クリパ『突然ですが、ルールを説明する時間ですう!』
上条「突然すぎるわ!…てかお前なんで俺より先に俺ん家で座ってんの?」
クリパ『時間が惜しいのでツッコミませんよう?……ここに、「その場で仮想空間を作り出してそこに意識を飛ばし、ランダムに選ばれた相手と疑似的に戦う装置」がありますですう』
上条「ツッコミたいのはこっちだよ!恐ろしい装置だなそれ!!」
クリパ『今からランダムに2名のキャラが選ばれ、仮想空間に意識だけ飛ばして模擬戦をするんですう。終わったら、また2名選ばんでこれを延々と繰り返しますですう。わかりました?』
上条「すまん。全然頭に入ってこないんですが…」
インデックス「…つまり、『ランダム選ばれた2キャラが仮想空間で戦う。これをひたすら繰り返す』わけだね」
クリパ『理解が早くて助かりますですう』
上条「でも、誰がなんでそんな物を作ったんだ?」
クリパ『ご主人様……つまり一方通行が、これから起こりうる驚異に備えて皆を鍛える、的な流れだったかと』
上条「…そっか、あいつがそんなことを。………で、ここに何故かスイッチがあるわけだが」ドン
クリパ『にひひ』
上条「いや押さねぇよ!?…この手のヤツは基本面倒なことになると相場は決まってる!上条さんはそこんとこちゃんとわかってるんですからね!!」ダッ
ツルッ
上条「がふっ!?」ガシャーン! ポチッ
インデックス「……完全に『フリ』になってるんだよ、とうま」
パァァァ…
>>4 vs >>5
元スレ
上条「ああ、とある禁書キャラが戦うスッドレみたいだ」
http://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1590240162/
4 : 以下、5... - 2020/05/23(土) 22:25:53.696 kted/DJR0 2/46アウレオルス
5 : 以下、5... - 2020/05/23(土) 22:26:03.006 mcwXq8P40 3/46麦野
アウレオルス「……疑問。私の前に立ちはだかる理由は?」
麦野「ここに来て最初会ったから。どうやらこの空間では、誰かと誰かが戦って決着つくまで出られない仕様らしいわよ?」
アウレオルス「ほう……なるほど」
麦野「まぁそんなわけで、アンタが誰かなんて知らないし初対面悪いんだけど……ここで死んどけ」ブゥン…
アウレオルス「……」
相手が誰であろうとお構い無く、第四位はその力を行使する。
すなわち、原子崩し(メルトダウナー)。
ドーン!!
アウレオルス「………その光線は霧散する」プスッ
パリーン!!
一言。
必殺の一撃は、光の粒子となって消滅した。
麦野「なっ…!?」
アウレオルス「……死ね」
ドクン!!
麦野「な……っ…」ドサッ
アウレオルス「我が黄金錬成(アルス=マグナ)に不可能はなし」
──────────
──────────
上条「おい、いきなり俺の知り合いの知り合いがぶっ倒れたんだが?」
インデックス「それって他人なような…」
上条「でも、あのアウレオルスじゃしょうがないよな……もう一人の人のレベルとか知らねぇけど」
パァァァ
上条「つーかこれ、一度スイッチ押したら止まんねぇのかよ!?」
>>14vs>>15
14 : 以下、5... - 2020/05/23(土) 22:44:08.749 Lx6kco9r0 6/46風斬氷華
15 : 以下、5... - 2020/05/23(土) 22:44:32.395 55oNbD9j0 7/46テッラ
テッラ「まずは自己紹介しておきますかねー。私は『神の右席』の魔術師、左方のテッラですねー」
風斬「神の、右席……」ギリッ
テッラ「おや、何か思い当たることでもあるんですかねー?」
風斬「私の『友達』を危険な目に遭わせるあなた方は、決して許すわけにはいきません」パァァァ
胸の大きな眼鏡女子高生の体が、紫電を纏った黄金に染まっていく。
テッラ「ふん。何を抱えているかは知りませんが、この私に盾つくとどうなるか思い知らせてあげましょうかねー!」グッ
テッラ「優先する。──人体を下位に、小麦粉を上位に!」ブンッ
スパーン!!
風斬「うっ…」
小麦粉の一撃を受け、少女の体が大きく抉れる。しかし、
テッラ「その体……空洞、ですか!?」
シュウゥゥ……
風斬「……痛覚こそありますが、私は空間が『AIM拡散力場』に満たされている限り、死にません。それがどんな攻撃であっても」
テッラ「くっ…!?」
風斬「そして」
ズンッ!!
テッラ「おっ、がはっ…!?」ベチャッ
風斬「私が顕現した周囲の範囲は、『界』の圧迫によって自動的に魔術師を傷つけます。具体的には、魔力の精製に対してその循環を妨害します」バサッ
テッラ「ぐ、お……おの、れ……」ガクガク
風斬「では行きます。せめて、苦しまないように……一撃で終わらせてあげます!」バチチチチチ…
光輝く少女の手に、紫電を纏うその翼と同質の剣が形作られる。
テッラ「ぐっ……!優先する。──刃の刃先をk」
ズシャッ!!
テッラ「っ──」
テッラの視界が180°回転する。
それは、『聖人』の反応速度すら裕に上回る超音速の剣が、全身緑の魔術師を上下真っ二つに粉砕したことによるものだったと、はたして彼は気づけたか。
──────────
──────────
上条「テッラ……」
上条「(もし、あいつがこの現実世界で生きていたら、俺との戦いで何か変わっていたのかな……)」
インデックス「とうま、どうしたの?」
上条「…いや、なんでもねぇよ。風斬の強さにビックリしただけだ」
インデックス「ひょうか、凄かったよね!」
パァァァ
>>26vs>>27
26 : 以下、5... - 2020/05/23(土) 23:16:21.332 mcwXq8P40 11/46帆風
27 : 以下、5... - 2020/05/23(土) 23:16:31.907 2Z/VCJTr0 12/46キ メ ラ
帆風「いきなりこんな所に飛ばされてしまいましたが、わたくしにはレベル4の『天衣装着(ランペイジドレス)』があります。どんな相手でも、簡単には負けませんわ!」テクテク
バキバキバキ…
帆風「……あら?何故かそこの景色、亀裂が入って見えますわね」テクテク
…パリーン!!
帆風「奥から何k──」
ズシーン!!
『それ』は、そんな純粋に意気込む少女の前に現出する。
キメラ『ぐわんぐわんぎぃんぎぃぃんごいんごいぃぃん!!』
帆風「あっ…ああぁぁぁぁぁぁあああああああ!?」ドサッ
──今回起きた現象はこうだ。
まず、その『姿』を直視した少女の視界が極彩式に爆発し、この不安定な金属音のような『肉声』を聞いた少女は強烈な吐き気に襲われ、最後にその『匂い』が鼻に届き、意識を失った。
その顔は、何とも表現のしづらい状態になっていたという。
──────────
上条「──イ、イン…デックス。…ゲホッ、生きてるか?」フラフラ
インデックス「っ……な、なんとか。……うぇっ、うっ、ダメ……今日食べたもの、全部……出しちゃいそう」ガクガク
上条「くっ…それは、か…勘弁……」ポチ…ポチ…
震える指で、何とかとある病院との通話に成功する。
──────────
あとは、カエル医者が全部やってくれました。
>>33vs>>34
34 : 以下、5... - 2020/05/23(土) 23:38:30.629 BV1w/eRQ0 15/46硲舎佳茄
35 : 以下、5... - 2020/05/23(土) 23:39:36.812 LU34mxS30 16/46吹寄
吹寄「『この空間からは誰かと戦い勝敗がつくまで出られない』らしいけど、……いやいや戦えるか私は普通のレベル0なのよ!?」テクテク
吹寄「ったく、どうしたものかしら…あら?」
硲舎「……お姉ちゃん、誰?」テクテク
吹寄「私は吹寄制理。あなたは?」
硲舎「硲舎佳茄。えっと、あのね……ここは、他の誰かと戦って…」
吹寄「あー大丈夫よ佳茄ちゃん。それは知ってる。けど……」
硲舎「ど、どうしよう……」
吹寄「うーん……私はレベル0だけど、あなたも?」
硲舎「うん」
吹寄「そっかあ……」
硲舎「………」
吹寄「………」
二人「「……………」」
──30分後──
吹寄「……ええい埒が明かん、こうなったら…!」グッ
硲舎「ひっ…」
怯える幼女に、吹寄はそっと耳打ちする。
吹寄「(多分だけど、ここでの決着を見届けて私達の意識を現実に戻すための、『監視人』的な人がいるはず)」ボソッ
硲舎「………?」
吹寄「(だから、どっちかがやられたフリをして、もう勝負はついたと思わせる作戦!……どうかな?)」ボソッ
硲舎「……わかった。私、がんばるね」グッ
吹寄「ってあれ?なんでカバン握りしめてるの?」
硲舎「私が、お姉ちゃんをやっつける役やるー!」ブンッ
吹寄「マジかー、まぁいいでしょうここは一つ年下に花を持たせtっっ!?」ゴンッ!!
吹寄「そ、その…カバン、か、角……意外と痛い、わ……ね」ドサッ
硲舎「やったあ!!」
──────────
──────────
上条「幼女に完全敗北する同級生なんぞ上条さんは見とうなかった……!しかもあの鉄壁の委員長ですよ!?」クルッ
インデックス「……とうま、私になんてリアクションしてほしいのかな?」
パァァァ…
謎のバトル装置が規則的に発する明るい光を背に、ツンツン頭は呟いた。
上条「………笑えば、いいと思うよ」
>>46vs>>47
46 : 以下、5... - 2020/05/24(日) 00:07:59.770 oBV4aUGm0 20/46フロイライン=クロイトゥーネ
47 : 以下、5... - 2020/05/24(日) 00:08:23.264 0drRYmpf0 21/46打ち止め
打ち止め「はぁ……あの人が引きこm…住んでる詰め所に行ったのに留守だなんて、あの人はミサカと距離を置きたいのかなって、ミサカはミサカはしょんぼりしてみる」トボトボ
──────────
フロイライン「………」テクテク
フロイライン「………」ピタッ
──────────
打ち止め「そもそも、こんな仮想空間に強制送還される装置なんて置きっぱにしないでよねって、ミサカはミサカは憤慨してみたり!」ムッ
フロイライン「………」ザッザッザッ…
打ち止め「お?そこにいるのはあの時の青白いお姉ちゃん?って、ミサカはミサカはレアな友達に思わず手を振ってみたり!」ブンッブンッ
フロイライン「……お久しぶり、です」ペコリ
打ち止め「うんうん、もう顔を上げてよいぞーって、ミサカはミサカは…」
フロイライン「あの、この場所、なんですが……」
打ち止め「うん、あの人の気まぐれにも困っちゃうよねーって、ミサカはミサカは再び怒りを露にしてみたり」
フロイライン「どうやら、最初に会った者同士で戦い、決着がつかないと、出られないらしい、です」
打ち止め「!!?」
──────────
打ち止め「そっかあ……」
フロイライン「……どう、しましょう」ショボン
フロイライン「今の私には、あなたの脳を『捕食』する機能はありません。『不死』『不死を利用した格闘能力』『AIM拡散力場を食べる機能』ならありますが、私は、もう、私の友達を、傷つけたくは、ありません」
打ち止め「うん。それはミサカも同じ、ってミサカはミサカは頷いてみる」
フロイライン「では、どうすれば…」
打ち止め「………あのね、ミサカにいい考えがあるの、ってミサカはミサカは提案してみる」
──────────
打ち止め「(この空間や、この空間を生み出す装置を作ったのは一方通行。だからこの最終信号(ラストオーダー)の権限で、『あなたをサポートしてるミサカネットワークを全て遮断するぞ!』って、あの人を脅す)」ボソッ
フロイライン「………なるほど」
打ち止め「そうと決まればーって、ミサカはミサカは有言実行してみる!」
ブツン!!
──────────
──学園都市のどこかで、統括理事長の叫びが響き渡る。
一方通行「演算なンで補助ガキ脳私の遮断してやりますかっ!!?」ビクッビクッ
クリパ『あーあ、これは何ともあられもない姿になっちゃって。まぁこの貴重な姿は今後のために撮影しとくとして』パシャッ
クリパ『……ご主人様をこんなにしたちんちくりんにも、一発お見舞いしておきますですう!』バサッ
──────────
クリパ『…で』ビクッビクッ
クリパ『なんで私がボコられているんですう!?』
一方通行「あのガキに手上げたらどォなるかくらい、わかってンよなァ??」ゴゴゴゴ…
クリパ『ひっ……フロイライン=クロイトゥーネに加えて、ご主人様の鉄拳制裁だなんて、私ドMという名な新たな『叡知』を獲得しちゃいますですうッ!!?』
ガラガラガラ…ガッシャーン!!
──────────
──────────
上条「…なんか向こうの方が騒がしいな」
インデックス「きっと気のせいだよとうま」
上条「というか、今のは勝敗がよくわからんな。なんかあのクラゲ悪魔が乱入して──」
パァァァ
>>56vs>>57
56 : 以下、5... - 2020/05/24(日) 00:42:20.969 bEibFzu+0 26/46海原(偽)
57 : 以下、5... - 2020/05/24(日) 00:42:57.424 m8jl0OvI0 27/46ネフテュス
エツァリ「へぇ…これが仮想空間ですか」テクテク
エツァリ「よくできていますね、現実と相違ない景色ですし」テクテク
エツァリ「今度御坂さんも誘って…おや?」
ネフテュス「あら。あなたが私の相手なのかしら?」ドヤッ
エツァリ「……凄い格好ですね、痴女かなんかですか?」
ネフテュス「なんとでも言いなさいな」
エツァリ「(さて、この人……人?…明らかに魔力の質も量も桁外れ、どうしましょうか……)」
ネフテュス「あぁ、別にそんな固くならないでいいのよ。どうせ仮想空間ってヤツなんでしょ?これ」
エツァリ「まぁその通りではありますが……いきますよ!」グッ
海原の顔をした誰かは、黒曜石のナイフを振り抜いた。
その輝きが、相対する包帯まみれの女性を粉々に分解する。
エツァリ「やったか…!?」
ネフテュス「それ、相手を倒せなかった時に言い放たれる鉄板の台詞よねぇ?」ザッ
エツァリ「なっ…!!?」グッ
再度トラウィスカルパンテクウトリの槍をかざし、その体が木っ端微塵になるネフテュス。
ネフテュス「…………」シュウゥゥ…
エツァリ「くっ…」
ネフテュス「驚くのも結構、そしてすぐ反撃に移れる判断も悪くない。でもね坊や、何度やっても……無駄」ツー
エツァリ「!?」
ページをめくったギャグ漫画の次のコマのように秒で復活した褐色美女の目尻から、一滴の雫がはらりと落ちる。
ネフテュス「対象:エツァリ。ブースト」
ドクン!!
エツァリ「うっがぁぁああああああ!!?」メキメキメキッ!!
ブシューッ!!
エツァリ「っ……」ドサッ
自身の魔力を過剰に増幅され、アステカの魔術師は全身から赤黒い液体を吹き出し倒れ込んだ。
ネフテュス「あら。だいぶセーブしたつもりだけど、刺激が強すぎたかしら?」
──────────
──────────
上条「ネフ、テュス……!?」
インデックス「まさか……あの空間は、魔神のパラメータすら再現できるっていうの!?」
上条「……あの辺の連中を引き当てた人は、なんというか、不幸だったと思うしかないな」
パァァァ…
インデックス「あのとうまから不幸と思われるなんて……」ギュッ
両手を合わせ祈るシスターを照らすように、謎の装置が光輝く。
>>64vs65
64 : 以下、5... - 2020/05/24(日) 01:17:45.534 B3QC4LXP0 31/46ヴェント
65 : 以下、5... - 2020/05/24(日) 01:22:11.298 /ykzQ0ib0 32/46青髪ピアス
ヴェント「ったく、何が仮想空間よ。なんで私がこんなアトラクションみたいなモノを……」テクテク
ヴェント「……まぁ敵を倒せば出られるってコトらしいし、何故か復活してる『天罰術式』で早いとこ終わらせてやるわ」テクテク
ヴェント「……ん?」
──────────
青ピ「はぁ……出会いが欲しい」ショボン
青ピ「仮想空間って言うからあんなことやこんなことができる場所だと期待してたっちゅうのに、女の子どころか誰とも出会えんってどういうことやねん」テクテク
青ピ「くそ……そもそも敵を倒すとか僕にどないしろっちゅうねん」テクテク
ヴェント「ちょっといいかしら?」ザッ
青ピ「…え?」
ヴェント「アンタが私の相手ってコトでいいのよね?なんか見るからに雑魚って感じだけど……」
青ピ「……、お」
ヴェント「…ねぇ、ちょっと聞いてんのかしら?」
青ピ「や…やった、やったでかみやん!つっちー!僕にも春が来たんや!!」ダッ
ヴェント「は、ハァ?何を……何わけわかんないコト言ってんのよ、アンタ」
青ピ「君、名前はなんて言うんや!?僕は青髪や、青髪ピアス!」ギュッ
ヴェント「っ!?近いっ……つか、手握んな、あと近い!!」
青ピ「あ、あぁすまんなちょっと僕興奮しすぎてもうたわ……」スッ
ヴェント「……ったく、…私は前方のヴェント。ローマ正教の組織『神の右席』の一人」
青ピ「変わった名字やなぁ…まぁ何でもええわ。よろしくな」スッ
ヴェント「いや、なんで敵に握手求めてんのよ……。つか、私の顔に不快感とかないワケ?ほら、このピアスとか」
青ピ「は?なんで僕が女の子のファッションにケチつけなあかんのや??」
ヴェント「……は?」
青ピ「………え、まさか自分で似合ってないとか思ってるんか?そんなことないと思うけどなぁ、そもそも女の子が一生懸命選んだモノなんて、何でも似合うに決まっとるやん」
ヴェント「…………」
ヴェント「(……な、なんなんだよこいつ……っ!?)」
青ピ「あ、そうや君携帯持っとる?連絡先交換しようy…」
ヴェント「だからっ、私はアンタの敵だっつってんだろぉがよぉぉ!!」ブンッ
青ピ「ぎゃああああ!?」ズサーッ
ヴェント「ハァ…ハァ……っ、これでわかったァ?」
青ピ「う……」ピクピク…
ヴェント「私はアンタの『敵』。わかったらその馴れ馴れしい態度をやめて、戦うか逃げるかさっさと決めやがれ!」
青ピ「……わ、ない」
ヴェント「……あ?」
青ピ「戦わないし、逃げもしない」ムクッ
ヴェント「テメェ、まだそんな口を…」ギリッ
青ピ「…だって、そんなの悲しいやん。……ゲホッ、君と出会ったのは完全に偶然やけど……それでも僕は、君と出会えたのには、きっと何か意味があるんやと信じたい」
ヴェント「………」
ヴェント「(……あぁ。さっきからこいつに、天罰が効かない理由がようやくわかった)」
ヴェント「(きっと、こいつは……)」
青ピ「それに……君ドSっぽいし僕ドMやから、相性バッチシやん?だって、もうそのピアスとか口調とか、形から入るってもうプロやん?しかも声のトーンとかもちゃんと噛み合ってるし、逆にたまーにデレとか見せてくれたr」
ヴェント「黙れっつってんだよぉぉぉおおおおおおおお!!」ブンッ!!
轟ッ!!
青ピ「ごっ、がぁぁぁああああああああ!!?」ズシャァ!!
ガッシャーン!! ガラガラガラ…
──最後の最後でしくじった三馬鹿(デルタフォース)の一角たる少年は、ノーバウンドで数mほどふっ飛び壁に激突して、肺の空気を全て吹き出しその意識を失ったという。
ヴェント「…結局……何だったのよ、アンタ」
──────────
──────────
上条「青ピの奴、一体何がしたかったんだ……?」
インデックス「……私の10万3001冊を駆使しても、答えは闇の中なんだよ」
上条「しかもあのヴェント相手に……いや、最後まで天罰を受けなかったのは凄いことではある……のか?」
パァァァ…ジジジ…
パァァァ…ジジ…ジジ…
上条「……ん?なんだこの装置。光ったり消えたりして、調子悪そうだな」
インデックス「もしかしたら、次で最後かもしれないんだよ」
最後>>76vs>>77
76 : 以下、5... - 2020/05/24(日) 02:08:33.642 Yzdc6oek0 38/46土御門
77 : 以下、5... - 2020/05/24(日) 02:08:40.174 oZMTHJGp0 39/46黒子
──────────
土御門「はぁ……寮が恋しい」テクテク
土御門「まったく、何が『戦わないと出られない空間』だ。俺と舞夏の熱い夜を邪魔しやがって……」ゴゴゴゴ…
土御門「謎の光による妨害さえなければ、今頃舞夏と○○や×××を……」
土御門「……しかもただのやましい事じゃない、『妹』との!それも…『義妹』とのにゃーっ!!」ゴゴゴゴ…
ヒュンッ
黒子「……警備員(ジャッジメント)ですの!」スタッ
土御門「なんだい、怒りに燃える俺の前に現れたテレポーターさんよ」
黒子「…先ほど、熱い夜がどうとか義妹がどうとか、おぞましい台詞を耳にしたのですが………わたくしの耳は正常ですのよね?」
土御門「あぁ。それなら間違っちゃいない。……もしかして、俺がここから出るのを手伝ってくれる系女子だったりするのかにゃー?」
黒子「そうですわね……ある意味、ここから出るのを手伝うことにはなりますが」スッ
土御門「……!」
黒子「それは決して、あなたのような野獣を世に解き放つためではありませんの!!」グッ
黒子「………」ヒュンッ
土御門「っ!!」バッ
レズのテレポートを視認したタイミングで、シスコンは大きく真横に飛ぶ。
ヒュンッ
黒子「(なっ…!?)」
土御門「そらっ!」ブンッ!!
黒子のドロップキックが虚空を蹴り、返す刀でその足に自らの足を引っ掛ける土御門。
そのまま勢いよく地面に叩きつけていく。
黒子「がはっ…!?」
土御門「もう一発」ブンッ
ヒュンッ
黒子「……っ」スタッ
次の拳が触れる寸前、テレポートを行使し難を逃れる。
黒子「……わたくしの転移先を読むなんて、対テレポーターの動きを既に知っているかのようですわね」
土御門「まぁな。うちの知り合いにレベル4のテレポーターがいるもんで」
黒子「(わたくしの身一つで抑えるのは難しそうな相手ですわね。であれば)」スッ
土御門「(……針か。手数が増えるのは面倒だな)」スッ
ヒュンッ
黒子の手に握られていた数本の針が、音もなく消えていく。
土御門「…!」ダッ
針「」タンタンタンッ
土御門「(針そのものは、奴が予め演算した座標にしか打ち込めない。つまり)」
黒子「」ヒュンッ
土御門「(……針はデコイ。黒子(おまえ)が本命!)」スッ
シスコン軍曹が取り出した物は、1枚の折り紙。
こめかみに血筋を浮かばせながら、陰陽師は力ある詠唱を言い放つ。
土御門「──黒キ色ハ水ノ象徴(さあおきろクソッたれども)。其ノ暴力ヲ以テ道ヲ開ケ(ぜんぶこわしてゲラゲラわらうぞ)!!」
直後、その手から折り紙が消え、何もない空間から水の塊が現出する。
バシャァアア!!
土御門「転移先を読んで放った。これでお前は、その水球に転移して飲み込まれる…!」スッ…
黒子「」スタッ
土御門「……!?」
黒子「……あなたが肉弾戦しか行わないから、不自然に思っていましたの。だから、針と『無意味な』テレポートで、ブラフをかけた」
土御門「なる、ほど…」
黒子「どうやらその『水の超能力』を使うと、何らかの反動が生じるようですわね。だから、温存した」
土御門「チッ…そこまで見てやがったか」フラ…
黒子「(こっちが『本命』。すぐに終わらせて差し上げますの!)」ヒュンッ
土御門「(…いいや、そいつは違うぜい…テレポーターさんよ)」
黒子「」ヒュンッ
転移した黒子が、本命のドロップキックをお見舞いするため再び出現する。
そして、
ガシッ
黒子「!!?」
土御門「」ブンッ
ドォン!!
土御門は既に黒子の足に自分の足を引っ掛けていた。そのまま先ほどやった時と同じ動作で、やはり勢いよく地面に叩きつけていく。
黒子「がっ!?っ、な…何故……」
土御門「簡単なことだ。『さっきまでのやりとりが全てブラフ』。俺の本命の一つはな、その水球でお前の転移先や移動ルートを絞ることにあった」グッ
黒子「ぐ…っっ!?」
先ほど痛めた箇所と全く同じ箇所に全体重を掛けられ、黒子はその痛みに堪える。
学園都市製の能力は、こういった痛み等で大きく集中を乱されると、演算が上手く行えず力を発揮しづらくなる。
特にテレポート等、複雑な演算を行うものであればより一層と。
黒子「っ……だ、だとしても、それだけで転移先をピンポイントに当てることなど……」
土御門「本命の一つは、と言ったはずだ。戦い始めた頃と比べて、他にも変わっている点がある。例えば、『水』」
黒子「………まさか、地面や辺り水の振動、あるいはわたくしにかかった水滴から、音で察知したと?」
土御門「それだけじゃねぇんだが……まぁ風水に馴染みのないお前に言っても仕方ないか」
黒子「く……」ムクッ
土御門「転移はさせねぇよ」ドカッ
黒子「ぐっ…!?」
土御門「俺の持つ能力とは別に、俺は『死突殺断』っつう特殊な体術を会得している。簡単に言えば、反則技を結集させた武術的なもんかな」
土御門「あまり言葉にはしたくないが……、その気になれば、お前を生きたまま死ぬよりつらい目に遭わせることもできる。幸い針とか小道具もあるしな」
黒子「………はぁ、わかりました。参りましたの」
土御門「じゃあ俺の勝ちってことで」スッ
土御門が彼女を地面に縫い付けている足をどける。
黒子「……なんて言うと思いましたの!?」スッ
土御門「おっとやめといた方がいいぜい。常盤台中学の白井黒子さん」
黒子「な、なんでわたくしの名を……」
土御門「俺は仕事の関係上色々知ってるもんで、まぁでもそこは深く掘らない方がいいと思うにゃー」
土御門「そこよりもほら、ここに御坂美琴の写真があるわけで」バサッ
黒子「!!?」
黒子「な、なななな、なんとっ!?」ヒュンッ
土御門「(海原のやつから借りて来たんだが……効果抜群だな)」
土御門「これ全部やるから、降参してくんね?俺と舞夏のために」
黒子「そんなことでしたらえぇ喜んで!それよりこの写真お姉さまの何気ない仕草でも見える角度によってはこんなぐふふ」パァァァ
土御門「さて、それじゃ帰るとしますか」パァァァ
黒子「ぐふふふふ……今回はこの写真に免じて許して差し上げますわ、シスコン軍曹」パァァァ
土御門「おう。そっちも精々もっと進展するんだぜい、レズ警備員」パァァァ
言葉を交わした二人の変態は、更に高いステージへと上がっていく。
──────────
──────────
装置「」ピピピ…ガガガガガ…ガタガタガタガタ
上条「なぁ、この装置光るのやめたと思ったら、なんかすげー嫌な音鳴らしながら揺れてるのは気のせい?」
インデックス「うーん、なんか爆発しそうで怖いんだよ。私がちょっと調べてみるね」スッ
上条「やめなさいインデックスさんや。機械音痴のお前が触ると大体ロクなことにならんから」
インデックス「あれー?このボタン押せば光るはずなのに……あ、このネジ外れそうなんだよ……、これも、これも……」ガチャガチャ
モクモクモク…
上条「インデックスさんや、お前が触り始めて数十秒で辺りに黒煙が立ち込めているのは!?これも気のせいなのか!?」
インデックス「大丈夫。私、この装置の分解方法がわかってきたかも」ガチャガチャ
オティヌス「うーんむにゃむにゃ……なんだどうした、騒々しいな」ムクッ
なんか三毛猫との死闘を終え眠りについていたマジもんの神様が目を覚ますが、二人はそれに気づくこともなく、
上条「なんか目的が変わってないか!?調べるだけのはずだっt──」
ドッカーン!!
時既に遅し。
上条が黒煙を上げる装置を奪い取ろうとしてつまづいて蹴飛ばした直後、寮の一室で大きな爆発音が響き渡る。
──サイレンの鳴り響く真夜中の空で、半透明な人口悪魔の笑い声が、どこまでもどこまでも広がっていった。
完