソシエダがこの2人のおかげで、再び笑顔を取り戻した」として、MVPにはやはり久保を選出している。

同メディアの、久保とシルバのコンビへの賛辞は止まらず、「優れたケミストリー」「(ゴールは)並外れたシルバと久保の優れた足技による産物」「彼らの場合は『1+1=3』になる」「シルバは崇高であり、(彼が出したパスに対して)久保だけがそれをゴールに導く方法を知っていた」「彼ら2人により、ラ・レアルはより速く、流動的になる」……。また、久保が過去2試合でスタメンを外れたことについても言及し、「日本人は、彼がスターターでなければならないことをイマノルに対して、明らかにした」と綴った。

 なお、同メディアの個別評価では、「破壊者」と表現され、寸評では「開始1分から79分に交代するまで、足技と彼自身の動きによって、相手に壊滅的な打撃を与えるとともに、シルバとの連係でエルチェを粉砕した。グラン・カナリア島出身の“兄弟”からのアシストで先制点をマーク。日本人選手による素晴らしいプレー。素晴らしい奴だ」と絶賛している。

 バスクの地元紙『noticias de Gipuzkoa』は、「久保はショットガンよりも多くのゴールを逃した。彼は“視力”を改善し、決定力を持つ必要がある」と指摘しながらも、「彼についての説明はいらない。印象的な選手であり、90分間、ずっと止まらずに多くの危険を生み出し、相手にとっては大きな頭痛の種となれる。そしてシルバと連係する時、ショーが保証される」と賛辞も贈られた。
 
 そして採点では、シルバの「9」に次ぐチーム2番目タイとなる「8」が与えられ、こちらも逸機について「許容できる範囲を超えている」として、「彼の宝である才能と技術で、より(シュートの)鋭さを増す必要がある。シルバからの最初のチャンスを外すわけにはいかない」と指摘。しかし、「先制ゴールを決めた他、相手にとっては常に悪夢となり、働きを止めることはなかった」と、ポジティブな面も挙げて高評価を下している。

 最後に、サッカー専門サイト『El Desmarque』は、「フィニッシュの際に狙いを絞り込むのに苦労していたが、シルバとの連係は無敵だった。後半開始から間もなく生まれた日本人選手による先制ゴールでは、両選手が主役となった」と寸評を綴り、こちらもシルバ(9)に次いでの「8」という高採点が与えられた。

構成●THE DIGEST編集部



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