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藤原「今日はお前らには、プリキュアとして働いてもらうで」

kyua

1: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 10:54:03.13 ID:h8/9otxY0
浜田「なんやねんプリキュアて」 

松本「あー、プリキュアね」 

山崎「知ってはるんですか?」 

松本「まぁこんなこと自分で言うとちょっとアレやけどね、もうそこそこ稼いでますからね」 

田中「高いんですか?」 

松本「まあ高い言うても、ええもんはやっぱり高いですから。このTシャツもプリキュアやしね」 

浜田「え? ブランドなん?」 

松本「その高いイコールブランドみたいな考え方があかんわ。このシャツ1枚作るのに何人のプリキュア職人がたずさわ」 

浜田「ええからもう。藤原、はよせえ」 

松本「ンフフフフフwww」



2: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 10:55:12.94 ID:h8/9otxY0
藤原「なるほどな。ところで浜田、お前ここがどこかわかるか?」 

松本「なにが『なるほどな』やねん」 

浜田「いや、どこて……東京からそんな離れてへんねやろ? 埼玉か栃木ちゃうん?」 

藤原「そうそうそうそうそう、って、ちゃうやろ! 七色ヶ丘や!」 

松本「いやだから、どこやねんそれ」 

遠藤「聞いたことないですね」 

藤原「ほんならここからはバスで移動してもらうで。ちょっと待っててくれるか」 

浜田「だからどこやねん、七色ヶ丘て」 

松本「こいつほんまアドリブ放棄やな」 

田中「あ、バスってあれじゃないですか?」 

(ブロロロロォォォ……)


3: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 10:56:12.57 ID:994hEO95i
松本「えー……なにあれ……」 

(キィッ……) 

藤原「あれが伝説の戦士プリキュア専用移動バス、通称『ガースー七色光りバス』や」 

浜田「黒光りちゃうんかい」 

田中「いつものバスの菅さんの顔んとこを、虹色に塗っただけですけどね」 

松本「どういうボケやねん、原型なさすぎやろ」 

藤原「ほんならお前ら、乗り込んでくれるか? バスが発車したらスタートや」 

山崎「えー!? 早いってー!」 

遠藤「確かに心の準備はもうちょっとしときたいですもんね」 

(ゾロゾロ……) 

藤原「みんな席についたな。ほんなら今から七色ヶ丘中学校に向かうで」


4: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 10:58:21.34 ID:994hEO95i
浜田「中学校? なんでそんなとこ行くねん?」 

藤原「七色ヶ丘周辺、特にその中学校にいろんなバケモンがたくさん出て、それを伝説の戦士プリキュアが退治してるみたいなんや」 

(ブロロロロロォ……) 

田中「うわっ、もう発車しましたよ」 

松本「ていうか、その伝説の戦士のプリキュアがおるとこ行くんかいな?」 

藤原「なかなか鋭いやないか。さすが松本やな。アホの浜田もそれくらい気ぃついたらええのになぁ?」 

浜田「…………」 

藤原「ほんなら出発すんで」 

遠藤「もうしてますよwww」 

デデーン! 『遠藤 田中 アウトー!』 

田中「もぉー! 何なんすか!」 

(バシッ! バシッ!)


5: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 10:59:50.08 ID:994hEO95i
(ブロロロロロォ……) 

山崎「で、ほんまにプリキュアとかバケモンがおるとこ行くんですか?」 

藤原「そうや。年末のスペシャルも絵的に変わりばえせえへんからな」 

浜田「ほんでなんでプリキュアやねんな?」 

藤原「プリキュアはチビっ子はもちろん、子育て世代からも支持されとるんや。年末特番やねんから家族で楽しめた方がええやろ。そんなこともわからんのか? 浜田、お前テレビ何年やっとんねん」 

浜田「ンフwあぁ、はい」 

松本「…………おい、こいつ笑てるやんけ」 

浜田「いらんこと言わんでええねん」


6: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:01:06.92 ID:994hEO95i
(ブロロロロロォ……キィッ…………) 

藤原「おい、お前たち。七色ヶ丘中学校に着いたで、ほんなら降りてくれるか?」 

遠藤「えらい早いですね」 

山崎「ほんまやな、今回バス乗ってる間の仕込みなかったやん」 

藤原「そうそうそう、昔からのファンが離れて視聴率下がっとるから番組予算も減ってきとんねん……って何言わせとんねん!」 

浜田「チッ……急に変なん挟むな」 

松本「さりげなくシビアなこと言うとるしな」 

田中「で、でも、ていうことは、ゲストの仕込みの穴を埋める為にプリキュアと共演なんですか?」


7: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:03:36.82 ID:994hEO95i
藤原「そうや、プリキュアの活躍をメインにしたら豪華ゲストは出さんでええけど、バケモン出えへんかったらプリキュアも出えへんからな、行き当たりばったりになるんや。まぁそこは上方お笑いの最高峰の芸人の腕前で何とかしてくれるか」 

松本「それお前、プリキュアとかバケモン出てけえへんかったらどうすんねん」 

藤原「そんときは『山崎VSモリマン、11本勝負』で埋めるから安心せえ」 

山崎「ちょっとぉぉぉぉ! 勘弁してくださいよぉぉぉ!!」 

松本「ンフフフフフw本数めっちゃ多いなw」 

デデーン! 『松本 アウトー!』 

松本「えー!? もー!(バシッ!)いった!」 

藤原「ほんなら、ついてきてくれるか」 

(ゾロゾロ…………)


9: 名も無き被検体774号+ 2013/12/01(日) 11:08:09.36 ID:N9+hsuto0
地球防衛軍とか微妙な予感


10: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:09:09.62 ID:994hEO95i
(ゾロゾロ…………) 

生徒1「!? お! おい! あれ!」 

生徒2「ダ、ダ、ダウンタウンだー!!」 

生徒3「おい! 見ろよ! ココリコもいるぞ!」 

生徒4「キャー! ほんとだー! 遠藤さん超カッコいい~!!」 

生徒5「すげぇぇ! ホンモノじゃん!」 

(ワーワー! キャーキャー!) 

浜田「なんやねん、えらい騒ぎになってもうてるやん」 

遠藤「藤原さん、これどうするんですか?」


11: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:10:43.49 ID:994hEO95i
藤原「番組の評判上げる為にも、とりあえずええ顔しといてくれるか。握手でも写真でもサインでも文句言わずにやれよ」 

松本「えぇぇー!? もー! はよ次行こうや!」 

田中「ていうかこういうロケって、普通は生徒に見つからんように授業中狙って行きません?」 

山崎「ほんまやなぁ」 

浜田「まぁでも、ここの学生さんに非はないねんから、腹立ててもしゃあないやろ」 

(ワーワー! キャーキャー!) 

ウルフルン「あぁん? バッドエナジーの狩り場を上空から探してみりゃ……何だあの騒ぎは?」


12: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:13:28.44 ID:994hEO95i
(ワーワー! キャーキャー!) 

ウルフルン「ガキどもが何かにたかってやがるな……へっ! まぁいい、有名人かなんかだろ……何にしろ純真なガキほどバッドエナジーはたくさん出すんだ、これを逃す手はないぜ!」 

(ワーワー! キャーキャー!) 

ウルフルン「(バッ)世界よ! 最悪の結末!」 

アカオーニ「バッドエンドに染まるオニ!」 

マジョリーナ「白紙の未来を黒く塗りつぶすだわさ!」 

(ドッッギュゥゥゥゥゥゥンッ!!)


13: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:15:04.95 ID:994hEO95i
ウルフルン「な、なんでお前らまでいるんだよ!?」 

アカオーニ「ん? 人間界の楽しそうな声に引かれてきたんだオニ!」 

マジョリーナ「細かいことを気にするんじゃないだわさ! 別に三人一度にバッドエンド空間を広げちゃいけないって決まりもないだわさ」 

ウルフルン「チッ、そりゃそうだが、まぁいい……とにかく!」 

(ズズズズズッ) 

生徒1「うぅ……有名人に会えたからなんだって言うんだ……」 

生徒2「僕の人生と何の関係もないじゃないか……」


15: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:22:18.36 ID:994hEO95i
生徒4「そうよ……別に私が優れた人間になったわけじゃないのに……浮かれちゃって、バカみたい……」 

生徒6「……死のう」 

ウルフルン「ウルッフッフッフッ……ちょろいもんだな」 

アカオーニ「ん~、でもちょっと効き過ぎてる気もするオニ……」 

マジョリーナ「そんなこと気にしてどうするだわさ! 見るだわさ! ガキどもの発したバッドエナジーが……って……ん?」 

松本「なんやねんこいつら、急に落ち込みよったで?」 

遠藤「どうしたんでしょうね、急に」 

浜田「急に辺りが暗くなったことと関係あんのか?」 

ウルフルン「あぁん? 効いてねえ奴らがいるな」


16: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:27:56.41 ID:994hEO95i
アカオーニ「またプリキュアたちオニ!?」 

マジョリーナ「違うだわさ! どう見ても場違いなオッサンたちだわさ!」 

ウルフルン「だがバッドエンド空間で絶望しないってのは厄介だぜ。片付けといた方がいいだろ」 

(スタッ!スタッ!スタッ!) 

浜田「? なんやこいつら」 

山崎「狼男に赤鬼に、魔法使いのおばあさん?……これはさすがに仕込みですよね? 藤原さん?」 

藤原「俺はほんま、ええ年してこんな仕事しててどうすんねん……出世も見込まれへんいうのに……」 

松本「ンフフフフフwwwお前も落ち込むんかいwwwなんやねんこれwww」 

遠藤「でも確かに変ですね、僕ら以外、全員暗~くなってますよ」 

田中「松本さんが笑ってもアウトにならへんってことは、裏のスタッフもおんなじようなことになってるってことですよね?」


17: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:28:59.87 ID:994hEO95i
アカオーニ「だぁー!! うるさいオニ! 何を冷静に分析してるオニ!」 

マジョリーナ「だいたいあたしらの姿を見たら普通少しは驚くだわさ!」 

松本「いや、驚け言うてもなぁ」 

浜田「自分ら仕込みか? それか、ホンマもんのバケモン?」 

ウルフルン「ハッ! バケモンかどうかはその目で確かめろ!」 

アカオーニ「出でよ!」 

マジョリーナ「スーパーアカンベェ!(デカっ鼻)」 

アカンベェ「スーパーアカンベェェェ!!」 

山崎「う、うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」


18: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:36:16.08 ID:994hEO95i
浜田「うるさいなぁ! 乗ってきたバスがバケモンに変わっただけやろ!」 

遠藤「いやいや! 十分怖いですよ!」 

ウルフルン「へっ! バッドエンド空間で自由に動ける理由は知らねえが、浮かれた挙句に絶望してるガキどもと一緒に、ここで消してやるよ!」 

???「待ちなさい!!」 

アカオーニ「この声は?!」 

マジョリーナ「まぁた来ただわさ!」 

(ザッ) 

れいか「著名な方との思いがけない出逢い……はしゃいでしまう気持ちは分かります」 

やよい「アニメじゃなくても、テレビで見てる人だもん! 目の前にいたら、誰だってはしゃいじゃうよ!」


19: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:37:41.42 ID:994hEO95i
あかね「しかもガキのメンバーやで? はしゃぐのが礼儀っちゅーもんや」 

なお「え? そ、そうなの? あ、次あたしか、ゴ、ゴホンッ……と、とにかく、そんな純真な気持ちを踏みにじるなんて」 

みゆき「絶対に許せない!」 

ウルフルン「来たな! プリキュアども!」 

みゆき「みんな! 行くよ!」 

「「「「うん!」」」」 

浜田「なんや、あの子らも自由に動けるんかいな」 

田中「あ、もしかして、あの子らが伝説の戦士、プリキュアとちゃいますか!?」


20: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:38:23.71 ID:994hEO95i
「「「「「プリキュア! スマイルチャージ!」」」」」 

(ギューンッ! キラキラ! パァッ!) 

みゆき「キラキラ輝く未来の光! キュアハッピー!」 

あかね「太陽サンサン! 熱血パワー! キュアサニー!」 

やよい「ピカピカピカリン! ジャンケンポン! キュアピース!」 

なお「勇気リンリン! 直球勝負! キュアマーチ! 」 

れいか「しんしんと降り積もる清き心! キュアビューティー!」 

「「「「「五つの光が導く未来! 輝け! スマイルプリキュア!」」」」」 

松本「なんやえらい派手なカッコになったなぁ」 

遠藤「まぁでも、あの子らがプリキュアってことでしょうね、自分で言うてるし」


21: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:39:08.72 ID:994hEO95i
ウルフルン「へっ! そうそう何度もやられねえぜ!」 

アカオーニ「今回のスーパーアカンベェはひと味違うオニ!」 

マジョリーナ「行くだわさ!」 

アカンベェ「スーパーアカンベェェェ!!(ブルブルッ)」 

みゆき「?」 

アカンベェ『デデーン!』 

山崎「え!? この音……」 

アカンベェ『れいか アウトー!』 

れいか「え! わ、わたくし!?」


22: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:40:10.12 ID:994hEO95i
(バババババッ!) 

みゆき「!? バスから飛び出した……人!?」 

やよい「な、なんかみんなバット持ってるよぉ!」 

(バシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシ!) 

れいか「キャァァァァァ!! い、痛い痛い!」 

アカンベェ『デデーン! あかね アウトー!』 

あかね「こ、今度はうちかいな!」 

(バシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシ!) 

あかね「いたたたた!! いったぁぁ~……ちょっとは加減せえアホ!」 

遠藤「は、浜田さん、あれって」 

浜田「おお、お仕置き隊ごと、バスと一緒にバケモンになってしもうたんやな」


23: 名も無き被検体774号+ 2013/12/01(日) 11:41:05.76 ID:uSGJb5LQi
ハマタ冷静やな


24: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:41:06.41 ID:994hEO95i
ウルフルン「どうだぁぁ!? 三幹部同時展開のバッドエンド空間では、アカンベェもひと味違うだろ!」 

なお「くっ! みんな! 長引くと不利だ! 一気に決めよう!」 

みゆき「う、うん! (バッ!)ペガサスよ……」 

アカンベェ『デデーン! 全員 アウトー!』 

(バババババッ!) 

やよい「私たちに……キャァッ!」 

あかね「ひ、卑怯やぞ! 変身のときは邪魔すんなや!」 

アカオーニ「ワハハハハハ! プリキュアどもが手も足も出ないオニ!」 

れいか「くっ! プリンセスフォームに……」 

みゆき「変身できない!?」


25: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:42:03.58 ID:994hEO95i
みゆき「デカっ鼻のスーパーアカンベェは、レインボーバーストでしか倒せないから、プリンセスフォームに変身しなきゃいけないのに……」 

あかね「こんなん……勝たれへんやん……」 

なお「サニー! ダメだよ! 弱音なんか吐いたら!」 

やよい「あのサニーが弱気になるなんて……もしかして、勝てないの?……」 

マジョリーナ「今だわさ!」 

(ズズズズッ) 

みゆき「!? ピース! サニー!」 

松本「なんや? オレンジと黄色が灰色になってもうたで?」 

なお「プリキュアに変身してるのに、バッドエナジーを発してしまうなんて」 

れいか「おそらくふたりは、心の隙を突かれたんです……」


26: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:43:13.58 ID:994hEO95i
マジョリーナ「ひっひっひっひっ……これが三幹部同時展開のバッドエンド空間の威力だわさ! 

みゆき「いつも弱気なピースだけじゃなく、あんなに勝気なサニーまで……これじゃ、勝てないよ……(ズズズズッ)」 

れいか「ハッピー! ダメです!」 

山崎「うわ! 今度はピンクの子も!」 

ウルフルン「さぁて……残りふたりで、どうする?」 

アカンベェ『デデーン! なお れいか アウトー!』 

(バババババッ!) 

なお「くっ! 連携をとらせないつもりね!」 

アカンベェ「アカンベェェェ!!(ブンッ!……ドッゴォォォォォンッ!)」 

れいか「ッ?! キャァァァァァ!!」 

なお「ビューティー!」


28: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:43:54.46 ID:994hEO95i
れいか「(バタッ……)うぅ……」 

なお「あ、あたしひとりになっちゃった……もう……ダメなの?……(ズズズズッ)」 

田中「み、緑の子も……灰色に……」 

マジョリーナ「ふんっ、随分とあっけないだわさ」 

アカオーニ「不本意ながら、力を合わせればこんなもんオニ!」 

山崎「こ、これ、どうしましょう?」 

浜田「いや、どうする言うてもやなぁ……」 

キャンディ「み、みんなぁぁぁぁ! しっかりするクルゥゥゥ!」


29: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:45:31.71 ID:994hEO95i
れいか「キ、キャンディ……来ては……ダメです……」 

松本「? なんやあのちっこいのは」 

ウルフルン「ケッ! 今さらお前なんかが出てきてどうすんだよ!」 

キャンディ「う……うぅ……」 

ジョーカー「三幹部の皆さん! 油断しないでください☆」 

ウルフルン「おわっ! 今度はてめぇかよ! ジョーカー」 

ジョーカー「あの妖精こそ、プリキュアの力の鍵です……また妙な力に目覚める前に片付けましょう☆」 

浜田「おい、ちっこいの」


30: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:46:13.33 ID:994hEO95i
キャンディ「!?(ビクッ) な、何クル?」 

浜田「そないビビらんでも、取って食うたりせえへんわ……それより、困ってんねやったら手ぇ貸すで」 

山崎「ち、ちょっと浜田さん! ほ、ホンマですか!?」 

浜田「いやお前、このままプリキュアがやられてもうたら、番組にならへんがな」 

松本「まぁこの空間で自由に動けるんも、俺らだけみたいやしなぁ」 

遠藤「ほんならやりましょか!」 

田中「で、でもどうしたら?」 

キャンディ「そう言えば、この人たちはバッドエンド空間でも絶望してないクル! 力を貸してほしいクル!」 

ジョーカー「無駄なあがきを……と侮るわけには行きませんねぇ」


31: 名も無き被検体774号+ 2013/12/01(日) 11:49:15.18 ID:uSGJb5LQi
プリキュアわからんけど面白いww


32: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:53:28.52 ID:994hEO95i
浜田「だからどうしたらええねん! はよせえ! 時間ないやろ!」 

キャンディ「み、皆で心を合わせて叫んでほしいクル!」 

松本「叫ぶって、最初にあの子らがやったみたいにかいな!?」 

山崎「めっちゃ恥ずかしいわぁ!」 

浜田「ええから! とにかくやるぞ! どうせ俺ら以外誰も見てへんわ!」 

田中「あの子らは、スマイル言うてましたね」 

遠藤「ほんなら僕らは……」 

ジョーカー「させません!(ビュンッ)」 

キャンディ「い、急ぐクルー!」 

「「「「「プリキュア! お笑いチャージ!」」」」」


33: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:54:31.54 ID:994hEO95i
(ギューンッ! キラキラ! パァッ!) 

松本「キラキラ輝く! センスの光! キュアシャクレ!」 

(パァッ!) 

浜田「大脳ガンガン! ツッコミパワー! キュアヤクザ!」 

(パァッ!) 

山崎「やまやまやまちゃん!ドン!ドン! うわぁぁぁぁぁぁぁ! キュアへタレ!」 

(パァッ!) 

遠藤「ビンビン!情欲勝負! キュア遠藤!」 

(パァッ!) 

田中「しんしんと降り積もる白きフケ! キュアフケツ!」 

(パァッ!) 

(スタッ!) 

「「「「「五つの笑いが導く未来! 笑かせ! ガキ使プリキュア!!」」」」」 

ウルフルン「なっ!? 別の、新たなプリキュアだと!?」 

ジョーカー「チッ……(フゥッ)」


34: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:55:10.49 ID:994hEO95i
山崎「う、うわぁぁぁ! ホンマに変身できたぁぁぁ!」 

キャンディ「やっぱり! うまくいったクルー!」 

田中「へ、変身できましたよ!」 

浜田「なに喜んでんねん、お前キュアフケツやで? ええんかそれで?」 

松本「お前はお前でキュアヤクザやんけ。変身した意味あんのか? そのまんまやんけ」 

浜田「お前はどやねん? キラキラ輝くセンスの光て、恥ずかしくないんか。だいたいなんやねん、あのセリフは」 

遠藤「それに、そのまんま言うたら僕でしょ。キュア遠藤ですよ?」 

松本「山ちゃんは、まぁ、ええか」 

山崎「いや待ってくださいよぉ! なんで僕へタレなんですかぁ!」 

田中「で、でも、変身できたってことは、戦えるんですよね!?」


35: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:56:07.51 ID:994hEO95i
浜田「まぁそういうことやろうけどさぁ……おい、ちっこいの。お前さっき、やっぱりうまくいったって言うてたな? これどうなってんねん」 

キャンディ「バッドエンド空間で絶望しない強い心を持ってる人は、 
誰でもプリキュアになれる可能性を秘めているクル!」 

マジョリーナ「ふ、ふざけるなだわさ! そんな強い心の持ち主が五人も揃ってるなんて、都合が良すぎるだわさ!」 

遠藤「まぁ確かにそうですよね。だいたい僕ら、そんな強い心持ってるとは思えないですもん」 

アカオーニ「そうオニ! 人より痛い目に遭ったり、辛い思いをして人から笑いを浴びたり、そんなバッドエンドに絶望しない奴なんて、そうそういないオニ!」 

田中「えっ」 

アカオーニ「えっ」


36: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 11:57:36.85 ID:994hEO95i
田中「い、今なんて?」 

アカオーニ「だから! 人より痛い目に遭ったり、辛い思いをして人から笑いを浴びたり、そんなバッドエンドに絶望」 

浜田「そんなもん、芸人からしたら、願ったり叶ったりやがな」 

ウルフルン「えっ」 

遠藤「体張ったり、いじられて笑いになったりね。バッドエンドって、そんなもんやったんすね」 

松本「むしろそのバッドエンドがハッピーエンドやな」 

山崎「え、ほんなら僕らが絶望せんで済んだんは、僕らが芸人やったから、ってことですか」 

松本「そういうことやろな。まぁ何にしても、これであのバケモンと戦えるんかいな?」 

キャンディ「そうクル!」 

遠藤「え、でも、どうやって戦いましょう?」 

アカンベェ「アカンベェェェェ!」 

田中「!?」 

アカンベェ「(ブンッ……ドッゴォォォォォォォォォンッ!)」


37: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 12:01:39.55 ID:994hEO95i
(スタッスタッスタッスタッスタッ) 

田中「あ、危なかったぁ……でもみんな避けられましたねぇ……」 

松本「これ身体能力めっちゃ上がってるやん」 

遠藤「すごいですね! これ!」 

浜田「これやったら普通にどつくだけで倒せるんちゃうか?」 

キャンディ「そ、それじゃダメクル! プリキュアにはそれぞれ属性があるクル! それぞれの必殺技で浄化しないとアカンベェは倒せないクル!」 

松本「属性? なんかゲームみたいやな」 

浜田「お前そんなん得意そうやな。どうしたらええんや?」 

遠藤「そういえば、あの子らにも属性があるってことですよね?」 

松本「まぁあの子らのセリフと色と変身エフェクトから考えたら、ピンクが光、オレンジが火、黄色は雷か? 緑は風で、青は水やろうな……うーん、でもなぁ」 

浜田「なんやねん」 

松本「ゲームとかで出てくる代表的な属性は、あの子らの五つやねん。ほかに俺らの属性が五つあるって言うても、見当つかへんわ」 

遠藤「僕らの色も、それぞれあの子らと一緒ですもんねぇ。変身の時のセリフから考えるしかないんかな?」 

マジョリーナ「何をゴチャゴチャ話してるだわさ! アカンベェ! やるだわさ! 」 

アカンベェ「アカンベェェェェ!(ブルブルッ)」


38: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 12:05:23.56 ID:994hEO95i
田中「!? あれ! もしかしてさっきの!?」 

アカンベェ『デデーン! 山崎 アウトー!』 

(バババババッ) 

アカオーニ「ガハハハハハハハ! 集中攻撃オニ!」 

山崎「いやぁぁ! こっち来たぁぁぁぁぁ!!」 

(キィィィィィィンッ) 

キャンディ「!? パクトに力が溜まってるクル! 山崎! そのまま思いっきり力を放つクルー!」 

山崎「そんなんいきなり言うなってぇぇぇ!! こうしたらええんか!?」 

(キィィィィィィンッ) 

山崎「プリキュア! へタレスクリーム!! うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 

(ドォォォォォォォォンッ!)


39: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 12:05:59.08 ID:994hEO95i
(ドッゴォォォォォォォォォンッ!) 

遠藤「!? さ、叫び声が!」 

田中「衝撃波に!?」 

アカオーニ「あぁぁぁぁぁぁ! な、なにするオニ!」 

浜田「やるやん! お仕置き隊のバケモン全員ふっ飛ばしてもうたで!」 

松本「ほんなら山ちゃんの属性って、音か?」 

田中「変身の時のセリフも、なんか、叫び声みたいでしたもんね!」 

山崎「ハァ……ハァ……いや、属性どーこーより……ハァ……ハァ……これ、めっちゃしんどいっすよ!」 

キャンディ「そうクル! パクトに溜めた力を一気に放出したんだから当然クル! しばらくは同じ技は使えないから注意するクル!」 

松本「いや、先言うとけや。ほんなら倒せるチャンスは残りの四人であと四回しかないっちゅーことやんけ」


40: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 12:09:21.17 ID:994hEO95i
アカンベェ「アカンベェェェェ!(ブルブルッ)」 

田中「!? ま、また!」 

アカンベェ『デデーン! 全員 アウトー!』 

(ババババババババババババババババババババッ) 

山崎「う、うわぁぁぁぁぁぁ! めっちゃ出たぁ!!」 

浜田「お仕置き隊が、何十人おんねん……こいつら全員相手にしてたらキリないで!」 

松本「おい! キュアフケツ! お前、必殺技使ってみいや!」 

田中「ぼ、僕ですか!? 」 

浜田「あんまり頼りになりそうにないけどなぁ……まぁ、しんしんとフケを降り積もらせてみいなwww」 

田中「いや、そんな、セリフそのまんまの技とちゃうでしょ!?」 

遠藤「いや、だからやってみいな」 

田中「……ほんなら、んんんっ!(キィィィィィィンッ)」 

山崎「おー、パクトに力集まってるやん」 

田中「プリキュア! ポイズンブリザァァァァド!!(ドォォォォォォォンッ!)」 

松本「ポイズンて、毒かいな」


41: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 12:12:28.50 ID:994hEO95i
(ドォォォォォォォンッ…………パァァンッ!) 

遠藤「ん? 敵に当たる前に、弾けて消えてまいましたよ?」 

(キラキラ……キラキラ……) 

松本「……なんか……降ってるし……」 

浜田「なんやねん、あいつらに攻撃当たってないやんけ。ほんまにフケ降らせてどうすんねん」 

田中「ッハァ……ハァ……あ、あれ? 失敗……ですか?」 

山崎「でも雪みたいできれいやで」 

松本「そんなんええねん」 

(ぐっ……ぅぅ……バタバタ) 

浜田「? なんやあいつら。急に倒れたで」 

(ん……んん……バタバタ……スヤスヤ) 

遠藤「!? あっちのやつらは寝てますよ!」 

松本「もしかして田中の必殺技って……状態異常攻撃か?」 

浜田「なんやねん状態異常て」 

松本「麻痺とか眠りとかで、普通に行動できへんようになるんや。実際に倒すわけやないけど、あの数を全部倒すんもしんどいし、今はこれで十分や。先に本体から倒した方がええやろ」


42: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 12:15:22.61 ID:994hEO95i
田中「ハァ……ハァ……そ、そうすね、でも、どうしましょ? まだアカンベェとかいう奴の、本体の方は無傷ですよ!」 

松本「いや、どうするもなにも、やるしかないやんけ。ほんなら、次はキュア遠藤やれや」 

浜田「ムダ撃ちできへんからな、ちゃんとやれよ」 

遠藤「えっ!? うそやん! マジで? えーっと、こうかな?(キィィィィィィンッ)」 

松本「おー、山ちゃんとか田中の時と一緒やな」 

浜田「遠藤はマーチとかいう子と一緒の緑色やけど、どんな攻撃なんやろな」 

遠藤「プリキュア! ハレンチシュートォォォ!!(ッドォォォォォォンッ!!)」 

松本「ンフフフフwwwwww股間から変なもん出すなwwwwww」 

(ギュゥゥゥゥンッ!) 

浜田「おー、アカンベェの方に飛んでったな。山ちゃんの時みたいなエネルギー波かな?」 

松本「まぁ、まっすぐ行ってるし、 
これでええやろ」 

(ギュゥゥゥゥンッ…………ググググググッ……) 

田中「!? ま、曲がった!?」 

山崎「アカンベェに当たらんと……上に逸れて……こ、こっちに落ちてきますよぉぉ!!」 

(ドォォォォォォォォォォンッ…………)


43: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 12:24:42.95 ID:994hEO95i
(キラキラ……パァァァァッ) 

田中「え? な、なにこれ?」 

山崎「遠藤の攻撃受けたと思ったら、なんか、ち、力が」 

アカンベェ「? ア、アカンベェェェェ!(ダンッ!)」 

遠藤「う、うわっ! こっち来た!」 

浜田「考える暇なしかいな!」 

松本「速いぞ!」 

アカンベェ「アカンベェェェェ!(ブンッ! ドッゴォォォォォンッ!)」 

「「「「「(ババババッ!……スタッスタッスタッスタッ)」」」」」 

山崎「え? 避けれた? こ、これ、すごい! めっちゃ動けるようになってますよ!」 

田中「ぼ、僕も必殺技使った後やのに、回復してますわ!」


44: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 13:01:16.98 ID:994hEO95i
松本「……遠藤のセリフは、ビンビンとかやったなぁ……男性ホルモン活性化させて基礎能力を一時的に上げるようなもんか?」 

田中「ドラクエとかで言う補助魔法みたいなもんですね。攻撃力守備力素早さ全部上がってる感じですよ」 

浜田「なんでもええけど、死ぬほど気分悪いな。遠藤の股間から出た光浴びて元気になりたないわ」 

山崎「で、でも、結局意味ないでしょ!? 普通の攻撃ではあいつ倒せへんねんから!」 

松本「まぁでも、弱らせることはできるやろ」 

アカンベェ「アカンベェェェェ!!(ダダダダダッ)」 

浜田「来たで! やるぞ!」 

(ダンッ!)


45: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 13:17:49.49 ID:994hEO95i
(ガガガガガッ! バシィィッ! ビュンッビュンッ!) 

ウルフルン「クッソォっ! なんだっつーんだよ! いつものプリキュアよりよっぽど手強いぜ!」 

(ドォォォォォォォン! ガンガンガンガンガンッ!) 

マジョリーナ「……プリキュアの力……まだ隠された秘密があるのかもしれないだわさ……」 

「「「「「オラァァァァァァァァァァァ!!」」」」」 

(ズガァァァァンッ!) 

アカオーニ「あ! あぁぁぁぁぁぁぁ!! ま、負けそうオニ!」 

アカンベェ「……ァ……アカン……ベェェ……(ガクッ……ピクピク……)」 

松本「びっくりしたぁ急に関西弁しゃべりだしたかと思ったわ」 

田中「ハァ……ハァ……ほんま、なんぼシバいても……ハァ……元に戻せないっすね」 

キャンディ「だからそう言ったクル! バスをアカンベェに変えたバッドエナジーを、プリキュアの力で浄化しなきゃ元に戻らないクル!」


46: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 13:34:22.91 ID:994hEO95i
遠藤「あ、なるほど。だからなんぼどついてもダメなんすね」 

松本「ほんなら次は浜田いこかー」 

浜田「なんでやねん! お前やれや!」 

松本「いや、なんかえらい疲れてきてん。もしかしたら俺の技は常時発動型かもしれんで」 

田中「そんなん、あるんですか?」 

松本「まぁ君たちとはプリキュアとしての心構えが違うわ。基本的に僕とプリキュアは切っても切」 

アカンベェ「ァ……アカンベェ……」 

田中「!? ちょっと! また動き出しますよ! なんでもいいですから! 回復する前にトドメ刺してくださいよ!」 

遠藤「どついて弱らせるだけじゃ、回復も早いんやな」


47: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 14:35:13.78 ID:994hEO95i
松本「だから浜田、はよやれって」 

浜田「チッ……次はお前もちゃんとやれや? んんんっ!(キィィィィィィンッ)」 

山崎「浜田さん、どんな技やろな?」 

遠藤「僕ら全員バラバラやから、想像つかないっすね」 

田中「遠藤みたいに、攻撃技じゃない可能性もありますよね?」 

松本「まぁでも、普通にどつくだけよりは倒せる可能性高いやろ」 

浜田「ふぅ…………っしゃぁ!(ダンッ!)」 

田中「!? 突っ込みましたよ!」 

浜田「プリキュア! ツッコミアタァァァァァァァック!!(バシィィィィィィィィッッ!)」 

松本「ンフフフフフwww結局どつくだけかいwwwwww」


48: 名も無き被検体774号+ 2013/12/01(日) 14:42:09.02 ID:lECfxO/40
すげえ脳内再生余裕


49: 名も無き被検体774号+ 2013/12/01(日) 14:42:37.94 ID:mMXjskTa0
会社で笑ってしまっただろwww


50: 名も無き被検体774号+ 2013/12/01(日) 14:55:50.82 ID:xg7kr9Ys0
脳内再生余裕でした


51: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 15:24:08.39 ID:994hEO95i
アカンベェ「ア……アカンベェェ……(シュゥゥゥゥン)」 

田中「!? バ、バケモンが!」 

遠藤「バスに戻りましたよ!」 

キャンディ「やったクルー! みんなすごいクルー!」 

浜田「ハァ……ハァ……まあ浄化できたんはええけど、ほんで、俺の属性ってなんやねん」 

松本「ん~、見たとこ、物理ダメージだけやし、無属性って奴ちゃうか」 

浜田「なんやねん、それ。無属性って属性もあるんかいな」 

松本「無属性は結構使い勝手ええねんぞ。相手がどんな属性でもオールマイティに戦えるねんから」 

(パァァァァァァァァァ……) 

浜田「ハァ……ハァ……お? なんや、周り暗いのも元に戻ったやんけ」 

藤原「ふー。えらい目におうたで。お前らようやったな」 

松本「ンフフフフフwww切り替え早すぎるわwww」 

デデーン! 『松本 遠藤 アウトー!』 

松本「えー!? もうちょっとさー、一旦時間置こうやー。イッタ!」


53: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 15:42:27.24 ID:994hEO95i
浜田「もうケツバット復活すんのかいな」 

田中「確かに、ちょっと時間置きたいですね。命懸けで戦ったあとですもんね」 

遠藤「? あ、あれ!? 僕ら全員、服が元に戻ってますよ!」 

浜田「おぉ、ほんまやな。不思議やなぁ」 

(カチャ……) 

松本「ん? なんやこれ?」 

キャンディ「あ! それはキュアデコルクル! さっきのスーパーアカンベェを浄化したから、デコルをふたつ取り戻せたクル!」 

浜田「まぁ、そらそんでええけどやな、これ、なんやねんな。めっちゃちっちゃくて、ようわからんで」 

キャンディ「(カチャ……カチャ)金ダライデコルとローションデコルクル~☆」 

松本「……………………ンフフw」 

デデーン! 『松本 山崎 アウトー!』 

山崎「イッタwwwフフッwww妖精がローション言うたよ?www」 

浜田「山ちゃんもうええから。黙って」


54: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 15:53:18.81 ID:JE1DakDDi
生徒「……ん……あ、あれ? 僕、どうしてたんだろ」 

田中「あ! 生徒達も元に戻ってますよ!」 

遠藤「てことは、あの子らも」 

(……ぅ……ぅぅん……) 

松本「お、目ぇ覚ましそうやな」 

みゆき「……ん……んん……っは!?」 

れいか「 ア、アカンベェは!?」 

浜田「俺らが殺しといたで」 

松本「ンフフフフフwww」 

デデーン! 『松本 アウトー!』 

松本「殺す言うな言うねんwww浄化や言うてるやろwwwイッタ!」


56: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 16:01:07.97 ID:JE1DakDDi
キャンディ「この5人のおじさん達が浄化してくれたクルー!」 

やよい「ほ、ほんと? す、すごい……」 

あかね「やっぱりガキのメンバーは、ほんますごいんやなぁ! 」 

浜田「なんや君、さっきから気になってたけど、関西の子かいな?」 

あかね「!? はっ、はははっ、はい!」 

浜田「そない緊張せんでええよ」 

みゆき「それにしても、あのスーパーアカンベェを浄化するなんて、ほんとにすごいね!」 

遠藤「まぁ勝手がわからんかったけど、なんとかなったわ」 

なお「くっ! それより私は……自分が情けないよ! あんなことで絶望しちゃうなんて……」 

れいか「……三幹部が同時に展開した、強力なバッドエンド空間のせいです……自分を責めないで。なお」 

やよい「そ、そっか……それでみんなすぐに絶望しちゃったんだね。アカンベェもすごく強かったし」


57: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 16:12:50.66 ID:JE1DakDDi
浜田「まぁみんな無事で良かったがな。ほんで、藤原。今からどうすんねん?」 

藤原「ええとこに気づいたな、浜田。年末スペシャルは6時間以上あるからな、まだまだ撮らなあかんねん。今からは七色ヶ丘中学校の中で、またバケモンが出てくるまで待機や」 

松本「なんやねんそれ。ほんまにノープランやな」 

山崎「えー!? また戦うん!?」 

浜田「もうしゃあないやろ。諦めろ」 

遠藤「まぁでも、ほんまに気ぃつけんと、死ぬ危険もありますよね」 

藤原「ほんなら行くで。着いてきてくれるか」 

あかね「あ! うちもついてっていいですか? 邪魔はしませんから!」 

みゆき「ち、ちょっと! あかねちゃん!」 

なお「邪魔になるに決まってるでしょ? ほら! あんたはこっちよ!」 

あかね「えー!? ええやんかぁ! ねぇ浜田さん? ダメですかぁ?」 

浜田「いや、ダメも何も……ええに決まってるやん」


58: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 16:27:38.81 ID:JE1DakDDi
あかね「ほ、ほんまにっ!?」 

やよい「!? あ、あの、じゃあ…………私も……いいですか?」 

遠藤「まぁ、今回の特番は君らの力借りてんねんから。せっかくやからみんなで行こうや。」 

山崎「どうせ全員が揃っとるところも撮らなあかんやろうしね」 

なお「え!? じゃあ私たちもテレビに出るの!?」 

みゆき「すっごぉぉぉぉぉい!」 

あかね「わ、笑いの神様とも言えるダウンタウンさんと……共演かいな……あ、あかん……緊張してきた」 

キャンディ「キャンディもテレビに出られるクルー!?」 

れいか「はぁ……どうなることやら……」 

田中「ほんなら、行きましょか」 

遠藤「怪我だけはせんようにしときましょうね」 

浜田「遠藤、お前さっきの戦闘中にどさくさでタメ口きいたやろ」 

(ゾロゾロ……)


59: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 16:47:19.42 ID:JE1DakDDi
ウルフルン「ハァ……ハァ……チィッ! なんだってんだ、あの連中は!」 

アカオーニ「ど、どうするオニ!? あいつら、めちゃくちゃ強かったオニ!」 

マジョリーナ「こ、皇帝ピエーロ様の復活を、なおさら急がなくてはならなくなっただわさ」 

アカオーニ「……ハァ……で、でもなんかめちゃめちゃ疲れたオニ」 

マジョリーナ「ほ、ほんと、だわさ……アカンベェが強力になってるぶん、私たちの力もたくさん使ってるみたいだわさ……」 

ジョーカー「……新たなプリキュアの誕生により……あの場には10人ものプリキュアがいる……この状況を上手く利用すれば……どんな願いでもひとつだけ叶えてくれるというミラクルジュエルを、手に入れることもできる……」 

ウルフルン「あぁ? なんか言ったか? ジョーカー」 

ジョーカー「いえいえ☆なんでもありませんよ☆それより、偉大なる三幹部の皆さん☆皆さんの同時展開バッドエンド空間のおかげで、ピエーロ様復活の為のバッドエナジーが大量に溜まりましたよ☆」 

マジョリーナ「一般人100人より、プリキュアを絶望させた方が早いってことだわさ」 

ジョーカー「ええ☆ですから一旦、本拠地に戻り、今度こそピエーロ様を復活させる準備にかかりましょう☆(フゥッ)」 

アカオーニ「それより、まずは腹ごしらえオニ!(フゥッ)」 

マジョリーナ「ふんっ! プリキュアなど、あたしのマジョリーナタイムで全員片付けてやるだわさ!(フゥッ)」 

ウルフルン「…………チッ……ジョーカー……食えねえ奴だぜ(フゥッ)」


61: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 16:52:49.57 ID:JE1DakDDi
(ゾロゾロ……) 

キャンディ「……というわけで、プリキュアの力に目覚めたおじさんたちにも、ロイヤルクイーン様の復活を手伝ってほしいクル!」 

田中「メルヘンランドにバッドエンド王国……そして人間界……なんか、ただの収録のはずが、とんでもないものに巻き込まれてませんか?」 

浜田「まぁでも、ほっといたら世界中バッドエンドになんねやろ? ほっとかれへんがな」 

あかね「いやぁ! ガキのメンバーの皆さんも一緒にプリキュアになってくれたら、こらもう、怖いもんなしやで!」 

遠藤「それにしても、なんかややこしいですね」 

れいか「? ややこしい……と言いますと?」 

遠藤「いや、ロイヤルクイーンも皇帝ピエーロも、お互い封印したりされたり。もっとこう、バーっとやっつけてもうた方が、お互い後々、ややこしくないと思うけど」 

山崎「ほんまやなぁ」


62: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 16:54:53.26 ID:JE1DakDDi
なお「そんなこと、考えたこともなかった……」 

松本「まぁ子どもも見てる番組やからなぁ」 

藤原「おい、お前らはこっちや。部屋を用意しとるから、しばらくはそこで待機や」 

みゆき「えー!? もうここでお別れ!?」 

あかね「そや! せっかくやから、クラスのみんなに会ってあげてくださいよ!」 

やよい「あ、あかねちゃん……ワガママ言い過ぎじゃない?」 

れいか「そうですよ。この方々はお仕事でこちらにいらしているんです。撮影スケジュールに差し支えますよ」 

あかね「えー!? ええやん! ねぇ浜田さん! どうせしばらく待機やったら、かまへんでしょ?」 

浜田「んー、れいかちゃんの言う通り、こっちもスケジュール組んでるやろうしなぁ。とりあえず俺らは一旦、待機部屋に向かうわ」


63: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 17:04:54.87 ID:JE1DakDDi
あかね「えぇー!? …………まぁ……そっかぁ……ワガママ言うたら、あかんよな……」 

なお「よっぽど好きなんだねぇ、あかねは」 

浜田「まぁでも、一旦部屋に行って、空いた時間ができたら行くように計らってみるわ」 

あかね「!? ほ、ほんまですか!?」 

浜田「おお、ほんまや。だから君らも一旦教室に戻りぃ。授業始まるで。れいかちゃん、気遣いありがとうな。助かったわ」 

れいか「…………いえ、こちらこそ、ありがとうございます(ペコリ)」 

あかね「? ほんなら皆さん! また後で!」 

(ゾロゾロ……)


64: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 17:07:45.33 ID:JE1DakDDi
松本「はぁ……行ったか。若い子っちゅーんは元気やなぁ」 

山崎「でも、なんで最後にれいかちゃん、浜田さんにお礼言うたんやろ」 

松本「浜田がれいかちゃんの顔を立てたのに気づいたんやろ」 

山崎「え?」 

遠藤「まぁ、今すぐ教室の方にちょっと寄るくらい、どうってことないですもんね」 

田中「あっこであかねちゃんの頼みを聞いちゃったら、気遣ってくれたれいかちゃんの立場ないっすもんねぇ。そら断らなしゃあないですよね」 

山崎「え、ほんなられいかちゃんは、それに気づいたから『こちらこそ、ありがとうございます』って? できた子ですねぇ……そんなん大人でも」 

浜田「今ごろ気づいてんのはお前だけや」 

松本「あかねちゃん言う子も、ちゃっかりしとったなぁ。頼みごとは全部浜田に言うなんて、力関係わかっとるがな」 

(ゾロゾロ……)


65: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 17:11:14.27 ID:JE1DakDDi
(ゾロゾロ……) 

ウルフルン「それにしてもよぉ、プリキュアを絶望させる準備ってのは、どうするんだ?」 

アカオーニ「さっきみたいに、三人同時にバッドエンド空間を広げるのはどうオニ?」 

マジョリーナ「それだとまたさっきみたいになるだわさ! あの新しいプリキュア……全然絶望しなかっただわさ……だてに年くってないだわさ」 

ウルフルン「へっ! 婆さんに言われちゃ、あの連中も嬉しいだろうねぇ」 

マジョリーナ「うるさいだわさ! あたしゃ婆さんじゃないだわさ!」 

アカオーニ「ジョーカー! 何か考えがあるオニ?!」 

ジョーカー「ええ☆良い考えがありますよ☆」 

マジョリーナ「ほんとだわさ?」 

アカオーニ「やっぱりさっきみたいにやるのがいいオニ!?」 

ジョーカー「いえいえ、あの同時展開は、皆さんの体にかなりの負担がかかるので、それは使いません☆」


66: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 17:16:08.30 ID:JE1DakDDi
アカオーニ「でも、そうでもしないと、あいつらを倒せそうにないオニ!」 

ジョーカー「ンフフフフフ☆では、発想を変えてみましょう☆『我々はプリキュアを倒さなければならない』という考えを、変えてみるのです☆」 

ウルフルン「バカ言うんじゃねぇ! そこを否定したら」 

ジョーカー「いえいえ、否定するのではなく、考え方を変えるのです☆」 

ウルフルン「あぁ?」 

ジョーカー「ご安心ください☆今回の作戦では、皆さんに大きな負担をおかけすることはありませんよ☆」 

マジョリーナ「あんたひとりでやるだわさ?」


67: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 17:20:37.90 ID:JE1DakDDi
ジョーカー「いえいえ、無論ピエーロ様復活の為には、偉大なる三幹部の皆さんのお力添えが不可欠です☆そこで、プリキュアを絶望させてバッドエナジーを溜めるところまでは、私がやりますので、私の至らぬところを皆さんに助けていただきたいのです☆」 

アカオーニ「ふんっ! まぁそれならそれでいいオニ!」 

ジョーカー「それでは私は、準備に取りかかります☆準備が終わり次第、お声かけさせていただきます☆」 

マジョリーナ「ま、何をするかは楽しみにしとくだわさ(スタスタ……)」 

アカオーニ「とりあえず腹ごしらえオニ!(スタスタ……)」 

ウルフルン「…………おいジョーカー……お前、わかってんだろうな?」


68: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 18:23:36.40 ID:JE1DakDDi
ジョーカー「……何をでしょう?」 

ウルフルン「ピエーロ様の復活は、俺たち悪役の希望だ。ハッピーエンドの陰で、辛酸を舐め続ける悪役たち……幸せになることは許されず、ただひたすら負けの見えた戦いを、主役に挑み続けなくちゃならねえ。 
ピエーロ様が復活すれば、あらゆる物語の主役と悪役を入れ替えることができる。ピエーロ様の復活は、全ての悪役たちの、魂の救済なんだ。それだけは、裏切らせねぇぞ」 

ジョーカー「……ピエーロ様の復活は、何に替えても実現させてみせます……私にとっても、ピエーロ様は最後の希望です」 

ウルフルン「…………」 

ジョーカー「…………」 

ウルフルン「…………俺はお前を信用してねえ。お前ほど信用できねえ奴もそうそういねえよ」 

ジョーカー「…………」 

ウルフルン「だが男同士、今の言葉の重みだけは、今回は信じるぜ(スタスタ……)」 

ジョーカー「……ピエーロ様の復活……願いを叶えるミラクルジュエル……間もなく、会えますよ……間もなく、ね」


69: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 19:03:30.15 ID:JE1DakDDi
(ガチャ……ゾロゾロ) 

藤原「ほんならこの部屋で待機しといてくれるか」 

松本「もー! 机とか用意せんでええねん!」 

遠藤「これ、また引き出しネタありますよね」 

キャンディ「引き出しネタってなにクル?」 

浜田「お、なんやお前、ついて来てたんか」 

キャンディ「お前じゃないクル! キャンディにはキャンディって名前があるクル!」 

松本「そらそんでええけどやな、さっきの子らと一緒におった方がええんちゃうんか?」 

キャンディ「キャンディは学校の人目につくところでは、おとなしくしておかないといけないクル……だからつまんないクル! ここだったら一緒に遊んでもらえるクル!」 

松本「いや、テレビ映るやんけ。それはええんかい」 

キャンディ「キャンディはメルヘンランドの案内役クル! わからないことはなんでも聞くクル!」


71: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 19:22:35.56 ID:JE1DakDDi
遠藤「その割には知らんこと多いで、君」 

田中「そもそもなんでメルヘンランドとバッドエンド王国は人間界でドンパチしてるんですか?」 

キャンディ「……ク、クル……」 

山崎「さっきも話に出たけど、直接攻め込んだらええんちゃうの?」 

キャンディ「あ! カップケーキニャ!」 

浜田「キャラ変えてごまかすな」 

遠藤「この子、人間界でプリキュア誕生させただけですね」 

田中「その後は基本プリキュア任せなんですね」 

山崎「その割には話題の中心になりたがるしね」 

松本「お前ほんまに何しに来たんや。帰れや」 

キャンディ「ぐぬぬ」


72: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 19:24:19.86 ID:JE1DakDDi
遠藤「ま、とりあえずお茶でも飲みますか。引き出しに行く前に一服しましょ。僕淹れますよ」 

田中「あ、俺もやるわ」 

山崎「スガ茶ないん? 飲もうや」 

遠藤「いや、いいですよもう、そういうのは。ないですし」 

キャンディ「? 引き出しには何が入ってるクル?(ガラッ)」 

浜田「あ! もー、開けんのもうちょい後にせえや!」 

キャンディ「クル?」 

遠藤「引き出しネタは結構心にきますからねぇ」 

松本「まぁもう開けてもうたんやし、浜田から行こか」 

浜田「なんやねんほんまに! お前あんまウロチョロすな!」 

キャンディ「ご、ごめんクル……」 

山崎「浜田さん、妖精にキレすぎですって」


73: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 19:26:20.33 ID:JE1DakDDi
(キーンコーンカーンコーン) 

田中「チャイムですね、1時限目終わったんかな?」 

(ガチャ) 

藤原「おいお前たち。チャイム鳴ったし引き出しネタもひと段落したから、次の授業の頭であの子らのクラスに顔出すことになったから、準備してくれるか」 

松本「ほんまに行くんかいな?」 

田中「さっきみたいに、騒ぎにならんかったらいいんですけどね」 

浜田「もうちょっと若い芸人の方が人気あるやろうしなぁ……まぁ、あかねちゃんいう子は喜んでくれるやろうし、ほんなら、行こか」 

(ガチャ……ゾロゾロ……) 

(フワフワ……) 

ウルフルン「で? どうすんだよ、ジョーカー」


74: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 19:27:39.12 ID:JE1DakDDi
ジョーカー「ンフフフフフ☆お楽しみは、もう少し後ですよ☆」 

マジョリーナ「結局、あんただけがコソコソ準備して、あたしらはほとんど何の準備もせずに来ちまっただわさ」 

アカオーニ「まぁ楽でいいオニ!」 

ジョーカー「アカオーニさんのおっしゃる通りですよ☆皆さんには、もう少し楽をしていただかないと☆」 

ウルフルン「なんでもいい。さっさとやれよ」 

ジョーカー「ンフフフフフ☆ですから、タイミングというものがあるんですよ☆今度はプリキュアが10人揃うところを、狙います☆」 

マジョリーナ「なんでだわさ!? あいつらは力を合わせたら厄介だわさ!」 

アカオーニ「バラバラに倒す方がやりやすいに決まってるオニ!」 

ジョーカー「ご安心ください☆10人が集まるところを狙いますが、10人同時に相手にするというわけではありませんので☆」 

ウルフルン「……何を企んでやがる……」 

ジョーカー「ですから☆お楽しみは後ほど、ということで☆」


75: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 19:31:01.40 ID:JE1DakDDi
(ゾロゾロ……) 

藤原「ここが教室や。ほんなら入るで」 

(ガラガラッ) 

浜田「失礼しまー…………」 

(ワァァァァァァァァァァァ!!!) 

生徒1「すっげぇぇぇぇぇ!!」 

生徒2「マ、マジでダウンタウンだぁぁぁぁぁぁぁ!!」 

れいか「! あの方々!」 

みゆき「わぁぁぁぁぁ!! すっごぉぉぉい! 本当に来てくれたんだぁぁぁ!」 

やよい「優しい人たちなんだね!」 

(ウォォォォォォォォォォォ!!!) 

生徒3「日野が言ってたのはマジだったのかよぉぉ!」


76: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 19:34:28.36 ID:JE1DakDDi
あかね「あったりまえやぁぁぁぁ! 浜田さんはスジを通すに決まってるやろぉぉ! ホンマの大物はカタギの人にも優しいんや!」 

松本「…………フフッw」 

デデーン! 『浜田 松本 アウトー!』 

松本「ンフフフwwwイッタ! ンフフフwwwwww」 

生徒4「キャァァー! 遠藤さん超カッコいいぃぃー!! ねぇ? 緑川さん?」 

なお「へ? あ、あはははは、そ、そうだね……あ、あたしはよくわかんないけど」 

………………………… 

ウルフルン「!? お、おい! あそこ!」 

マジョリーナ「ん? あぁ! ホントだわさ! あそこの教室の中!」 

アカオーニ「プリキュアもおっさん達も揃ってるオニ!!」 

ジョーカー「ほんとですねぇ☆この機会は逃せませんね☆それでは早速、使ってみましょうかねぇ☆(スッ)」


77: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 19:36:41.55 ID:JE1DakDDi
ウルフルン「あ? おい、そりゃお前、普通の闇の黒い絵の具じゃねぇか」 

アカオーニ「もったいぶった割りにいつも通りで行くオニ?」 

ジョーカー「ンフフフ☆そうではありませんよ☆まずはこの黒い絵の具で……そして第二段階では、いよいよ皇帝ピエーロ様復活へ……予言しておきます、ピエーロ様は今日復活しますよ☆」 

マジョリーナ「ほ、ほんとだわさ!?」 

ウルフルン「……」 

ジョーカー「それでは! 世界よ! 最悪の結末、バッドエンドに染まるのです!(ブチュゥッ)白紙の未来を黒く塗り潰すのです!(ベチャァッ!)」 

(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ……) 

……………………………… 

松本「!? おい! これ!」 

山崎「ま、また急に暗くなったぁぁぁ!!」


78: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 19:42:19.78 ID:JE1DakDDi
浜田「ちょお、お前ほんま静かにせえて!」 

生徒1「……ぅぅ……」 

生徒2「……有名人に会えたからなんだって言うんだ……」 

みゆき「み、みんな!」 

あかね「あ、あんたらなぁ! せっかく来てくれはったんやで!? 失礼なこと言うなや!」 

やよい「あ、あかねちゃん! これはバッドエンド空間のせいなんだから……」 

松本「ん~、やっぱり普通の人はみんな絶望して、バッドエナジーを発してまうんやなぁ」 

生徒3「……ダウンタウンなんて、つまんねーよ……」 

生徒4「……どうせならCOWCOWとかの方が良かったわ……」 

生徒6「……死のう」


79: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 19:44:55.66 ID:JE1DakDDi
浜田「絶望の仕方がちょいちょい腹立つ奴おるな」 

あかね「浜田さん……ヤキ入れるんやったら手伝いますよ(ポキポキッ……ポキポキッ……)」 

みゆき「ち、ちょっと! あかねちゃんってば!」 

なお「ふざけてないで、敵の幹部を探しに行くよ! 近くにはいるんだから!」 

れいか「!……その必要は、ないみたいですよ」 

田中「えっ!? な、なんで?」 

れいか「……あちらに(スッ)」 

山崎「う、うわぁぁぁぁぁぁぁ! う、浮いてるぅぅぅぅ!」 

松本「山ちゃん、ほんまうるさいわ」 

やよい「……4人、揃ってる……ぅぅ……」 

なお「やよいちゃん、大丈夫だよ。みんなついてる! やよいちゃんだって、戦いの中で強くなってる!」 

みゆき「そうだよ! 特に今日は頼もしい味方がいるんだから!」


80: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 19:46:42.88 ID:JE1DakDDi
山崎「え? それ、俺ら?」 

れいか「むしろ決着をつけるなら、今日が都合がいいのかもしれません」 

遠藤「邦正さん、腹くくりましょ」 

あかね「おし! ほんなら決まりやな! みんなで行こ!」 

(ダダダダダダダダダダッ! ザッ!) 

マジョリーナ「! 来ただわさ!」 

アカオーニ「今日こそお前たちの最期オニ!」 

ウルフルン「……皇帝ピエーロ様の復活の為に、今日で終わらせるぜ……」 

れいか「? な、なにか、様子が……」 

みゆき「ほ、ほんとだよね……特にウルフルン」 

あかね「ほんまや、いつもやったら『ウルッフッフッフッ……てめぇらの不味い肉をはらわたごと食い尽くして、骨までしゃぶってデザートは脳ミソシャーベットで決める日が遂に来たぜぇ!』とか言うのに」 

ウルフルン「言ったことねぇだろうが!!……ったく、今日はなぁ……つまんねーんだよ」


81: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 19:48:31.69 ID:JE1DakDDi
やよい「つ、つまんない?」 

アカオーニ「まぁ、確かにそうオニ! 熱くなるバトルの予感が今日は全然しないオニ!」 

マジョリーナ「ふん! 男どもの考えることは分からんだわさ! あたしゃピエーロ様が復活すれば、なんでもいいだわさ!」 

なお「ふ、ふざけんじゃないよ! あんたらがしてんのは、人の希望を、夢を、喜びを踏みにじることなんだぞ! つまるとかつまんないとか、そういう問題じゃないだろ!」 

浜田「なぁ、もうええからはよやろうや。話しててもしゃあないし、君みたいな可愛らしい女の子が啖呵切るんは、あんまりええもんちゃうで」 

あかね「確かに、浜田さんの言う通りや! ほんなら! …………なお?」 

なお「ななななななに?///」 

あかね「……いや、ええわ」 

みゆき「?」 

れいか「……みゆきさん……始めてしまいましょう」 

やよい「そ、そうだね……始まっちゃえば、なおちゃんも大丈夫だろうし」


82: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 19:49:21.16 ID:JE1DakDDi
みゆき「え、う、うん……い、いいのかな? ……えーっと、それじゃ、みんな! 行くよ!」 

「「「「うん!」」」」 

キャンディ「みんな! がんばるクルー!」 

田中「ほんなら、僕らも行きましょか!」 

松本「まぁ怪我だけはせんように、頑張っていきましょー」 

浜田「やる気あんのかお前」 

松本「ある言うねん! 俺がプリキュア何年やってる思てんねん!」 

遠藤「いや、みんな今日からですよ」 

「「「「「プリキュア! スマイルチャージ!」」」」」 

浜田「ほらもう! あの子ら始めてしもたで!」 

松本「よっしゃ! 君たち続きたまえ!」 

浜田「チッ」 

「「「「「プリキュア! お笑いチャージ!」」」」」


83: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 19:50:33.16 ID:JE1DakDDi
「「「「「五つの光が導く未来! 輝け! スマイルプリキュア!」」」」」 

「「「「「五つの笑いが導く未来! 笑かせ! ガキ使プリキュア!」」」」」 

ウルフルン「……おら、変身しちまったぞ。ジョーカー、どうすんだ?」 

マジョリーナ「5人ってだけでも目障りなのに、今日は倍もいるだわさ!」 

アカオーニ「ぅぅぅ……圧倒的な力で踏みにじりたいオニ!」 

あかね「こらぁぁぁ! さっさと降りてこんかぁぁぁぁい!」 

ジョーカー「アカオーニさん、こらえてください☆今日はこれを使うのですから☆(スッ)」 

ウルフルン「あぁ? なんだそりゃ?」 

アカオーニ「? 白い……絵の具が、五つ、オニ?」 

浜田「? あいつら何をゴチャゴチャ言うとんねん」 

キャンディ「ここからだと何にも聞こえないクル」


84: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 19:51:25.42 ID:JE1DakDDi
ジョーカー「そう☆白紙の未来を黒く塗りつぶす、闇の黒い絵の具とは、少し違いますよ☆」 

マジョリーナ「まったく、つくづくあんたはいろんなものを作るのが得意だわさ」 

ウルフルン「ケッ! 作るだけ作って、使うのは人任せだから楽だよなぁ?」 

あかね「なにしてんねぇぇん! けえへんねやったらこっちから行くでぇ!!」 

ジョーカー「いやぁ☆照れますね☆」 

ウルフルン「褒めてねーよ、さっさとやれ。今回は使うのもお前なんだろ?」 

ジョーカー「コホンッ……それでは……世界よ! 最悪の結末、バッドエンドに染まるのです!(ブチュゥッ)色めく今を白く塗り替えるのです!(バババババッ!)」 

遠藤「え、絵の具を、飛ばした!?」


85: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 19:57:52.88 ID:JE1DakDDi
(パタタタタタッ!) 

みゆき「う、うわっ!」 

あかね「な、なんや!? 白い絵の具が!」 

やよい「キャッ! な、なに? 絵の具を、かけられた?」 

山崎「あ、あの子らだけを狙ったみたいですね」 

(…………ズズズズズズッ) 

田中「ち、ちょっと! あの子ら、白い絵の具を付けられたところから、服や髪の色がどんどん抜けてってますよ!」 

山崎「ほ、ほんまや、どんどん白く……」 

なお「これがどうしたって言…………うの……(ガクンッ)あ、あれ?」 

れいか「(ガクンッ)こ、この絵……の具……何……ですの……」 

キャンディ「!? み、みんな、どうしたクル!」


86: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 19:59:17.49 ID:JE1DakDDi
みゆき「(ガクンッ)な、なにこれ……ち、力が……」 

あかね「(ガクンッ)……は、入らへん……」 

やよい「(ガクンッ)……ち……から……だけ……じゃ……くて……い……しき…………も…………」 

なお「…………こ……んな………………………………」 

れいか「………………………………」 

みゆき「………………………………」 

あかね「………………………………」 

やよい「………………………………」 

キャンディ「み、みんなぁぁ……どうしちゃったクルゥ……」


87: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 20:07:48.07 ID:JE1DakDDi
浜田「? なんや? あの子ら、髪と服の色が完全に抜けたら、気ぃ失ってもうたやん」 

田中「ほんまですね……? 息はしてるみたいですけど……」 

ジョーカー「ウフフフフフフフ☆彼女たちには今、ステキな夢を見てもらっています☆」 

山崎「ステキな夢?」 

ジョーカー「そうです☆彼女たちが夢から覚めたとき、あなた方の勝ちはなくなりますよ☆」 

松本「なんでそんなこと言えるんや?」 

ジョーカー「……絶望は……人の心を壊し、狂わせます……彼女たちには酷かも知れませんが、皇帝ピエーロ様復活の為には……避けて通ることはできません……」 

浜田「?」 

ウルフルン「…………」


88: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 20:08:46.99 ID:JE1DakDDi
みゆき『……ん……んんっ……はっ! ……こ、ここは? この景色……バッドエンド王国……なの?』 

あかね『んん……!? な、なんやこれ!?』 

やよい『5人全員……石の柱に、はりつけにされてるなんて……』 

なお『しかも、下は溶岩の海だ……いつの間にこんなところに……』 

れいか『!? 皆さん! 私たち全員の柱の根元に……あれは……爆弾!?』 

みゆき『そ、それに、私、手の中に、何かあるよ……』 

ジョーカー『ンフフフフフ☆』 

みゆき『!? ジョーカー!』 

ジョーカー『さぁて、あっけなく捕らえられた皆さんに、最後のチャンスを与えましょう☆』 

なお『……チャンス?』


89: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 20:10:36.24 ID:JE1DakDDi
ジョーカー『そう、チャンスです☆そもそも私たちとしては、皇帝ピエーロ様さえ復活させることができれば、それで良いのですよ☆ 
無論あなた方は5人でそれを阻止していたわけですが、プリキュアの力は5人揃って初めて脅威となります☆まぁ、言ってしまえば、5人揃わなければ敵ではない、ということです☆』 

あかね『相変わらず回りくどい言い方が好きやなぁ……何が言いたいんや!』 

ジョーカー『あなた方の手の中にあるスイッチは、あなた方がはりつけにされている柱につけられた爆弾の起爆スイッチです☆おひとりおひとりの足元の爆弾だけに対する、ね☆』 

れいか『!? まさか……』 

ジョーカー『おや? 気付いてしまいましたか? そうです☆『誰かひとりが自分の爆弾のスイッチを押せば、他の4人は助かる』ということです☆もちろん押した人は、柱が崩れて溶岩の海にポチャン☆ですよ☆』 

やよい『そ、そんな……』 

なお『バカなこと言わないで! 自分を犠牲にしたことだとしても、この中で誰かひとりでも欠けるのは、それは正しい決断じゃないよ!』 

ジョーカー『んん~☆模範的な反論ですねぇ☆型通りとも言えますが……まぁ、ともあれ、あなた方の中のひとりが死ぬしかないんですよ? 問題は、誰が死ぬか……選択肢の中に正解がないと分 かっていても、決断しなければならない時があるのですよ☆』 

みゆき『そんなの……おかしいよ!』 

ジョーカー『……そうですね……世の中というのは、須らくおかしいのかも知れません……中学生にはまだ早いかも知れませんが…… 
あ、ちなみにタイムリミットはあと1分です☆1分経っても誰も押さない場合、全員の柱の爆弾が爆発しますので、悪しからず☆』


90: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 20:11:36.62 ID:JE1DakDDi
みゆき『こ、このままだと……みんな死んじゃう』 

やよい『で、でも、誰かひとりが……押せば……わ、わたし……』 

ジョーカー『さぁ! どうしますか? 全員死ぬか……誰かひとりが死ぬか……決断の時は刻一刻と迫ってきていますよ! あと30秒☆』 

あかね『くっ! なんとか……できへんのか……誰かが……死ななあかんのか!』 

ジョーカー『20秒☆』 

なお『絶対……なんとかしなきゃいけないのにぃ! このままじゃ…………ッ』 

ジョーカー『10秒前☆』 

れいか『全員助かるには、時間が……なさすぎる! でも、ひとりが……』 

ジョーカー『7、6、5、4、3、2……1』 

みゆき『ッ…………!』 

ジョーカー『ゼロォッ☆』


91: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 20:14:06.74 ID:JE1DakDDi
みゆき『ッ……………………?』 

やよい『ひっ……………………?』 

なお『……………………え』 

あかね『……………………ど、どういうことや』 

れいか『爆発…………は?』 

ジョーカー『……………………ンフッ☆』 

みゆき『え? なに?』 

ジョーカー『ンフフフフフヒヒヒヒヒャハハハハハハハハ!!!』 

れいか『な、なんですの?!』 

ジョーカー『なにと言われても……ヒヒヒヒヒヒヒ……だぁぁ~れも押さなかったんですよ☆あなた方、全員! ほかの4人の為に命を投げ出そうとはしなかったんですよぉ!! 『自 分以外の誰かが死ねばいい』と考えていたんですよ!!』 

やよい『そ、そんな!? だって、爆発は!?』 

ジョーカー『すみませんね、最後だけ嘘だったんです☆誰も押さなければ何も爆発しないんですよ☆良かったですねぇ、5人全員無事で☆でも、だぁれも押さなかった、というのは……いただけませんよねぇ?』 

(フゥッ) 

みゆき『!? え?』 

なお『溶岩も、柱も、爆弾も……全部……消えた……』


92: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 20:26:11.06 ID:JE1DakDDi
ジョーカー『そう、全て私の作り出した幻ですよ☆あなた方の互いの不信以外はね!』 

やよい『ふ、不信……』 

ジョーカー『ええ、不信です☆皆さんは普段から5人みんながハッピーでなければならないと言っていますが、それは『自分だけがバカをみないこと』が前提となっているんですよ☆心の底では、誰ひとり互いのことを信用していなかった☆』 

れいか『バ、バカなことを言わないでください!』 

ジョーカー『先ほどの沈黙が何よりの証拠でしょう? あなた方全員! 『誰かが死ねば自分は助かる』と考えてた証拠ですよ!』 

あかね『や、やかましい!!』 

ジョーカー『んん~? 黙りましょうか? でも私を黙らせたって同じことですよぉ?! 皆さん自身が実証されたのですからねぇ!』 

なお『ち、違う!』 

ジョーカー『ンフフフフ☆まぁ、違うと言うのならそれで良いでしょう……それでは皆さん、自由になったことですし、私と戦いますか?』 

みゆき『の、望むところよ!』 

ジョーカー『もちろん、皆さん5人全員で協力していただいて結構ですよ…………仲間を犠牲にしてでも自分だけは助かろうとした人に背中を任せられるなら、ですがねぇ!』 

やよい『ぅ……』 

あかね『や、やめてや……』


93: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 20:27:18.00 ID:JE1DakDDi
れいか『サニー?』 

あかね『やめてや……みんな、うちの大事な友だちなんや……そんなん言うの……やめ』 

ジョーカー『相手が死んでも自分だけは助かりたいと思い合う関係が友だちですか☆』 

あかね『うっ…………ひっく……うちは……うちは……』 

やよい『お…………押せなかった…………うぅ……押せなかったよお……』 

みゆき『サニー! ピース! 自分を責めないで! 私もだよ! わた……しも……う……うぅ……』 

なお『私も…………押してない……』 

ジョーカー『ンフフフフフ☆』 

れいか『くっ! 卑劣な! 心を揺さぶり挫くなんて、悪にも劣る外道です!』 

ジョーカー『外道?』 

れいか『あなたは、人として進むべき道を外れた、外道です!』 

ジョーカー『…………………………………………押さなかったくせに☆』 

れいか『っ!? ………………ぅ……』 

ジョーカー『アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ…………………………』


94: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 20:34:20.96 ID:JE1DakDDi
(ズズズズッ) 

山崎「!? ちょっと! あれ! 見てくださいよぉ!」 

浜田「眠ってる5人から……バッドエナジーが……出はじめたやんけ」 

松本「いや、あれは単に出てるんやなくて、包み込まれとるみたいやで」 

(ムクッ……) 

田中「あ! みんな起きました……よ?」 

キャンディ「! み、みんな……」 

浜田「なんや、全員えらい虚ろな目になってもうてるやん」 

ジョーカー「言ったでしょう? 彼女たちが目覚めた時に、あなた方の勝利は消える、と……ンフフフフフ……彼女たちはもう、バッドエナジーを自ら放ち撒き散らす、傀儡となったのですよ」 

みゆき「……もう……私なんかじゃ……どうにもならない……」 

あかね「うちなんか……いっそ……おらん方がええわ……」 

やよい「もう……自分のことが……信じられないよ……」 

なお「結局あたしも……自分が一番大事なんだ……」 

れいか「人の道を外れた外道は……わたくしだったのですわ……」


95: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 20:36:45.16 ID:JE1DakDDi
浜田「なんや、えらい深刻そうやな」 

遠藤「いやいや! そんな気楽に片付けんといてくださいよ! 見るからにものすっごいトラウマ刻まれてますやん!」 

ジョーカー「そうですよ~☆彼女たちは自分自身を許せなくなっています☆バッドエナジーに囚われた伝説の戦士は、破壊と終末を望む究極の戦士となるのです! さぁ! ご覧なさい!」 

(ドドドドドドドドドッ……) 

遠藤「バ、バッドエナジーが、5人の服と髪を、黒く染めていく……」 

キャンディ「ダ、ダメクルー!!」 

「「「「「私は私を……絶対に許せない……プリキュア……バッドエナジーチャージ……」」」」」 

(ドドドドドドドドド……)


96: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 20:43:14.04 ID:JE1DakDDi
(ドドドドドドドドド……キンッ…………) 

田中「……真っ黒に……染まりきった……」 

みゆき「……ドロドロ蠢く不安の影…… 裏ハッピー……」 

山崎「う、裏?」 

あかね「……湿気ジメジメ陰湿パワー……裏サニー……」 

やよい「……ニヤニヤニヤリ……ジャンケンポン(後出し)……裏ピース……」 

なお「……殺気ビンビン……不意打ち勝負……裏マーチ……」 

れいか「……しんしんと降り積もる暗き恨み……裏ビューティー……」 

遠藤「あんな純真そうな子らが……」 

松本「どんな目に遭わされたんや……」 

キャンディ「み、みんなが、ダークサイドに堕ちちゃったクル……」


97: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 20:56:49.91 ID:JE1DakDDi
「「「「「……五つの悪意が導く破滅……スマイルプリキュア・ダークサイド……」」」」」 

田中「ダ、ダークサイド……」 

山崎「みんな……真っ黒になってもうたで……」 

浜田「…………見たら分かるわ……」 

松本「……! そうか、お前らの狙いは……」 

浜田「? なんや、分かったんか?」 

ジョーカー「ンフフフフフフフ☆」 

松本「……潰し合いさせるつもりやろ」 

田中「!? つ、潰し合いって、プリキュア同士で、ですか?」 

ウルフルン「そうか、ジョーカー、 
お前があの時言っていたのは……」 

……………………………… 

ジョーカー「ンフフフフフ☆では、発想を変えてみましょう☆『我々はプリキュアを倒さなければならない』という考えを、変えてみるのです☆」 

……………………………… 

ジョーカー「ええ☆プリキュアを倒すのは我々ではなく…………プリキュアです☆」


98: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 20:57:59.74 ID:JE1DakDDi
みゆき「……全部……壊す……最初から……ない方が……いい……」 

浜田「!? 来るで!!」 

(((((ダンッ!))))) 

山崎「き、来たぁぁぁぁぁ!!」 

(ガガガガガガガガガッ! ダンッ! ビュン! ビュン!) 

キャンディ「みんなぁぁぁ!! やめるクルゥゥ!!」 

………………………… 

(ドンドンドォォォォォンッ! ズガァァァァァァァンッ! バババババババババッ!) 

ジョーカー「ん~☆基礎的な戦闘能力で言えば、ガキ使の5人の方が遥かに上ですねぇ☆まぁ、女子中学生では、体格などは圧倒的に不利でしょうしね☆」 

マジョリーナ「なにを悠長に構えてるだわさ! あんたの狙いは同士討ちだわさ!? 力の差がありすぎたら成立しないだわさ!」 

ジョーカー「ンフフフフフフフ☆悠長にもなりますよ☆ご覧ください! ピエーロ様復活への時計の針が! 見る間に進んでいるでしょう!?」 

アカオーニ「ほ、ほんとオニ! プリキュアがバッドエナジーを放ちながら戦ってるからオニ!?」 

ウルフルン「プリキュアを潰せて、バッドエナジーも一気に溜められる……一石二鳥ってわけか」 

マジョリーナ「だけどこのまま不利な戦いが続けば、せっかくダークサイドに堕としたプリキュアが、あっけなく負けちまうだわさ!」


99: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 21:00:31.70 ID:JE1DakDDi
浜田「オラァァァ!(ズガァァァァァンッ)」 

れいか「ぐっ!……はっ……」 

松本「死ねっ!(ドガァァァッ!)」 

やよい「キャッ! くっ!」 

(ガガガガガガガガガッ! ドォォォォォォォンッ! ガシィィィィィンッ!) 

キャンディ「も、もうちょっと加減するクル~!」 

アカオーニ「ガ、ガキ使の方は、結構容赦ないオニ……」 

遠藤「フゥ……とりあえず、さっさと眠らせた方が良さそうですもんね!」 

マジョリーナ「精神的に揺るぎないだわさ! だてに年くってないだわさ!」 

ウルフルン「……どうすんだ? こんなに早く決着がついちまえば、ガキ使の方も潰せない、スマイルプリキュアの方もダメージ最小でノックダウン、ピエーロ様も復活できないぜ」


100: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 21:18:21.72 ID:JE1DakDDi
ジョーカー「ご安心ください☆プリキュアの皆さんをただ絶望させたのではなく、わざわざ幻を見せたのには、理由があります☆」 

ウルフルン「あぁ?」 

みゆき「プリキュア……ダーク……シャワァァァー!!(ドォォォォォォォンッ!)」 

遠藤「ぐっ!(ズカァァァァァンッ!)」 

やよい「プリキュア……ダーク……ファイヤァァァー!!(ドォォォォォォォンッ!)」 

田中「くっ!(ビュン!)あ、危なかった……」 

やよい「プリキュア……ダーク……サンダァァァー!!(バリバリバリバリッ!!)」 

山崎「あだだだだだだだだ! いっっっったいわぁぁぁ!」 

松本「こいつら、必殺技で一気に決めるつもりや!」 

浜田「避けるか耐えるかしたら、しまいや! なおちゃんとれいかちゃんの分、あと2発、できるだけ避けろよ!」 

みゆき「ダークシャワー!(ドォォォォォォォンッ!)」 

浜田「!? ぐっ!(ズガァァァァァァァァンッ!)」


101: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/01(日) 21:26:34.59 ID:JE1DakDDi
みゆき「……ハァ……ハァ……」 

田中「え、2発目!?」 

キャンディ「み、みゆきぃぃ!」 

松本「お前なぁ、完全にノーマークやからって直撃はないやろ」 

やよい「ダークサンダー!!(バリバリバリバリバリッ!!)」 

松本「いたたたたたたた! いったぁ!」 

やよい「ゼェッ……ゼェッ……ッハァ……」 

なお「プリキュア! ダークシュートォォォ!(ドドドドドドドドドドドドドドォォォォォォォンッ!!)」 

山崎「うわぁぁぁぁぁぁぁ! めっちゃ撃ってきたぁぁぁぁぁぁ!!」 

(ズドドドドドドドドオオォォォォォォォンッ!!) 

キャンディ「やよい……なお……」 

浜田「くっ、あいつらほんま、めちゃめちゃやな!」


103: 名も無き被検体774号+ 2013/12/01(日) 23:34:57.42 ID:mMXjskTa0
プリキュアァァァァ!!


102: 名も無き被検体774号+ 2013/12/01(日) 22:27:48.21 ID:patbE6sa0
腹がよじれた


105: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 06:03:03.67 ID:yUFtvx+Ci
れいか「プリキュア……ダークブリザード!!(ビュワァァァァァァァァァッ!!)」 

あかね「ハァ……ハァ……ダークファイヤァー!(ドォォォォォォォンッ!!)」 

遠藤「! ったぁぁ……な、なんか、ものすごいヤケな戦い方してませんか?」 

ジョーカー「ンフフフフフフフ☆彼女たちは誰より、自分自身を許せなくなっているんです☆己の体を顧みることなどしませんよ☆望むのは、ただ、破滅のみです☆」 

みゆき「ハァ……ハァ……ダ、ダーク……シャワァァァー!(ドォォォォォォォンッ!!)」 

遠藤「このままやと、あの子ら、 
ほんまに死んでまいますよ!」 

ジョーカー「ンフフフフフフフ☆ほら! プリキュアがバッドエナジーで戦えば戦うほど、ピエーロ様復活の為のバッドエナジーが、どんどん溜まっていってますよぉぉ!」 

やよい「ッハァ……ダーク……サンダー!!(バリバリバリバリッ!!)」


106: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 06:06:59.28 ID:yUFtvx+Ci
(バリバリバリバリッ!) 

田中「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!(バタッ)」 

なお「……ハァ……ダークシュートォォォ!!(ドォォォォォォォンッ!!)」 

(ズガァァァァァァァンッ!) 

浜田「おわぁぁぁぁぁ!! くっ……(バタッ)」 

やよい「っ…………(ドサッ)」 

れいか「ゴホッゴホッ……くっ! ダークブリザード!!(ビュワァァァァァァァァァッ!)」 

遠藤「ぐあぁぁぁぁぁ!! あ、あかん……(バタッ)」 

山崎「田中! 遠藤! 浜田さん!」 

なお「ハァ……ハァ……(ドサッ)」 

れいか「ぅっ…………(ドサッ)」 

松本「このままやったら、全滅やがな……」


107: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 06:23:41.41 ID:yUFtvx+Ci
キャンディ「み、みんなぁ……」 

ジョーカー「ンフフフ☆ひとり、またひとりと減っていきますね……しかし、そんなことでは、ピエーロ様の復活は止まりませんよ☆たとえプリキュアが傷つき倒れても、プリキュアの心が絶望に……バッドエナジーに囚われている限り、バッドエナジーを放ち続けるのですから!」 

あかね「ダーク…………ファイ……ヤー!(ドォォォォォォォンッ!!)」 

松本「あづぅぅぅぅぅっ!!(バタッ)」 

山崎「うわぁぁぁぁぁぁぁ! ま、松本さぁぁぁぁぁぁぁんっ!」 

あかね「ぅっ…………(ドサッ)」 

キャンディ「あ、あかね」 

みゆき「ダ、ダーク…………っ……(ドサッ)」 

キャンディ「み、みゆきぃぃ……みんなぁ……」 

ジョーカー「フッ☆フフフフフッ☆ンフフフフフフフ☆ついに! この時が来ました!」 

ウルフルン「……いいのかよ? まだちっこいのとやかましいのが残ってるぜ」 

ジョーカー「ンフフフ☆構いませんよ……ご覧ください! 復活の時計を!」


108: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 06:32:00.82 ID:yUFtvx+Ci
アカオーニ「? お! おお!」 

(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ……) 

マジョリーナ「バッドエナジーが……完全に溜まっただわさ!」 

山崎「え!? ちょお! あかんやん!」 

松本「ち、ちょお、山ちゃん……」 

山崎「ま、松本さん! 動けるんですか!?」 

松本「いや、体は全っ然動かへん……だから、お前とあのちっこいので、なんとかせえ……」 

山崎「いや! 無理ですってぇぇ!」 

みゆき「……こ……れで……いい……のよ……わた……し」 

あかね「……うち……な……んか……おらん……ほ……うが……」 

やよい「じ……ぶんが……かわいく……て……なかま……を……みすて……るような……わた……し」 

キャンディ「!? へ、変クル……」


110: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 06:44:45.67 ID:yUFtvx+Ci
ジョーカー「さぁ! 今こそ! 皇帝ピエーロ様、完全復活の時です!」 

(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ……) 

山崎「へ、変って、何がやねんな?」 

なお「さい……てい……だよ……こんな……あ……たし」 

キャンディ「! やっぱり……そうクル!」 

山崎「だから何がやねん!!」 

れいか「みな……さんを……うら……ぎった……わたくしなど……き……ちく」 

キャンディ「みんなは……どんなに辛くても……どんなに怖くても、お互いのことを思いやっていたクル! 考えていたクル! でも今は……自分のことしか見えてないクル!」 

山崎「それがどないしてん!? この子らの絶望の理由が分からんと、どないもできへんやろ!」 

キャンディ「そうクル! これはみんなの問題クル! だから、みんなで乗り越えなきゃいけないクル!」 

山崎「でも、みんなお互いのことが見えてへん……」 

みゆき「わたし……なんか……」 

キャンディ「みんな! それじゃダメクル! みんな! みんなぁぁぁぁぁぁ!(キィィィィィンッ)」


111: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 06:49:11.21 ID:yUFtvx+Ci
アカオーニ「!? な、なんか光ってるオニ!」 

ウルフルン「おい! やらせといていいのか!?」 

ジョーカー「構いませんよ☆ンフフフ☆完全復活を果たすピエーロ様の前では、何者も無力です!」 

キャンディ「みんなぁぁぁぁぁぁ!(キィィィィィンッ)」 

山崎「ひ、光が、強く……」 

キャンディ「みんなの心を……ひとつにするクルゥゥゥゥゥゥ!!!」 

(パァァァァァァァァァッ) 

みゆき「…………ん……み、みんな?」 

あかね「……みんな……無事……とちゃうなぁ……」 

山崎「!? や、やった! 気づいた!」


112: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 06:49:51.98 ID:yUFtvx+Ci
やよい「みんな……生きてた……でも、よかった……なんて……言えないよぉ……うっ……ぅうっ」 

キャンディ「! ダメクル! みんながいることには気づいても、心が絶望したままクル!」 

なお「あたしは……誰かが死ぬことで、生き延びようとしたんだ……」 

れいか「みなさんを友と呼ぶ資格など……私にはありません……」 

山崎「いや、ちゅーかさ、この絶望がなんとかなっても、この子らもう立たれへんくらい、しんどそうやで!」 

キャンディ「大丈夫クル! プリキュアの強さは心の強さクル! たとえ体が傷ついて、疲れ果てても……心が一度は絶望しても……心が強さを取り戻せば、何度でも立ち上がることができるクル!」 

ジョーカー「何度立ち上がろうが、全ての希望を踏みにじるピエーロ様が……今ここに復活するのですよぉぉぉ!」 

(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ……)


113: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 06:50:46.70 ID:yUFtvx+Ci
みゆき「みんな……」 

あかね「ごめん……」 

やよい「わたしは……」 

なお「みんなを……」 

れいか「裏切った……」 

山崎「もぉぉぉぉぉぉ! ややこしいなぁ!! これでどうや!(キィィィィィンッ)」 

キャンディ「!? キュアへタレの……パ、パクトが光ってるクル!」 

山崎「プリキュア! ヘタレサウンドリプレイ!!(キィィィィィンッ)」 

みゆき『……もう……私なんかじゃ……どうにもならない……』 

みゆき「……これ、私の……声?」 

れいか「……こ、これは?」 

山崎「お前らが絶望する直前の声や! よう聞いとけ!」 

キャンディ「ッ! そうクル! キュアヘタレは……音の戦士だったクル!」


114: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 06:51:46.17 ID:yUFtvx+Ci
ウルフルン「ケッ! 何かと思えば、さっきの声を再生してるだけか。んなもんが何の役に立つんだよ!」 

あかね『うちなんか……いっそ……おらん方がええわ……』 

みゆき「!? あ、あかねちゃん! そんなこと……言わないで!」 

やよい『もう……自分のことが……信じられないよ……』 

なお「ダ……ダメだよ……やよいちゃん……自分のことは、誰よりも自分が信じないと……」 

なお『結局あたしも……自分が一番大事なんだ……』 

あかね「なおっ! そんなことっ……ない! なおは誰よりも……友だち想いやんか!」 

れいか『人の道を外れた外道は……わたくしだったのですわ……』 

やよい「違うよ……れいかちゃんは……れいかちゃんは……すっごく、優しいんだからぁ!」


115: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 06:52:37.75 ID:yUFtvx+Ci
『『『『『私は私を……絶対に許せない……プリキュア……バッドエナジーチャージ……』』』』』 

山崎「……分かったか!?」 

みゆき「……え?」 

山崎「お前らの内の、誰がほかの誰かを責めてるんや!? お前らが責めてんのは、お前ら自身や! そんでお前ら全員、仲間にはそんなことしてほしくないって、思ってるや んけ!」 

みゆき「!!」 

キャンディ「自分自身を傷つける心の闇は……とっても深いクル……でも……どれだけ闇が深くても……自分を! 仲間を! 周りにいてくれる人を! 見失っちゃいけないクル!!! !」 

みゆき「……そ、そうだよ」 

ジョーカー「!?」 

みゆき「……確かに……私たちは、みんなの為に……死ぬことを選べなかった……」 

(パリンッ……) 

マジョリーナ「!? な、なんだわさ!?」 

あかね「でも……うちらは、みんなの為に……命懸けで戦うことはできる!」 

(パリンッ……) 

ウルフルン「プリキュアどもを絶望で覆っていた、黒い絵の具が……」


116: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 06:53:17.62 ID:yUFtvx+Ci
やよい「……みんなの内の誰かが死ぬことで生かされるのは……多分、死ぬより辛いよ!」 

(パリンッ……) 

なお「違う人間同士が一緒にいるんだもん……誤解やすれ違いで傷つくことは、避けられないよ!」 

(パリンッ……パリンッ……) 

アカオーニ「え、絵の具が……は、剥がれ落ちていってるオニ!」 

れいか「……ですが、たとえ言い逃れようのない過ちを突き付けられようとも! 『今』から目を背けることはできません!」 

(パリンッ……パリンッ……パリンッ……) 

ジョーカー「チッ!…………ンフフフフフフフ☆欺瞞ってやつですね☆仲間の為に犠牲になれなかった人を、自分を、友情を、信じられますかぁ?」 

みゆき「わたしは……わたしたちの友情を信じたりしない!」 

ジョーカー「!?」


117: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 06:54:03.06 ID:yUFtvx+Ci
あかね「……うちもや」 

やよい「そうだよ……『信じる』なんていうのは……そこに『ないものをあるんだと思いたい』気持ちだもん!」 

ジョーカー「くっ!」 

なお「私たちの友情は! 確かにここにある! だから、信じたりしない! ここにあることが『分かってる』から!」 

れいか「この湧き上がる頼もしさ! 力強さが! その何よりの証です!」 

(パリンッ……パリンッ……パリンッ……) 

みゆき「私たちは……戦う!」 

「「「「「私たちの未来の為に!!」」」」」 

(パリィィィィィィィィィィィンッ!) 

「「「「「輝け! スマイルプリキュア!」」」」」 

(ドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォンッッッッッッ!!!!!) 

山崎「ぃよっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 

キャンディ「みんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 

浜田「……? ぉお、あの子ら、元戻ったやんけ」


118: 名も無き被検体774号+ 2013/12/02(月) 07:10:40.36 ID:1CkFvACH0
なかなかおもろい


119: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 07:17:38.70 ID:yUFtvx+Ci
ジョーカー「ちぃっ! 絶望を……乗り越えた?」 

みゆき「…………みんな…………えへへへへへっ! ご、ごめんね~! スイッチ押せなかったよぉ~!」 

あかね「なんやそれ」 

やよい「ぷっ!」 

なお「くくっ!」 

れいか「……ふふっ!」 

みゆき「あははははははは!」 

あかね「んなはははは! いや、うちもや! かんにんしてや~」 

やよい「ふふっ、私も押せなかったよ~」 

なお「もう言いっこなしだよ。誰が押しても、押さなくても、正解じゃないんだから!」 

れいか「そうですね……唯一正解があるとすれば、今こうして、みんな揃って、ここにいられることだけです」


120: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 07:20:31.24 ID:yUFtvx+Ci
あかね「だいたい、あんな簡単に死ぬの生きるの決められるかいな」 

やよい「だよね~」 

れいか「うふふっ」 

みゆき「私……今回のことがあってよかった……なんだかみんなのこと、前よりも、もっともっと、好きになれてる」 

なお「うん! あたしもだよ! いやぁ~、さっきのあれは、辛かったもんね~」 

やよい「死んだ方がマシって、ほんとに思っちゃったもんね!」 

あかね「なんか、めっちゃ! ん~っ! スッキリしたなぁ!」 

れいか「同じ絶望を、同じ様に乗り越えたからこそ、私たちの心の絆は一層強くなったんですね」 

ウルフルン「ぅぉぉぉおおおおおい!!! てめぇらぁぁぁぁぁぁ!!」


121: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 07:22:26.76 ID:yUFtvx+Ci
なお「? なに?」 

ウルフルン「『なに?』じゃねぇだろうがぁぁ! ピエーロ様が完全復活してんだろうがぁ!」 

ピエーロ「……ッドエンドに」 

アカオーニ「あぁぁぁぁ! 復活後最初のセリフがほとんど終わってたオニィィィ!!」 

マジョリーナ「そっちだけで盛り上がってないで、ちゃんとこっちも聞くだわさ!」 

やよい「な、なんか、悪いことしちゃったかな……?」 

れいか「そうですね……敵とは言え、聞くべきところは聞かないと」 

ピエーロ「……我が名は皇帝ピエーロ……全てをバッドエンドに……」 

あかね「なんか、もう一回言ってくれたで」 

みゆき「優しいのかな?」 

なお「さみしかっただけでしょ」


122: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 07:23:26.64 ID:yUFtvx+Ci
浜田「自分ら……えらい余裕やな」 

松本「こっちは山ちゃん以外、動かれへん言うのに」 

遠藤「ん……あ、あれ? なんすか、あのデカいの?」 

田中「……ん……わ! も、もしかして、あれがピエーロですか?」 

山崎「おぉ! 遠藤! 田中! 気付いたんか!」 

ピエーロ「……我が名は皇帝ピエーロ……全てをバッドエンドに……」 

あかね「しつこいな」 

やよい「全員聞いてないと嫌なんだね」 

ウルフルン「てめぇらぁぁ! マジで覚悟しろよぉ!」 

アカオーニ「ピエーロ様をコケにするのもたいがいにするオニ!」 

マジョリーナ「ピエーロ様のバッドエナジー砲で消し飛んじまえばいいだわさ!」


123: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 07:24:21.13 ID:yUFtvx+Ci
あかね「すまんなぁ、自分ら」 

ウルフルン「ぁあん? 今さら謝って許してもらおうってのか?」 

アカオーニ「ふん! まぁピエーロ様のお姿を見てしまえば、仕方のないことかもしれないオニ!」 

あかね「いや、ちゃうねん。ん~……なんちゅーかなぁ……」 

やよい「あ! あかねちゃんの言いたいこと、分かるかも」 

みゆき「え!? や、やよいちゃんも!?」 

なお「あ~、じゃあ、多分あたしも、おんなじこと考えてるよ」 

れいか「不思議なものですね……全員同じことを考えているなんて。でも、嬉しいですね」 

マジョリーナ「いったい何なんだわさ!?」 

みゆき「私たち」 

あかね「なんちゅーか」 

やよい「全っ然」 

なお「負ける気が」 

れいか「しません!」 

ジョーカー「…………フンッ」


124: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 07:41:45.75 ID:yUFtvx+Ci
ウルフルン「ほっ、ほほぉぉぉぉお? 態度だけじゃなく、叩く口までデカくなったなぁ?」 

やよい「あははは! めっちゃキレてるやん!」 

ウルフルン「何がおかしいんだコラァ!」 

みゆき「プリキュアの強さは、心の強さだよ!」 

れいか「文字通り、こんなに心強いのは初めてです」 

なお「しゃべってても、らちがあかないよ。決着をつけよう!」 

ウルフルン「へへっ! 上等だぁ! ピエーロ様の手を煩わせるまでもねぇ!!」 

アカオーニ「ガハハハハ! 俺たちがお前たちの絆を、もう一度踏み潰してやるオニ!」 

マジョリーナ「ったく、こいつら……なんだか嬉しそうなのには、目をつぶっといてやるだわさ」 

ピエーロ「待て……」 

ウルフルン「! ピ、ピエーロ様!?」 

ピエーロ「バッドエンド王国の住人どもよ……我が手足となれ……」 

(ビュオォォォォォォォォ!) 

「「「ぬわー!」」」


125: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 07:48:21.37 ID:yUFtvx+Ci
田中「さ、三幹部が……」 

(ビュオォォォォォォォォ…………ゴクンッ) 

やよい「ピ、ピエーロに……す、吸い込まれちゃった……」 

ピエーロ「ぐっ……ぐふふふ……(ビキッ……ビキッビキッ……ビキビキビキビキビキビキィィッ)」 

山崎「き、巨大化しながら、変形しとるで……」 

ピエーロ「グフ……グフハハハハハハハハァッ!」 

(ドシィィィィンッ!) 

あかね「が、合体してもうた……」 

みゆき「お、おっきな、オオカミさん?」 

遠藤「おっきい言うて、町一個分くらいあるんちゃうん……」 

松本「合体なんて生易しいもんちゃうで……融合っちゅうた方がええやろ。狼の凶暴性、鬼の巨体に、魔女の魔力を併せ持っとるとしたら……」 

ピエーロ「グルルルルル……」 

れいか「! ま、まさか……皇帝ピエーロの正体は……」 

浜田「? 正体? なんか心当たりあんの?」 

れいか「恐らく、ですが……かつて神話の世界で、神々を蹂躙し尽くしたと言われる、伝説の魔獣……」 

ピエーロ「グフフフフッ……これで、我を縛ること叶う鎖はなし……」 

れいか「……狼王、フェンリルです」


126: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 08:02:35.40 ID:yUFtvx+Ci
浜田「なんやそれ、強いんかいな?」 

れいか「神話では、神々の最高位に位置する主神オーディンさえも飲み込んだと伝えられています」 

みゆき「狼、鬼、魔女……三幹部の力を、取り込んだって言うの!?」 

れいか「いえ……逆だと思います。ピエーロは自らの力を三つに分け、幹部として生み出した」 

松本「それが今、ひとつに戻ったっちゅーことは……」 

なお「この間、レインボーバーストで倒した時よりは、格段にパワーアップしてるってことか」 

田中「神話通りの怪物……神様も殺すような力を持ってるってことですか?」 

山崎「ええぇぇぇぇ!? そんなんもう絶っ対に勝たれへんやん!」 

あかね「そんなことあらへん!」 

田中「!?」


127: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 08:03:09.90 ID:yUFtvx+Ci
みゆき「うん! そうだね! 私たちの心は、誰にも挫くことはできない!」 

やよい「ふふっ、変なの! 私たちの心の強さを教えてくれたのは、山崎さんなのに」 

なお「問題はどうやって勝つか、だね。れいか、神話では最後はどうなったの?」 

れいか「……フェンリルは、上顎と下顎を引き裂かれて死んだとも、心臓を貫かれて死んだとも、伝えられています……」 

あかね「うっわぁ……聞いてるだけで痛そうな死に方やなぁ……」 

みゆき「う~ん……どっちが効果的なんだろうねぇ……」 

やよい「ねぇ! せっかくだから、両方やってみようよ!」 

あかね「……やっぱり、やよいが一番エゲツないなぁ」 

なお「『せっかくだから』の意味も、よくわかんないしね」


128: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 08:03:50.16 ID:yUFtvx+Ci
みゆき「でも、それが一番効果的かもしれないよ!」 

れいか「それでは、口から突っ込んで心臓まで一気に貫きましょう!」 

ピエーロ「全てよ……消し飛べ……(キィィィィィィィィィィィィンッ……)」 

なお「!? あれは!」 

キャンディ「バッドエナジー砲クル!」 

(キィィィィィィィィィィィィィィィンッ……) 

山崎「なんか口にエネルギー集まってますよぉぉぉぉぉ!! なんかめっちゃ威力ありそぉぉぉぉぉ!!」 

れいか「…………逆に好都合かもしれません。口から放出しようと溜めているバッドエナジー……そこにみんなで突っ込めば……うまくいけば、エネルギーを押し込んで、暴発させることもできるかもしれません」 

あかね「ええなぁ! それやったら口から突っ込んで心臓まで貫くっちゅう、最初のプラン通りやしな」 

浜田「ち、ちょお待ちいな……俺らも力貸すで……」 

遠藤「全然体動かへんけど、何かの助けにはなるやろ……」 

みゆき「あ! いえ! 大丈夫です!」 

田中「え!?」


129: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 08:04:42.37 ID:yUFtvx+Ci
みゆき「これは、多分、私たち5人じゃないとできないと思います」 

あかね「敵さんが最大の攻撃をぶっぱなそうとしてるところに、こっちの最大の技で、全員で思いっ切り突っ込むんですよ」 

やよい「誰かひとりでも気後れしたり、ほかの人を心配してたら、みんな死んじゃうと思います!」 

なお「みなさんの力を疑うわけじゃありません……でも」 

れいか「私たち5人でなければ、この攻撃はできないと思います。5人の内、誰が欠けても、あるいは、ほかの誰が加わっても、この攻撃は成功しません」 

(キィィィィィィィィィィィィィィィンッ……) 

みゆき「時間がない! みんな! 行くよ!」 

「「「「うん!」」」」 

「「「「「ペガサスよ! 私たちに力を!!!」」」」」 

キャンディ「みんなの心をひとつにするクルー!」 

(パァァァァァァァッ) 

浜田「おー、もう一段階変身できんのかいな」


130: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 08:14:18.86 ID:yUFtvx+Ci
「「「「「プリキュア! プリンセスフォーム!!」」」」 

みゆき「届け! 希望の光!!」 

「「「「はばたけ! 光り輝く未来へ!!」」」」 

ピエーロ「(キィィィィィィィィィィィィィィィィィンッ……)」 

「「「「「プリキュア! ロイヤルレインボォー……バーストォォォォォォォォォォォォォォ」」」」」 

(ドォォォォォォォォォォォンッ!!!!!!!) 

ピエーロ「(キィィィンッ……………………ッッッッッッッッッドォォォォォォォォォォォンッ!!!!!!!)」 

山崎「む、向こうも撃ったぁぁぁ!!」 

(ズカァァァァァァァァァァンッッ!!…………バチバチバチバチッ……) 

ピエーロ「!?」 

田中「せ、競り合ってる……」 

「「「「「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」」」」」 

ピエーロ「グググッ……」 

(ッッドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォンッッッッッッ!!!!!) 

遠藤「お、押し込んだぁぁ!!」


131: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 08:14:53.58 ID:yUFtvx+Ci
ピエーロ「ゴブッ!?」 

山崎「く、口の中に、みんな入ったで!」 

みゆき「はぁぁぁぁぁぁ」 

あかね「ぁぁぁぁぁぁぁ」 

やよい「ぁぁぁぁぁぁぁ」 

なお「ぁぁぁぁぁぁぁぁ」 

れいか「ぁぁぁぁぁぁ!」 

(………………………………ドシュンッ!) 

田中「つ、貫いた……」 

ピエーロ「!? グルァァァァァァァァァァァァッッ……」 

(((((スタッ!))))) 

「「「「「輝け! ハッピースマイル!」」」」」 

ピエーロ「バ、バカなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 

(ドォォォォォォォォォォォンッ!!!!!!!)


132: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 08:46:57.66 ID:yUFtvx+Ci
ウルフルン「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 

アカオーニ「っだぁぁぁぁ!」 

マジョリーナ「いっったいだわさぁぁぁぁ!」 

なお「!? あいつら!」 

れいか「融合が、解けたようですね……」 

ウルフルン「は!? ピ、ピエーロ様!?」 

ピエーロ「プ、プリキュアとは、いったい……うごごご……(…………シュウゥゥゥ……)」 

ウルフルン「くっ! ピ、ピエーロ様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 

(シュウゥゥゥゥゥ……) 

マジョリーナ「ピ、ピエーロ様が!?」 

アカオーニ「浄化されていくオニィィ!!」 

(シュウゥゥゥゥゥ…………ン………………) 

ウルフルン「(ガクッ)……バ、バカな……」 

みゆき「…………や、やった……」 

あかね「……皇帝ピエーロを……」 

やよい「た、倒せた……の?」 

(キラッ)


133: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 08:55:58.49 ID:yUFtvx+Ci
なお「あ! あれは……黒い……クリスタルみたいな……あれも、デコル!?」 

れいか「デコルが出現したということは……皇帝ピエーロを……完全に……浄化できたのですわ!」 

浜田「勝った……んか……」 

みゆき「やったぁぁぁぁぁぁ!!」 

遠藤「君らほんま、めっちゃすごいな!」 

なお「勝った! 勝ったんだ!!」 

ウルフルン「おい! ジョーカー! 嘘だよなぁ!? 前みたいに、ピエーロ様の復活は不完全だったから負けたんだよな!? また核にバッドエナジーを捧げれば、復活するよなぁ!?」 

ジョーカー「…………いいえ、デコルが出現したということは、ピエーロ様の核は……たった今、完全に浄化されてしまった、ということです」 

ウルフルン「そ、それじゃ……」 

マジョリーナ「あたしたちの希望は……」 

アカオーニ「……なくなってしまったオニ……」


134: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 08:56:33.69 ID:yUFtvx+Ci
ジョーカー「……いいえ、希望はまだ残っています……」 

ウルフルン「? …………まだ?」 

ジョーカー「ええ……我々の、ではなく、私の、ですがね!(ビュンッ)」 

キャンディ「あぁ! デコルを横取りしたクル!!」 

あかね「あんた、まだなんかする気か?」 

なお「ピエーロは浄化されたんだ……諦めの悪い男は見苦しいよ」 

ジョーカー「……諦めが悪い? フフフ……冗談でしょ? ここからが本番だと言うのに」 

れいか「…………そのデコルを使って、何をするつもりですか……」 

ジョーカー「…………昔々、あるところに、ひとりの人間の女がいました」 

浜田「?」 

やよい「? む、昔話?」


135: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 09:01:44.92 ID:yUFtvx+Ci
ジョーカー「女は『ありとあらゆる災厄が詰まっている』と伝えられる箱を、開けてしまいました」 

れいか「…………」 

ジョーカー「女が箱を開けた途端、箱の中の災厄はとてつもない勢いで、世界中に飛び出して行きました。女は慌てて箱を閉じましたが、時すでに遅く、箱の中の災厄は世界中に飛び散ってしまった後だったのです」 

みゆき「……!? あの話」 

ジョーカー「しかし女が慌てて箱を閉じたことで、幸いひとつだけ、箱の中に残ったものがありました。それは……『希望』」 

あかね「みゆき……あの昔話、知ってるんか?」 

みゆき「うん……あれは……」 

ジョーカー「女の名は……パンドラ」 

みゆき「……『パンドラの箱』だよ」 

ジョーカー「……このデコルこそ、私に残された、最後の希望…………どんな願いでもひとつだけ叶えてくれる、ミラクルジュエルです!」 

ウルフルン「……ど、どういうことだ……おい! ジョーカー!」 

アカオーニ「それを使えば、ピエーロ様を復活させることができるオニ!?」 

ジョーカー「そんなことには使いませんよ」


136: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 09:05:44.57 ID:yUFtvx+Ci
マジョリーナ「どういうことだわさ!?」 

ジョーカー「ピエーロはもはや用無し、という意味です」 

ウルフルン「!? ピエーロ……用無しだとぉぉ!?」 

ジョーカー「私の目的は最初から、ピエーロの復活ではなく、このミラクルジュエルです……ピエーロの核を浄化させることで、ミラクルジュエルを手に入れることができるんです……その為に、プリキュアとあなた方をぶつけたのですよ……」 

ウルフルン「……なん……だと……?」 

マジョリーナ「ピエーロ様への忠誠は、嘘だっただわさ!?」 

アカオーニ「バッドエンド王国に住む者として、恥ずかしくないオニ!?」 

ジョーカー「そうですね、まずそこからお話ししなくてはいけませんね」 

ウルフルン「……?」 

ジョーカー「私は……バッドエンド王国の住人ではありません」 

れいか「え?」 

ジョーカー「私は人間ですよ」


137: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 09:10:31.39 ID:yUFtvx+Ci
ウルフルン「な!?」 

みゆき「ジ、ジョーカーが……」 

やよい「……人……間?」 

あかね「そ、そういえば、ジョーカーだけは、ピエーロと融合してへんかった……三幹部は『バッドエンド王国の住人どもよ……』って、引き寄せられてたのに」 

ウルフルン「どういう……ことだ……おい! てめえ! どういうことだ! おい! ジョーカァァァァ!!」 

ジョーカー「どうもこうも、先ほど申し上げた通りです。私は人間なんですよ。無論、普通の人間ではありませんがね…………そうですね、プリキュアと同じようなもの、とでも考えてください」 

なお「お、同じ?」 

れいか「…………それは、立場は正反対と言えど、という意味ですか?」 

ジョーカー「キュアビューティー、あなたは本当に鋭いですね……ご名答、とお答えしておきましょう」 

キャンディ「どういう……ことクル?」


138: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 09:12:25.82 ID:yUFtvx+Ci
浜田「知らんのか? 立場上、お前が一番詳しそうやけどな」 

キャンディ「ク、クル……」 

松本「まぁ、最初っからあんま当てにしてへんから、ええよ。ジョーカーから聞こうや」 

ジョーカー「……なるほど、ガキの皆さんにも分かるようにお話しする必要がありますね……それでは、もうひとつ別の昔話をしましょう……」 

マジョリーナ「…………」 

ジョーカー「昔々、世界はふたつの国でできていました……ふたつの国は気が遠くなるほどの昔から、戦争を続けていました。終わりのない戦争に、ふたつの国の土地も民も疲弊し、豊かさを失ってしまいました」 

松本「いつの時代も、争いは何も生まんなぁ」 

ジョーカー「そこでふたつの国の王は、話し合いの場を持ち、こんな取り決めをしたのです。 
『このまま戦争を続けては、勝っても負けても利がない。そこで、ふたつの国の中間地点に、戦争の為の国を作ろう。土地も民も豊かな国だ。 
そこでそれぞれの代表の戦士を、真ん中の国の民から選び、戦わせてはどうだろうか。そして、その真ん中の国で、より多くの勢力を作った方の勝ちとしよう』と」 

浜田「中立地帯の陣取りゲームっちゅうわけか」


139: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 09:14:11.51 ID:yUFtvx+Ci
ジョーカー「しかし、ふたつの国の王たちは、長い間争いを続けていた者同士、約束ができても、互いに信じ合ってはいませんでした。そこでふたつの国の王は、真ん中の国で戦士を生み出す力以外を、互いに封印することにしたのです」 

遠藤「互いに、封印って……」 

なお「!? そ、それって……!」 

ジョーカー「ふたつの国の名は、メルヘンランドと、バッドエンド王国……そして真ん中の国の名は、人間界」 

みゆき「そ、そんな……それじゃあ……人間界は……」 

れいか「ロイヤルクイーン様と……」 

アカオーニ「皇帝ピエーロ様が作った……」 

田中「戦争の為の、国……?」


140: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 09:17:04.36 ID:yUFtvx+Ci
ジョーカー「人間界で選ばれた、メルヘンランドの伝説の戦士は……代々、プリキュアと呼ばれるのです」 

なお「……わ、私たち……?」 

ジョーカー「……そして、バッドエンド王国に選ばれた人間の戦士は、代々こう呼ばれるのです……………………ジョーカーと」 

ウルフルン「な!?」 

あかね「……ジョーカーって……あんたの名前とちゃうかったんかいな」 

ジョーカー「ええ、ジョーカーとは、ピエーロにより生み出される、バッドエナジーを使い戦う伝説の戦士のことです」 

浜田「プリキュアと同じようなものっちゅうのは、そういうことか」 

遠藤「でもそれやったらなおさら、ピエーロ復活させた方がええんちゃうん?」


141: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 09:20:00.07 ID:yUFtvx+Ci
ジョーカー「……ふたつの国の王、つまり、ピエーロとロイヤルクイーンが、そもそもなぜ戦争をしていたのか……その理由こそ、このミラクルジュエルなのです」 

田中「ど、どういうことですか?」 

ジョーカー「それぞれの国の王の命の、さらにその奥にある核を浄化した者に与えられる、いにしえの神々の遺物……願いをひとつ叶えてくれるミラクルジュエル……それを手に入れる為にふたつの国の王は、争いを続けていたのです!それが今! この手の中にあるのですよ!」 

マジョリーナ「あんた……なに考えてるだわさ!!」 

ジョーカー「ですからね、私の目的は最初から、ピエーロを復活させて、プリキュアに浄化させた後に手に入れられるミラクルジュエルを、頂戴することだったんですよ!」 

ウルフルン「……そ、それじゃあ、てめえは……ピエーロ様から力をもらっていながら、最初っから、ピエーロ様さえ、利用してたってのかぁ!?」 

ジョーカー「いえいえ、無論、逆の結果でも良かったのです。メルヘンランド側が負ければ、そのままロイヤルクイーンの核から出たミラクルジュエルを頂けばいいわけですから……どちらでも良かったのですよ……私の願いの為には、ね」 

浜田「……お前の願いって、結局なんやねん」


142: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 09:31:11.81 ID:yUFtvx+Ci
ジョーカー「…………そうですね、そろそろ全てを明かしてもいいでしょう……私の素顔と共に……」 

みゆき「ジョーカーの……素顔……」 

山崎「あいつの仮面の下の顔ですか……そんなん、わざわざ見せてもらわなあきませんかね?」 

浜田「関係なかったら、あんな話してへんやろ」 

あかね「あー! もー! もったいぶらんと、はよ仮面とってや!」 

ジョーカー「…………あんまり驚かんとってくださいよ……特に、ガキの皆さん……(スッ……)」 

遠藤「っ……!!」 

山崎「う、嘘やん……」 

あかね「…………っ!? 嘘!? あの人……」 

松本「…………お前……」 

板尾「…………すんません」


143: 名も無き被検体774号+ 2013/12/02(月) 09:34:25.87 ID:2j3Ai3uuI
スマイルかよ… 









続けろ


144: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 09:51:04.12 ID:yUFtvx+Ci
板尾「…………」 

遠藤「い、板尾さんが…………ジ、ジョーカー……?」 

なお「あ、あの人……見たことある……」 

れいか「……あかねさんは、知っていますか?」 

あかね「……あの人も芸人さんや……板尾さんいうて、ダウンタウンさんと共演することが多いねん……」 

やよい「げ、芸人さんが、ジョーカー? な、なんで?」 

田中「ほ、ほんとですよ……なんで板尾さんが……」 

板尾「プリキュアは、どうやって選ばれるか知ってるか?」 

やよい「……え、選ばれ方?」


145: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 09:52:12.98 ID:yUFtvx+Ci
浜田「おい、お前それぐらいは知ってるやろ」 

キャンディ「あ、当たり前クル! プリキュアには、どんなバッドエンドにも負けない強い心、笑顔を求める心の持ち主が選ばれるクル!」 

れいか「……ジョーカーは、その逆、と言いたいのですか?」 

板尾「その通りや……どんな幸せも見えなくなるほど、深い絶望に囚われた者が、バッドエナジーによって、ジョーカーとして選ばれるんや」 

遠藤「深い絶望って……」 

あかね「浜田さん……板尾さんに、そんな辛いこと、あったんですか?」 

田中「!? ま、まさか!」 

浜田「…………」 

松本「…………娘か」 

板尾「…………」


146: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 09:53:32.29 ID:yUFtvx+Ci
なお「む、娘? 娘って、板尾さんの子どもってこと?」 

みゆき「それが、なんで?」 

山崎「……板尾さんのひとり目の娘さんな……亡くなってるんや」 

やよい「!?」 

松本「2歳になる、ちょっと前やったな……」 

遠藤「あの時はほんまに……でも! 立ち直ってくれたんとちゃうんですか!?」 

板尾「すまんな、遠藤……立ち直ったんちゃうんや……ジョーカーとして、生きる目的ができたんや」 

松本「皇帝ピエーロからミラクルジュエルについて聞いたんやな…………ミラクルジュエルの力で、娘を生き返らすつもりか?」


147: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 09:58:01.02 ID:yUFtvx+Ci
板尾「……兄さんにはかないませんわ……皮肉なもんです。絶望の戦士として生まれ変わった途端、生きる希望が湧いたんですからね」 

なお「そんな目的が……」 

みゆき「で、でも! そんなのダメだよ!」 

れいか「みゆきさん……」 

みゆき「だって! …………だ……だ……ってぇ……ぅ……ぅぅ」 

浜田「みゆきちゃん、もうええよ」 

みゆき「ぅ……?」 

松本「ありがとうな……俺らの身内の為に泣いてくれて」 

山崎「でもこっからは、俺らの戦いや」 

遠藤「ピエーロを倒すんは、プリキュアの仕事」 

田中「芸人仲間の間違いの後始末は、芸人の仕事です」


148: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 10:05:05.22 ID:yUFtvx+Ci
なお「ど、どうするつもりですか!?」 

浜田「どうするって……こういうときは決まっとんねん……どついて目ぇ醒まさせたるわ(キィィィィンッ)」 

キャンディ「キュアヤクザの拳に……力が溜まってるクル……」 

浜田「(キィィィィンッ)プリキュアの力が心の力言うんは、ほんまみたいやな。あいつシバかなあかんと思ったら、どんどん力湧いてきたわ」 

板尾「浜田さん……ありがとうございます。でも僕にも、譲れないものがあるんです!」 

遠藤「……そら、娘さん亡くなったら……」 

田中「……想像しただけで、身が裂かれる気分やわ」 

板尾「……ほんまに辛いんは、俺とちゃうけどな」 

山崎「板尾さん……やっぱり、自分を……」 

板尾「あんな小さな子ども……ましてや自分の子を死なせてしまった罪なんてな、償いようがないんや……できるのは、罪をなかったことにすることだけや! このミラクルジュエルの力で生き返らせて! なかったことにするんや!」


149: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 10:06:25.42 ID:yUFtvx+Ci
浜田「もうええ。目ぇ醒まさせたるから、黙っとけ」 

板尾「……浜田さん……僕を倒すんやったら、全員で来てください……ロイヤルクイーンは、希望の心の強い人間に、プリキュアとしての力を分けてます。でもピエーロは、ジョーカーをひとりに限定することで、その分、強大な力を扱えるようにしたんです」 

浜田「…………(キィィィィンッ)」 

板尾「ひとりじゃ絶対勝てないって意味ですよ!」 

浜田「…………(キィィィィンッ)」 

板尾「…………分かってくれませんか……(ズオッ!)」 

れいか「い、板尾さんから、凄まじいバッドエナジーが……」 

あかね「さっきのピエーロのバッドエナジー砲くらい、ビリビリ来てるで……」 

板尾「……僕は、僕の願いの為なら、なんでもしますよ……浜田さん、あんたを消すことにだって、ためらいはありません!(ズオオォォォォォッ!)」 

みゆき「す、すごい……バッドエナジーが、全部、拳に……」


150: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 10:15:04.70 ID:yUFtvx+Ci
浜田「……ほんなら、行くで……(キィィィィンッ!)」 

板尾「……(ズオオォォォォォッ!)」 

松本「…………」 

山崎「…………」 

遠藤「…………」 

田中「…………」 

やよい「!? え、た、戦うのって、ほんとに浜田さんだけなの!?」 

あかね「みんなで協力せんでええんですか!?」 

山崎「ごちゃごちゃ言わんと黙って見とき 
」 

れいか「!?」 

遠藤「浜田さんがケリつける言うて、松本さんが黙ってはるんや。俺らは手出しも口出しもしたらあかんやろ」 

田中「みんなで戦うってことと、みんなで同じことするってことは、イコールとちゃうねん。君らの戦い方とは、確かにちょっとちゃうけどな」 

なお「……見届けることが、一緒に戦うこと?」


151: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 10:21:55.36 ID:yUFtvx+Ci
みゆき「プリキュアとか……ジョーカーとか……もうふたりには、関係ないみたい……」 

あかね「男同士の……ケジメや……」 

板尾「(グググッ)一発で……ケリつけます」 

浜田「(グググッ)……そらそうや……お互いフルパワーやしなぁ」 

板尾「…………」 

浜田「…………」 

((ダンッ!)) 

れいか「! 行った!」 

なお「お互い拳に……ありったけの力こめて……」 

「「ぅおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!(ブンッ!)」」


152: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 10:28:58.37 ID:yUFtvx+Ci
(……ガンッ!…………ドサッ) 



板尾「…………」 

浜田「…………」 

あかね「な、なんで?」 

松本「そら君……先に当たったら、もう片方のパンチは当たらんよ」 

遠藤「……板尾さん……」 

板尾「な……んで……僕が、負けたんや」 

浜田「なんでもクソも、自分でよう分かっとるんちゃうか? 」 

板尾「?!」 

浜田「……お前、やっぱり迷ってたんや。自分がしてることが正しいかどうか」 

板尾「……いや……僕は誰を消すことにもためらいは」 

浜田「それな、さっきから言うとるけど、自分に言い聞かせてるようにしか聞こえへんねん」 

板尾「!」 

遠藤「板尾さん……僕は、我が子を亡くす悲しみは、ほんとのとこ、分かりません……でも、自分の子どもや、死んでいく人を見てて思うんです。人生の価値は、その人の生きた時間の『長さ』じゃないって」 

山崎「なかったことにするなんて、言わんといてください」 

田中「大切な人を生き返らせるって……人間にとって、永遠の願いかもしれません……でも、たったひとつの命を生きることを否定したら、どの命にも、人生にも、尊さはなくなりますよ……」 

松本「お前の子どもが、短くとも笑って過ごした時間を、お前が否定してどうすんねん」 

板尾「…………ぐっ…………ぅ……っ……ぅ……」 

浜田「…………目ぇ、醒めたみたいやな」


154: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 10:39:31.29 ID:yUFtvx+Ci
浜田「立てるか?(スッ)」 

板尾「……は、はい(グッ)ありがとうございます」 

松本「チッ……何をジョーカーになんかなっとんねん」 

板尾「す、すんません」 

みゆき「ぅ、ぅぅええぇぇ~ん!」 

板尾「おわ! な、なんや!?」 

あかね「だってぇ! だってぇぇぇぇ!!」 

やよい「うっ……ぅ……」 

なお「ぐすっ……板尾さん、よかったね……素敵な人に囲まれてて」 

れいか「スンッ……お嬢さんも、お父さんの生き方を、誇っておられると思います」


155: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 10:40:09.92 ID:yUFtvx+Ci
板尾「…………僕の為に泣いてくれてるんか? 君らには……ほんまに辛い思いさせてもうたのに」 

みゆき「そんなの……いいもん! 私たち……前よりずっとずっと、仲良くなれたんだもん!」 

なお「むしろ、あれがあったから……ピエーロを倒せたんです」 

あかね「ほんまや! うちなんか、その上、憧れの芸人さんに会えたんやから!」 

板尾「…………ありがとう」 

(……ドクンッ) 

浜田「! なんや!?」 

(……ドクンッ……ドクンッ) 

板尾「!? ミ、ミラクルジュエルが!?」 

れいか「……脈打っていますわ」 

(クフ……クフハハハハハハハハハ!!) 

みゆき「!?」


156: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 10:47:37.53 ID:yUFtvx+Ci
れいか「この声!?」 

なお「まさか!」 

(我が名は…………皇帝ピエーロ) 

やよい「な、なんで!?」 

あかね「声だけやで……」 

田中「ピエーロは、倒したんじゃ!?」 

ピエーロ『フハハハハ! そこの娘が言い当てたではないか! あれはフェンリルだとな! だが、あれが私だなどというのは、見当違いだがな。番犬一匹始末した程度で図 に乗るな』 

なお「フェンリルが、番犬!? で、でもあいつは、自分でピエーロだと!」 

ピエーロ『飼い犬のしつけぐらいはできるつもりだ……ご主人様の真似をさせる程度には、な』 

板尾「な、なんでや……お前が言うたんちゃうんか!? ピエーロの命を、核を浄化したら、ミラクルジュエルが出て……それなら、どんな願いもひとつだけ」 

ピエーロ『叶えられる、か。いつの時代も人間は変わらんな。絶望の淵に立たされた人間ほど、かすかな希望にすがりたがる。そんな都合の良い話があろうはずもないのに』


157: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 10:48:23.36 ID:yUFtvx+Ci
板尾「!? う、嘘やと?」 

ピエーロ『当然だ。なぜ私が自分の命について、いち使用人に話さねばならんのだ』 

浜田「板尾を踊らせとったわけか?」 

ピエーロ『操っていたと言ってくれ。そこの男を甘言で惑わし、フェンリルを召喚させたのは骨が折れたよ』 

遠藤「っ!」 

ピエーロ『……恨むなら、文明誕生から何千年経っても、己の心を律することすらままならぬ人間などに生まれついてしまった不運を恨むのだな……』 

松本「…………なぁ、ピエーロ……骨が折れたて……なんでそんなややこしいことしたんや?」 

みゆき「?」 

松本「板尾をジョーカーに仕立て上げて、嘘をついてまで自分の手駒のフェンリルを召喚させて、プリキュアに浄化させた……そらめんどいよなぁ? 
なんで、そんなことしたんや? バッドエナジーは 十分溜まってたんやろ? そのバッドエナジーでフェンリルなんか召喚せんと、お前が復活しといた方が早いやんけ」 

ピエーロ『…………ッフフフ……その、それだよ』


158: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 10:49:03.12 ID:yUFtvx+Ci
田中「そ、それ? この黒いクリスタルみたいなん?」 

ピエーロ『そう、貴様らが手にしている、それだ。念の為に言っておくが、それはミラクルジュエルなんかではないぞ……フフフッ』 

板尾「くっ!」 

ピエーロ『フェンリルの体には、ある細工をしていてな……死んだ時に受けた攻撃への耐性を結晶化するようプログラムしていたのだよ』 

やよい「そ、それって……」 

ピエーロ『あの犬は死んで初めて役に立ったわけだ』 

なお「ひ、ひどい!」 

ピエーロ『フハハハハ! 何とでも言え! この結晶さえ手に入れば! プリキュアなど取るに足らんのだ!』 

れいか「させません!!」 

あかね「ぶっ壊したらぁ!!」


159: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 10:49:40.70 ID:yUFtvx+Ci
みゆき「プリキュア! ハッピーシャワー!!(ドォォォォォンッ!)」 

あかね「プリキュア! サニーファイヤー!!(ボワァァァァァァァンッ!)」 

やよい「プリキュア! ピースサンダー!!(バリバリバリバリッ!)」 

なお「プリキュア! マーチシュート!!(ドシュゥゥゥゥゥゥンッ)」 

れいか「プリキュア! ビューティーブリザード!!(ビュオォォォォォォォォォ!)」 

(ピキィィィィィィンッ) 

なお「な!?」 

れいか「は、弾かれた!? いえ、吸収された?」 

ピエーロ『当然であろう? プリキュアの力への耐性を結晶化したのだからな……』 

みゆき「そんな……それじゃ……」 

ピエーロ『フハハハハ! そう! それさえあれば、貴様らなどもはや敵ではない! 私自身の復活を大幅に遅らせてまで、大量のバッドエナジーをフェンリルの召喚に費やした甲斐があったわ! 私が復活しても貴様らに邪魔されてはかなわんからなぁ!』 

あかね「あんなもん、ピエーロの手に渡ったら……絶対勝たれへんやん……」


160: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 10:50:10.63 ID:yUFtvx+Ci
やよい「絶対……止めなきゃ!」 

山崎「くっそ! プリキュア! ヘタレスクリーム!! うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!(ドォォォォォンッ!)」 

(ドォォォォォンッ!…………ピキィィィィィィンッ) 

遠藤「き、きいてへん……」 

ピエーロ『フハハハハ! 当然だ! 貴様らプリキュアの力は属性の違いがあろうと、希望の力が源になっているという点では同質なのだからなぁ! 貴様らでは何ひとつできんのだよ! 』 

なお「ど、どうにもできないの……?」 

浜田「…………いや、手はある」


161: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 11:04:18.94 ID:yUFtvx+Ci
板尾「そうですね……よっと……あたたた」 

ピエーロ『!?』 

浜田「プリキュアの、希望の力への耐性か……すごいもんやな。でも」 

板尾「ジョーカーが使うバッドエナジーには、どうなんやろうなぁ」 

ピエーロ『!? まさか!』 

板尾「逆属性の攻撃……結構効くんちゃうん? ピエーロ様? ま、こんなちっこい結晶、握りつぶすだけやけど……(ズズズズズッ)」 

ピエーロ『き、貴様ッ! フ、フンッ! やめておけ……そんなことをすれば貴様も消し飛ぶぞ!』 

やよい「ど、どういうこと?」 

ピエーロ『その結晶はプリキュアの力そのものだ……それを破壊すれば、プリキュアの力が爆発してしまうぞ……プリキュアや人間どもには何の影響もないが、ジョーカーとして攻撃した瞬間に、爆発のエネルギーで貴様は消し飛ぶのだ! 
何と 言っても、逆属性だからなぁ! フハハハハ! 分かるか!? 結局貴様らには何もできんのだ! 私の策略は完』 

板尾「それええやん」 

ピエーロ『えっ』


162: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 11:04:55.23 ID:yUFtvx+Ci
ピエーロ『ええやんって?』 

板尾「俺以外の、ほかの誰にも迷惑かからへんねやろ?」 

ピエーロ『……まぁ』 

板尾「そもそも俺がフラフラしとったから、ここまで迷惑かかったんやん。俺ひとりでケツ拭けるんやったら、願ったり叶ったりや」 

ピエーロ『ち、ちょっと待て! お前は確実に死ぬんだぞ!? おい! お前らはいいのか!?』 

浜田「ん?」 

松本「ええんちゃうん?」 

ピエーロ『え、ええの?』 

山崎「いや、板尾さんも気にしてはるやろうし。責任取りたいんやろ?」 

遠藤「板尾さん死んでまうんは、そら残念ですけど」 

田中「まぁそれはそれでしゃあないでしょ。板尾さんがそうしたい言うんやったら」 

板尾「……みんな、ありがとうな」 

みゆき「お、大人って、大変なんだね」


163: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 11:11:29.53 ID:yUFtvx+Ci
板尾「ほんならっ……ジョーカーとしてやらせてもらいますわ(ズズズズズッ)」 

ピエーロ『ま、待てっ! 貴様! 本当に死ぬぞ! 私もそれを壊されたら困るが、貴様が死ぬというのは嘘ではないんだぞっ! 死ぬのはお前ひとりで、他の奴らはのうのうと生き延びるん だぞっ!』 

板尾「だからやるんや(ズズズズズッ)握りつぶせば、それでしまいやろ?」 

ピエーロ『くっ! そ、そうだ! ミラクルジュエルについてだがな、私の核を浄化すれば出るというのは嘘だが、確実に存在するのだ! バッドエンド王国の総力を結集して探し出し、お前に譲 ろう! その結晶をこちらに渡しさえすれば! そうすればお前は娘を』 

板尾「それはもうええ言うとんねん」 

ピエーロ『ぐっ……』 

浜田「諦めろ、こいつ本気や」 

ピエーロ『くそっ! ここまで! ここまでしたんだぞっ!』 

松本「……きっちりきめてこんかい」 

板尾「……今まで…………ありがとうございました」 

ピエーロ『くっっっっそぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!』 

板尾「……っ(ググッ…………)」 

(……………………パリンッ) 




(ッッッッッッッッドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォンッッッッッ!!!)


164: 名も無き被検体774号+ 2013/12/02(月) 11:11:44.53 ID:XcqSNPz0i
松本攻撃してないぞ…まさか…


165: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 11:12:01.71 ID:yUFtvx+Ci
なお「っっ! すっごいエネルギーの波だ!」 

れいか「でも、私たちを傷つけるような衝撃波ではありませんね……」 

キャンディ「プリキュアの力が……爆発したんだクル……」 

みゆき「すごい勢いで、私たちのエネルギーが放出されてるのが分かる……」 

あかね「うちらには、何ともないけど……」 

やよい「……板尾さん…………」 

松本「…………」 

浜田「…………」 

山崎「…………」 

遠藤「…………」 

田中「…………」


166: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 11:17:56.26 ID:yUFtvx+Ci
(ォォォォォ……ォォォ…………ン…………………………) 

れいか「爆発……終わりましたね……」 

ピエーロ『…………くっ……結晶が……私の切り札が……人間ごときの命などとは釣り合うはずもないのに……』 

浜田「……お前だけはほんまシバかなあかんなぁ」 

板尾「…………っつ、たたた」 

あかね「い、板尾さん!」 

浜田「!?」 

ピエーロ『!?』 

遠藤「ぶ、無事なんすか!?」 

板尾「見たら……っ……分かるやろ……全然、無事ちゃうわ」 

松本「まぁ、手足は全部つながっとんねん。贅沢言うな」 

ピエーロ『バ、バカなぁぁぁぁぁぁ!? フェンリルを一撃で屠ったプリキュアどものロイヤルレインボーバーストを吸収した結晶を破壊したのだぞ! 
バッドエナジーが力の源であるジョーカーごと き、一瞬で影も残らず消えるはずだぁぁぁぁ! 五体満足で生きていられるはずがないっ!』 

板尾「おお、そやなぁ……ほんまに死んどったやろうなぁ……爆発のエネルギーが、プリキュアの力だけやったらな」


167: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 11:18:35.67 ID:yUFtvx+Ci
キャンディ「ど、どういう意味クル?」 

板尾「あの結晶の中の、バッドエナジーのおかげで、助かったんや」 

ピエーロ『バッド……エナジー?』 

板尾「あの結晶は、フェンリルが死んだ時に受けた攻撃を結晶化したもんなんやろ? だから破壊したら、プリキュアのエネルギーが爆発した……」 

みゆき「そ、そうだよね……?」 

やよい「私たちが全員で、ロイヤルレインボーバーストで、フェンリルの口に突っ込んだ……そのときのエネルギーの結晶」 

れいか「フェンリルが死んだ時…………!? まさか!」 

板尾「そう…………あいつが撃った、バッドエナジー砲や」


168: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 11:23:50.39 ID:yUFtvx+Ci
遠藤「! そう言えばれいかちゃんが、バッドエナジーも押し込んで暴発させることができれば、って!」 

板尾「あぁ、あんときのバッドエナジーも、一緒に結晶化されてたんや。結晶の中に封じ込められるようにして、な。 
エネルギーの絶対量はプリキュアの力の方が大きかったから、あの結晶の属性はプリキュア側になってたけど、中身までは分からんかったやろ? ピエーロ様?」 

ピエーロ『そ、それでは貴様は、爆発の中で消し飛ぶ寸前に、一緒に飛び出してきたバッドエナジーを……』 

板尾「おぉ、自分の回復に使ったってわけや。まぁ、差し引きで大ダメージやけど……」 

田中「なんとか命は拾えたんすね」 

ピエーロ『お、おのれぇぇぇぇぇぇぇ!』 

浜田「ほんで? どうすんねん? いや、お前がどうしようもないのは知ってんねんけどやな」 

ピエーロ『くっ!』 

松本「今回溜めたバッドエナジーは、全部フェンリルの召喚に使ってもうた。お前自身の復活の針も結局進んでない。三幹部もフェンリルとの融合でダメージ受けとるし、ジョーカーも裏切っとる…… 
とは言えこっちも満身創痍や。お互い、仕切り直した方がええんとちゃうか?」


169: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 11:25:42.74 ID:yUFtvx+Ci
ピエーロ『くっ…………クフハハハハハハハハハ! いいだろう! 今回は痛み分けということにしておこう! 退くぞ! 役立たずども!(シュゥゥゥゥゥゥ……)』 

ウルフルン「!? や、役立たず……確かに……」 

アカオーニ「お、怒られるオニィィィ!?」 

ピエーロ『だが忘れるな人間ども! 光ある限り、闇』 

マジョリーナ「悪いのはぜーんぶ! あのジョーカーだわさぁぁぁ!!」 

ピエーロ『えぇい! 邪魔するな! 光ある限り闇もまたある! 人間がいる限り!代わりのジョ』 

(シュゥゥゥゥゥンッ………………………………………………) 

浜田「……………………帰ったみたいやな」 

山崎「お、終わったんか?」


170: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 11:26:20.00 ID:yUFtvx+Ci
(パァァァァァァァァァァッ) 

田中「! 周りが、元に戻りましたよ!」 

あかね「っふぅ……ほ、ほんまに、とりあえずは、終わったんやんな?」 

れいか「……仕切り直しではありますが、向こうの陣営からは、しばらくは来ないでしょうね」 

遠藤「じ、じゃあ!」 

みゆき「今回はこれで、終わりだね!」 

山崎「ぃよっしやゃぁぁぁぁぁ! 勝ったんやぁぁぁぁ! ハハッ! めっちゃ嬉しい!!」 

デデーン! 『山崎 アウトー!』 

松本「あー……忘れとったわ」 

遠藤「笑ってはいけないを撮ってたんですよね……」 

山崎「うそぉぉぉ!? 今のはええやん! 許してや! イッタ!」


171: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 11:27:16.08 ID:yUFtvx+Ci
浜田「まぁ、山ちゃんの気持ちは分かるけどな……とりあえずはめっちゃ嬉しいわ。でもお前は今すぐ入院やな」 

板尾「……ッタ……すんません」 

松本「ん? ちょお待てよ……バケモンがけえへんってことは、これ以上、『笑ってはいけないプリキュア』の収録もできへんがな」 

あかね「!?」 

浜田「藤原? どうすんの?」 

藤原「そうやな。何か出演者はほとんど怪我しとるし、板尾は病院送りや。そんなもん放送したら色々問題やから、今回撮ったんは使われへんなぁ……」 

田中「ほんなら……」 

藤原「おぉ、今年はもう『山崎VSモリマン、27本勝負』で行くしかないわ」 

山崎「うっそぉぉぉぉぉ!?」 

松本「ンフフフフフwww本数増やすな」 

デデーン! 『松本 アウトー!』 

松本「ちょお! ほんまなぁ! 使わへんの決まったんやろ! なんでまだやんねん!? イッタ!」


172: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 11:27:59.18 ID:yUFtvx+Ci
みゆき「あ、あの!」 

浜田「?」 

みゆき「も、もう……帰っちゃうんですか?」 

浜田「おぉ、聞いてた通りや。俺らはここらで帰るわ」 

あかね「一緒に……これからも一緒に、戦えませんか!?」 

れいか「!? あかねさんッ!」 

あかね「だ、だってぇ……みんなだって、心強いやろ!?」 

なお「そ、そりゃあ……」 

浜田「あー、それは無理や。すまんな」 

あかね「!? そ、そんな!? もうちょっと考えてくれても!」 

松本「俺ら仕事してんねんで? 飯食ってかなあかんのに、プリキュアなんかできへんがな」


173: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 11:28:42.52 ID:yUFtvx+Ci
遠藤「ま、まぁ、君らも部活に勉強に大変やろうけど、俺らはちょくちょく戦いに駆り出されてたら、仕事なくなってもうて、生きて行かれへんで」 

あかね「あ…………そっか……そやんな」 

浜田「まぁでも、離れとっても、戦い方は違っても、俺らは仲間のままや」 

やよい「? どういう意味ですか?」 

浜田「君らはみんなの笑顔の為に、みんなを笑顔にする為に戦ってんねやろ? ほんなら、俺らも一緒や!」 

なお「そっか! 芸人さんだから! みんなを笑わせる為に、毎日頑張ってるもんね!」 

山崎「芸人だけちゃうで」 

れいか「!?」 

遠藤「誰だって、他の誰かを笑顔にできるんや。その為に頑張れるんや」


174: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 11:29:51.35 ID:yUFtvx+Ci
田中「戦ってるのは……辛いんは自分らだけやなんて、思ったらあかんで」 

みゆき「……! は、はい!」 

浜田「ぅっしゃ! ほんなら帰ろうか!」 

「「「「「さようなら~!!」」」」」 

(ゾロゾロ……) 

キャンディ「行っちゃったクル……」 

みゆき「不思議な人たちだったね」 

あかね「お笑いの人って……ううん、大人はみんな、あんな感じなんかも知らんけど……」 

やよい「……強いよね……大人って」 

なお「ああ……あたしらも、あんな風になれるかな?」


175: ◆TCFkbJoJoI 2013/12/02(月) 11:30:20.91 ID:yUFtvx+Ci
れいか「この先どんな困難があるかは分かりませんが……どんな悲しいことや痛みがあっても、泣くか笑うかは、私たちが決められる……やはり、笑える『道』を選びたいですね」 

あかね「なんやぁ! また『道』かいな!」 

なお「それがれいかの『道』なのかもね!」 

やよい「ふふっ」 

なお「あぁ! ね、ねぇ! 授業は!?」 

みゆき「1時間目が終わっただけだよね? も、もしかして……今日まだこれから、授業あるの~!? はっぷっぷぅ~……」 

あかね「そや! うちらそこそこ疲れてんねんから、みんなで保健室に」 

れいか「欠席は……認められませんよ!」 

「「「「ええぇ~!」」」」 



おわり


188: 名も無き被検体774号+ 2013/12/03(火) 07:28:48.35 ID:/dtT+OUu0
これよく出来てんな


176: 名も無き被検体774号+ 2013/12/02(月) 11:31:28.80 ID:e6/11FTlI
乙 
おもしろかったよ


185: 名も無き被検体774号+ 2013/12/02(月) 18:52:26.93 ID:qqqRXIX70
面白かった>>1


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